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【初めてのOJT④】仕事の指示出し

「初めてのOJT」について、全8回シリーズでお届けします。
後輩の育成に関わることになったOJTトレーナーに向けて、新人指導のポイントをお伝えします。
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1.指示する前に、整理しておく

教えるためには、自分自身がしっかりと理解しておく必要があります。
教えることは、”最強の学び”といっても過言ではありません。
それを肝に命じ、新入社員に、仕事の指示をする前に、あなた自身が仕事内容を整理しておきましょう。

 整理のポイント!
 ・何をして欲しいのか
 ・どこまでして欲しいのか
 ・どのような手順を踏んで欲しいのか
 ・いつまでにして欲しいのか
 ・なぜして欲しいのか

2.指示①:全体像から各論へ

指示する際には、”全体像から伝える”ことを意識してください。

新人に依頼する仕事は、基本的に全体の中の一部分でしょう。
新人の立場に立ってみれば、「あれをやって」「これをやって」と、一部分だけを伝えられるよりも、全体像を見せられた上で、「だから今、コレをやる必要があるのだ」と伝えられた方が納得感が高いのです。

社会に出て、間もない新入社員は、仕事の意味を理解していません。
仕事の意味を理解するためにも、まずは全体像から→その後各論に落とし込まれた方が納得感が高く、その後の自立行動に繋げていくことができるのです。

3.指示②:各論の伝え方

全体像を伝えた後に、各論を伝えていきます。
このときに役立つのが、事前に整理した内容です。

① 何を、どこまで
依頼内容と、成果物のイメージを具体的に伝えます。
特に成果物の擦り合わせは、手戻り発生にもつながりかねないため重要です。
また仕事を進める上で、注意すべき点も合わせて伝えておきます。


② いつまでに
最終納期は、日にちと時間で設定します。
 ※あいまいな時間設定は、NGです。
   「なるべく早めに」、「出来次第」、「わかり次第」 等

特に新人たちは、納期の重要性をまだ知りません。
合わせて、社会人の基本だということも伝えておきます。
またこの時点で、中間報告の日時も擦り合わせしておいてください。


③ なぜ
仕事の目的も、この段階で明確に伝えておきます。
目的が明確になると、言われたこと以上のことも、工夫して行うことができるようになるからです。

言われたことしかやらない、言われたことしかできない・・・そんな受け身型の新人に育てないためにも、先に仕事の目的を伝えてあげてください。


4.質問の有無

指示した内容に対し、質問があるかどうかを確認します。
経験を積んだOJTリーダーの思いもよらぬところに、新人たちは疑問を抱くことがあるからです。


5.最終確認

指示した内容を正確に理解したかを、最終的に確認します。このときに、注意して欲しいことは「わかった?」「大丈夫?」と、聞くことです。人は、こう聞かれると無条件に「大丈夫です」と応えてしまうものです。だからこそ、「何を、どんな手順で、どこまでしなければならないか言ってみて」と、相手に促してください。
しどろもどろになってしまったら、理解していない証拠です。もう一度伝えてあげてください。


6.まとめ 「失敗を極度に恐れる新人たち」

近年の新人たちが「失敗を極度に恐れる」というのは本当です。実際、新人研修の際に、「叱られたくない」、「失敗して怒られたくない」、「やったことがないことは不安」という声を多数お聞きします。
経験のない新人たちが安心して仕事に取り組み、成功体験を積んでいくためには、仕事の依頼段階で、どこまで具体的に伝えられるかがポイントです。
OJTリーダーには、事前準備が求められるとは、このためです。


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【初めてのOJT①】 ”教える”ことは、最強の”学びの場”と心得る
【初めてのOJT②】 OJTの役割理解
【初めてのOJT③】 計画を立てる
【初めてのOJT④】 仕事の指示をする
【初めてのOJT⑤】 ホウレンソウのさせ方
【初めてのOJT⑥】 ホメる
【初めてのOJT⑦】 叱る
【初めてのOJT⑧】 吐き出させる

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