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旦那さん呼べますか、と言われた日②

こちらのつづきです。
ついに先生からの説明の時間になりました。

※ここから先はわたしの経験に基づいた記録です。あの日の出来事を残しておきたいと思ったので書いています。

先生はスッと一枚の紙を出して、今日のエコーからみる赤ちゃんのことを淡々と説明し始めました。

⭐︎NTについてはこちらに分かりやすく解説してあります。

わたしのお腹にいる赤ちゃんは、NTが4mmあると言われたのです。

先生は、今の週なら2mm以内が正常とみなしています。今日のエコーでは4mmあるので、お話をしたいと思いました。と私たちに告げました。

先生から渡された紙には、わたしの年齢からみた染色体異常の赤ちゃんが産まれる確率などが記されていました。

その一つ一つを丁寧に私たち夫婦に説明してくれました。
そして、これらを確定させるための検査があることを伝えられたのです。

私たちに示されたのはNIPTと羊水検査。
どちらも先生から紹介状をもらうかたちで受けにいかなければならないとのこと。

NIPTが受けられるのは、なんと車で2時間もかかる病院でした。
羊水検査は近くの病院で受けれるのですが、流産の可能性はあるとのこと。

それから、もし検査で陽性が出た場合9割の人が妊娠を中断すると伝えられました。

そんな大事な検査を、病院の都合で3日以内に決めて欲しいと告げられたのですが、わたしはその場ですぐに断ってしまいました。

しかも泣きながらこんなことまで言って。

お願いだから、産ませてください。
ずっと待ってやっと宿った命です。
わたしの大切な赤ちゃんなんです。

振り返ると、冷静になりなさい、と少し恥ずかしくなりますが。

病気や障害があってもお腹で今を生きる赤ちゃんに会いたくて、会いたくて仕方なかったのです。

そんなわたしの姿に夫は少し困っていたようで、家で考えてみよう、と横から声をかけてきました。

先生からの説明は30分程で終わり、検査を受けるかどうかの連絡を3日以内にする約束をしました。

病院から出てすぐの駐車場なのに、その道のりはなんだかものすごく遠く感じ、そしてもう少しで車というところで、足がパタリと止まってしまいました。 

そして夫に「どんな子でも絶対にかわいいから」とその一言だけ言って、その場で泣きました。

よく分からないけど、その日に見たエコーでぴょこぴょこ動く赤ちゃんを思い出し、そんな言葉と涙が出てきたのです。

長くなりました。
③で私たち夫婦の決断について書きます。

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