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2021年のトロイカ・総括

〈幕張のスピードスター編〉

 まずはバトスタ(名前変わるんだっけ)にご出演される予定ということで、おめでとうございます。めでたい……のか? あれは口が最後に生まれてても出られるものなんですね。どっかの誰かさんの印象が強すぎる。


 今年は7・8月の月間MVPの記憶が鮮烈に残っている。獲ったことだけでもすごいが、なんといっても争った相手相手なので、余計にすごい。MVPに選ばざるを得ないほどの7・8月の輝きといい、唐川侑己さんの防御率0.00を守ったあのスーパーキャッチといい、しっかりプロの一軍でレギュラーを取れるだけの実力があることは十分証明できたと思うので、あとはそれを1年間出し続けるだけである。さらっと言ってしまったが、それが難しい。難しいのはわかっているけれどもぜひともやってほしい。それをやってしまえればロッテが優勝しちゃうかもしれない。優勝させちゃってほしい。それ以前にケガしないでほしい。もうデッドボールで「ヒュッ……」ってなりたくない。


 今シーズンのベストオブ藤原恭大には、プレーと何も関係ないが雨に打たれるこれを選出させてほしい。目をぱちぱちさせたり、口を閉じたり、キョロキョロしたり、顔に落ち着きがない。見ていて飽きない。そしてパテレさんのチョイスは毎回とてもよくわかっていらっしゃる。

〈口から生まれたサウスポー編〉

 ラスト登板でグラスラを打たれた大野、「次の対戦では同じ球で抑える」って言ってたの誠に向こうっ気が強い大野らしくて大好きだけど、来年メジャー行っちゃうってことはもう対戦できないのでは? グラスラ打ち逃げされちゃうよ? 大丈夫?


 しょうもない話から始めてしまったが大野については7勝11敗ってことは実質セブンイレブンだなとか永遠にしょうもない話ばかり浮かんでくる。申し訳ない。でも大野のせいだから。


 ただこの一年、そんなしょうもない話を提供してくれる大野にずいぶん助けられたなという思いもある。トロイカシリーズが一時大野独裁状態になっていたことからもわかるように、大野はおおむねタフにハッピーベースボールライフを支えてくれた。もし大野を好きになっていなかったら私は唐川侑己の空白の3か月を乗り切れず浦和が無観客のため二軍の藤原くんもほぼ見にいけず今頃終わっていたであろう。よく犬は人につき猫は家につくというが私は選手につくので、「誰でもいいから好きな選手が一軍でバリバリプレーしている」という情景が見られないと簡単に終わってしまう。


 でも中日ドラゴンズオンラインストアにユニフォームを発注したその日に登録抹消されたのは一生忘れないよ、大野。

〈プリンス・オブ・成田編〉

 唐川侑己が空けた穴は唐川侑己にしか埋められない。そういう意味で言えば、彼がいなかったあの3か月間は大野がだいぶ支えてくれたとはいえ穴が空きっぱなしの時間だったと思う。その期間をくぐり抜けた後、改めてマウンドに立つ唐川さんを見た時、依然として全身が痺れるほどの緊張感はあったものの、なんだか漠然と「投げてるところ見れるだけで嬉しいなあ」とも思った。もう二度とあんなロスは味わいたくないが、推しがそこにいるのがどれほど幸せなことなのか実感できたという点では良かったのかもしれない。


 プロ野球は感情の娯楽ではないかと思っている。勝って嬉しい、負けて悔しい、デッドボールが当たっちゃいけないところに当たってるように見えるが大丈夫なのか、ベンチに帰って水飲んでるところなんか風呂上がりっぽくて良い、ポジティブなものだろうがネガティブなものだろうが、それら全部をひっくるめて野球は楽しい。実際この1年間、三者三様いろいろなことがあったが、何もかも今思えば楽しかった。打たれて悲しかったのも打てなくて悔しかったのもケガだの金メダルだの被弾だの11敗だの月間MVPだの、全てが2021年を彩ってくれた大切な思い出である、まさか3月26日にはこんなことになるとは思っていなかったその扉を開いたのは、まぎれもなくあの日の唐川侑己の咆哮だった。

 Get the party started.
 (さあ、パーティーを始めよう)

 伏線回収、ありがとうございました。

〈おまけ〉

(キャラクター的にも先発であり書くことが多いという役割的にもいつも大野がトップバッターだったのですが(実際は9番バッターだけどな)(ややこしい)、あんなかわいい顔をした唐川さんが実はプロ14年目なの、美しいと思ったので、今回はプロ歴が浅い順に並べてみました。いつかトロイカのラインナップが変わったりした頃には藤原くんが大トリとかになる日が来るんでしょうか。楽しみですね)

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