お弁当

お弁当。

わたしの今日のお弁当の中身、こっそり教えて差し上げます。

きんぴらごぼう、唐辛子を入れたピリ辛味。
ポテトサラダ、下にはレタスを敷く。
豚肉の紅茶煮、これはお母さんの得意料理。
冷凍コロッケ、三角形はコーンクリーム、丸いのはカレー味。
仕上げにミニトマト。

それと、今日は、きのういただいた、美味しいパン屋さんのパンをふたつ。ツナが挟まったコッペパンと、くるみののったシナモンロール。

お弁当持参だった中学生のころ、わたしは食がとても細く、ごはんをたべることに対して関心がほとんどなかった。たっぷりと蜜がついた大学いもが入っていたらうれしいな、くらいだった。大人になったいま、そのことをとても悔しんでいる。

いまもし、毎日のおひるごはんに、お母さんが詰めてくれるお弁当があるとしたら、、と考えるだけで、いてもたってもいられない。

だって。ふたを開けるその瞬間まで、メニューがわからないお弁当なんて、他にないでしょう。

もっと、大切に、まいにちわくわくしたかった。と今になって思うのです。

そんなことを思いながら、わたしは今日も、じぶんでおかずを詰めたお弁当をリュックにしまい込んだのです。

いつもより、愛を込めて。

いただきます。

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