ウクライナ民話『てぶくろ』に思う
今では2人とも社会人ですが、3歳離れた兄妹がそれぞれ3歳の時に2人とも人生で初めて演じたお遊戯は奇しくも同じウクライナ民話の「てぶくろ」という物語でした。
おじいさんが雪道に落とした「てぶくろ」の中に動物たちが次々にやってきて一緒に暮らし始める、という物語です。
登場するのは7種類の動物たちですが、そこで出会うまでは、皆さまざまな暮らしを違う場所で営んでいました。
ちなみに息子は皆に怖がられる狼、娘は狼が少し怖いうさぎの役でした。
動物たちは先にいた者が後から来た者を寛容に許し受け入れて、互いの個性を尊重し合いながら限られた小さな場所で譲り合って暮らしていくのです。
そこには優しさと、今でいう「インクルージョン」の精神が宿っていました。
最後に「持ち主」であるおじいさんが「てぶくろ」を拾いに来ると、占拠していた動物たちはすっといなくなります。
ここは自分の場所ではないと悟り、元の居場所へと戻っていったんでしょうね。
今読み返すとなんとも奥が深い。
これはウクライナという国の個性が織りなした物語なんでしょうか…。
まさか21世紀にもなってこんなにも酷く、辛い事が実際に起こってしまうなんて…悲しくて胸が張り裂けそうです。
幼かった頃の子供たちに、自分とは違う他を受け入れることの大切さを教えてくれた物語が描かれた国、ウクライナ。
どうか…どうかこの恐ろしい日々が早く終わり、ウクライナに平和が戻りますように。
黄色と青ってなんて素敵なコントラストなのでしょうか。
ところが今はこの色の組み合わせを見る度に辛く、悲しく、胸が張り裂けそうになるのです。
どうしてこんなことに…。
世界の平和を祈ります。
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