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自分らしく、今、ここに生きるということ②


この記事は続きです。
①はこちらです。

カラダの声を聴いてみる

私がそのループから抜け出したことの一つに、身体に意識を向けるということをやり始めたことがあります。

運動が得意な人は、身体を動かす快適さや楽しさを知っていると思いますが、私は運動が大の苦手で、身体を動かすのが好きではありませんでした。

だから、「身体の声を聴く」ということもできていなくて、身体から強制終了(体調不良になるなど)がかかっていたのかなと思います。

身体の声を聴くっていうのは、別に本当に身体から声が聞こえてきて、何か話し出すとかではなく(そういう人ももしかしたらいるかもしれない)「身体が疲れてきたから、少し休む」とか、「今日は喉を使いすぎたから、喉にいいものを食べる」とか、「すごく眠たいから、寝る」というようなことです。

テスト前に頑張って勉強して徹夜する、みたいなことも可能なんだけれど、そして時にはそんな体験もしてみたらいいとも思うけど、いつもいつもアクセル全開で突き進んでいけるわけではないと思います。

身体の声は後回しにしがちで、休むことはなんとなく良くないことのような気持ちがしたりします。頑張れないことを責めてしまったり。なんなら、「身体が言うことを聞いてくれない!」とか言い出したり。。。

無理をしてでもやることが良いことで、感動することのように思われがちです。すごく頑張ってやった!という達成感もあるしね。

今までできなかったことが、できるようになることは素晴らしいことだと思います。とても嬉しいし、達成感もあるし、成長も感じられる。それが悪いわけではないけれど、身体の声を無視して続けていると、やっぱりどこかで急ブレーキがかかるような気がします。

怪我をしたり、病気をしたり、病気とまではいかなくてもなんだか調子が悪いことが続いたり。どこかが痛かったり、凝っていたり。

わたしはあまりにもアクセル全開で身体の声を無視し続けていて、肩こりや頭痛や耳鳴りや腰痛などは、「よくあること」と我慢して、薬を飲んでごまかしていました。それで、早めに休んだりすることなく、倒れるまで頑張るのがいいことのような気がしていました。

倒れるまでは頑張ったから、許してください、と言うことだったのかもしれません。誰に許しを乞うていたのかはわからないけれど。

生かされているってこと

身体を無視しているというのは、自分を無視していることともつながります。けれども、いくら無視していても、あなたの心臓が、生まれてから今まで、一度もあなたを裏切ることなく、鼓動を刻んできてくれたから、今のあなたがいるのです。途中でもしかしたら止まったり、動きがおかしくなったりしたことがあったかもしれない。それでも、あなたを生かしてきてくれたのです。

それを、私たちはつい忘れてしまいます。心臓は動かそうと思って動かしているわけではないからです。意識の上にのぼってこなくても、動いていてくれます。心臓じゃなくても大腸でも小腸でも腎臓でも肝臓でもいいのだけど、心臓はわかりやすいなと思って例に出してみました。

そういう意味では、身体はいつも「今ここ」にいます。意識は今ここじゃないところにもいつでも行き来できるけど、身体はいつも今ここにしかいない。

だから、たとえば、空想の中から現実に戻ってくる時にも、身体はとても役に立ってくれます。

足が地についていることを確認する。腕をさする。音を聴く。声を出す。首と目をキョロキョロする。手を握る。などなどなど。

そして、わたしは、呼吸を整えるということが、自己嫌悪や自己否定のループから抜け出すのにとても役に立ちました。

呼吸も、心臓の鼓動と同じで、生きていれば誰でもしていて、寝ていても呼吸しているのは、意識しなくても呼吸できるからです。でも、呼吸は、意識して止めたり、吐いたり吸ったりすることもできます。そこがとても面白いなと思っています。

どうして、呼吸だけそんな風にできるようになっているのかな?と考えると、いろいろ壮大な探究ができそうだったりします。が、そこは今は長くなりすぎるので割愛します。

心臓の鼓動や、脳波や、消化などは、意識でなんとかすることはできません。だいたい、考えたからといってなんとかできたりしないことが多いです。風邪をひいて、もう3日経つから、風邪おしまい!と考えたからといって、風邪を治せる人はいませんよね。

だから、自然に治癒するのを待つ、というのが基本です。お医者さんで診てもらうとか、ビタミンとるとか、いつもより寝るとか、熱があるなら冷やすとかできることはありますが、治癒するのは身体が回復するのを待つだけ。

神経の仕組み

私は、身体の仕組みとトラウマについて心理学の他に、解剖生理学や神経学なども学んでいます。
神経の理論のなかに、「ポリヴェーガル理論」というスティーブ・ポージェス博士が提唱している理論があります。
ポージェス先生は、生理学的な反応の中に、医学的には「原因不明」とされている症状があるとおっしゃっています。
例えば、過敏性腸症候群、線維筋痛症、自律神経失調症、偏頭痛、喘息、慢性痛などのことです。
これは、自律神経のバランスが崩れていて、神経の生理学的な反応が引き起こしていると。そして、それは、神経のバランスを整えて、「安全である」という状態(安全であると認知するのではなく、安全であるという感覚の中にいるということ)のなかで、回復していくことがわかってきています。

この無意識下で、身体(神経)が安全であるという感覚でいられる時に、私たちは、好奇心が出てきて、創造的になることができるのです。
この創造的であるということが、自分らしく生きるということなのだと思います。

そして、その安全の中にいることができて、初めて、「今ここ」にいられることができる。
それが、自分らしく、今ここに生きるということです。

あなたが、あなたのままで、自分らしく、今ここに生きていかれますように。


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