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美意識的無常観と儒家的無常観

無常には「生成・成長・衰退・消滅」の四相があるが、我が国の美意識的無常観では特に衰退と消滅の相に力点を置く。「方丈記」も「平家物語」も然り。対して儒家は生成と成長を重視する。伊藤仁斎なんぞは「天地一大活物、有って静なく、善有って悪なし」と儒家的無常観を披露する(童子問)。

同時に「生生して已まざるは、即ち天地の道なり。故に天地の道は生有って死無く聚(しゅう)有って散無し」(語孟字義)とする。ここでは無常における生成並びに成長に視点を当てて、しかも衰退と消滅の二相を軽んずること甚だしいものがある。美意識的無常観と儒家的無常観の対比が鮮明である。

以下は参考になるサイトです。
https://chutetsu.hateblo.jp/entry/2021/06/08/120000

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