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香港の人がどんどん富裕層になる理由

こんにちは、まゆです!



現在香港には主に2種類の年金システムがあります。


一つはMPF(Mandatory Provident Fund、強制積立年金)と呼ばれる日本の年金制度に相当するもので、


18歳以上65歳未満の従業員は毎月給与から一定額を拠出し、自分の選択した金融機関(銀行や保険会社)の口座で自分自身で運用指示を行います。




自分で選択した金融機関に、自分で選択した運用スタイルで運用します。


日本でいう、積立NISAのような仕組みが18歳から強制的にスタートするというイメージですね。




ですので、同じ年齢の人が同じ掛け金を運用したとしても将来の年金受給額はそれぞれの運用結果によって異なることを意味します。








これは日本と香港では資産形成についても考え方がまったく違うことがわかります。




日本の年金制度は、「世代間助け合い」と言い、若い現役世代が年老いた引退世代を助けるという制度です。


一方で香港は、そういった考え方はなく、あくまで自力で拠出し、自分で運用したものが自分の年金になるという制度です。






香港では運用会社を自分で選択し、しかもその中からリスクレベルに応じて運用スタイルも自分で選択しなければなりません。



そういった意味から香港の人と日本の人では若い時から資産運用に対する経験が全く異なっているとも言えます。


そもそも、自分の人生のお金のやりくりは最初から自己責任ですよ、という考えです。



日本では「他人」が運用するので失敗した時には文句を言いますが、香港では自分自身の決断ですので失敗しても文句を言える相手がいません。








香港のもう一つの年金システムは2018年に導入されました「香港年金」と呼ばれる香港政府が導入した金融商品です。



この商品は60歳になると申込資格が取得でき、一括で資金を投入することにより証券発行後からその投入資金に応じて一定金額の年金が毎月入金されるという仕組みです。







最低金額は5万香港ドル(約85万円)、最高金額は300万香港ドル(約5100万円)までです。




もし仮に年金受給者が早く死亡したとしましても掛け金の105%は必ず保証される仕組みとなっており、未受領の残額は残された家族へ死亡保険金として給付されることとなります。





そういった意味では、元本は必ず保証された素晴らしい年金システムとです。



しかもこの商品は、香港政府より発表された会見によると、年利で約4%とのこと。






この商品の誕生のおかげで、さらに香港の金融商品の質が高まりました。


なぜなら、国が提供する安全性の高いもので年利4%もあるわけですから、民間の企業はそれよりいいパフォーマンスを出さざるを得なくなったからです。



実際に、香港政府はこの時の会見で「銀行や保険会社をはじめとする金融機関に適正な競争を促すことができる」と言っています。






これは消費者にとっては非常に喜ばしいことであり、より良い選択肢が増えたことを意味します。


このことからも香港の金融業界が正常で健全な競争原理がきちんと働いていることを示している良い事例だと感じました。




日本に流通している金融商品は、競争がないがゆえに利回りが低く顧客メリットが少なくても売れてしまいます。

おまけに、国内で年利3〜4%のものをはほとんど見ないため、「詐欺ではないか」「もしかしたらリスクの高い商品なのでは?」と言ったような疑いを持たれるケースもあります。





このように、世界の当たり前を知るとどうでしょう?




香港年金システムを見ても金融立国香港では年利3〜4%、さらに元本保証商品というものが、決して「おいしい話」や「詐欺まがい」の商品ではないということがご理解いただけたかと思います。






なぜか、日本は金融に関してはかなりの後退国なのにも関わらず、


日本人は日本を基準としてしまう自国バイアスに近いものが相当強いです。





自分の人生や資産をしっかり守りたければ、”日本”ということだけで信じないように意識して客観的に世界と比較していく思考が必要ですね。






では、また〜!









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