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ディアルガVSパルキアVSダークライを観すぎた

 映画館に行く習慣のない私が、ここ2週間ほどはほぼ毎日映画館にいた。最終日である今日に至っては映画館をはしごした。完全にダークライのせいである。

 今この瞬間どこかの映画館でダークライが戦っているのだと思うといてもたってもいられずチケットを取ってしまう。もはや映画を観て帰ってきた後にアマプラで再生し始めてしまう。追いダークライ。完全に憑かれている。でも仕方ない。

 初めてこの映画を観たのは公開から2年も経った後だった。近所のTSUTAYAで10回ぐらい借りた後「もう買った方が早いな」と思ってDVDを買った。でもDVDで観るのと映画館で観るのはまた違う体験である。そのことを踊る大捜査線一気見上映(シネマメディアージュ)で思い知った。映画として生まれたものは映画館で味わうのがベストなのだ。 茅ヶ崎で聴くサザンが一番いいのと同じだ。いや違うかもしれない。とにかく、ずっと映画館で観られるわけではないしDVDやサブスクで観るのも手軽で楽しいが、一度は映画館で浴びればこの先もってより深く作品を味わえるような気がしたのだ。

 大スクリーンで何にも邪魔されずダークライと向き合うことにより、ダークライの健気さが痛いほど胸に突き刺さる。ダークライにとってはディアルガとパルキアが戦っている理由も空間の狭間のことも大した問題ではない。ただただ大切な庭を守ることだけが彼の願いであり、それは居場所をくれたアリシアの記憶から出発している。「ずっとここにいていいよ」、その一言がダークライを救い、そしてダークライが誰かを救う動機になったのだ。もうこれは完全に愛の物語と言えるだろう。スクリーンいっぱいの大きな愛。その愛がオラシオンの旋律となって物語を包み込む。美しい。

 ほぼ毎日観ているとぶつかり合うディアルガとパルキアに「おう!いいぞ!やれやれ!」みたいなテンションになった時もあれば、オラシオンを聴きながらアリシアが嫌われ者のダークライへ向けた優しさが巡り巡って世界を救ってしまうほどの大きな愛に育ったんだなぁ、と思って泣ける時もあり、ダークライはあんなにボロボロになって戦っているというのに私は呑気に座ってポップコーン食べててごめんなさい(イオンシネマのポップコーンMサイズデカすぎない?アメリカの映画館かと思った)という気持ちになった時もあった。

    あといろんな人が感想呟いてくれてたのも嬉しかった。みんなダークライの話してる……ダークライ褒められてる……嬉しい……。

 とにかく、怪獣映画の皮をかぶったラブストーリー、とくと堪能させていただきました。再上映本当に本当にありがとう!!

 ここからは番外編。この映画のタイトルは「劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」と長いのでちゃんと書いていたら絶対に入りきらない。そんな長いタイトルに各映画館がどう折り合いをつけているのか、見比べるのも地味な楽しみのひとつだった。

普通はこうなる。
「&パール」すら入っていない。でも下の英字は入り切ってる。
パル。
もう何か諦めたみたいになってる。
劇場版ポケットモンスターなのはわかってるから!
もはや「ポケットモンスター」だけ。潔い。
100点満点だったのは横浜ブルク13。完璧。惚れ惚れする。
頭から入れようとするから入り切らないのであって、いっそのこと頭をバッサリカットしてしまおうという発想。英断。このタイトルの中で最も重要な部分はどこなのかちゃんとわかっている。


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