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登高テスト〜みろく山の会の10年間の実践〜

登山での最適なペースを知るための「登高テスト」の方法を以下のnoteでお伝えいたしました。

今回は、「登高テスト」を独自の経験から作り上げ、その結果から参加者の体力度をレベル分けし、実際の山行が無理なく安全に行えるような取り組みをされている「みろく山の会」の紹介をさせていただきます。(原文は以下をご覧ください)

みろく山の会

1983年に40歳以上の中高年を対象とした山の会として創立。当時は会員数150名、1999年にはNPO法人格を取得、2019年11月には760名の会員数となり日本でも最も人数の多い山岳会といわれています。

月例 塔ノ岳山行

山行を安全に実施するためには、参加者がそのコースにふさわしい体力・技術を持っているかが重要になります。それを客観的に知る方法として「塔ノ岳山行」が始められました。これが始まったのは、みろく山の会創立5年後の1988年で、当初は「塔ノ岳に登れれば、北アルプスの山へ登れる体力ができる」ということだったそうです。

それが1992年には会員の体力度を評価する制度として確立され、Aランクは天神平まで登り2時間50分、Bランクは塔ノ岳まで3時間30分、C・Dランクは3時間とされました。この体力別にチームを立ち上げ、チームごとに山行を行うようにしたそうです。

月例 塔ノ岳山行を行うようになって

みろく山の会の会員760名は1年のうちに1度は必ず「塔ノ岳山行」を行い、そこで自分の体力度合いをチェックしているとのこと。これを行うことで、無謀な山行計画をすることなく、事故も少数で推移しているそうです。最後に、会長の高橋昌嗣さんはこうまとめていました。

山岳遭難事故は、年々増加し、中高年登山者の占める割合が大きくなっている。事故原因として道迷い、転倒、滑落が多くなっているが、事故を防止するためには、登山者自身が日常的にトレーニングに励むことと、自身の体力がどの程度か知ることも大切なことである。

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