キリアン・マーフィー作品制覇への道2【オッペンハイマー】


https://deadline.com/2023/11/cillian-murphy-oppenheimer-movie-origin-interview-1235617957/

え、かわいい。びっくりした。

昨日推しはロサンゼルスにて映画のQ&Aイベントに参加していた。こんなに笑っちゃって、かわいいったらありゃしない。ほんとにもう。

と言うのもこのちいかわおじさん、インタビューなどでは基本、虚無顔がテンプレート。

本人は熱心に聞いているはずなのだろうけど、端から見たらそうは見えない。「あ~~家帰りてえ~~」感が出てると言われれば例え推しでも否定はできない。

なので冒頭の画像のようにメディアでここまでテンションが上がって笑っているのはレア。ポケモンカードのキラキラカードぐらいレア。(知識の浅さ露呈)

そしてこのイベントは映画『オッペンハイマー』のものなので、ちいかわおじさんテンションぶち上がり記念ということで、制覇への道2回目はこちらの映画の感想を書きたいと思う。

ネタバレはないものの、戦争に関する個人的な考えはあるのでご了承いただける方のみお読みいただきたい。

全米では7月中旬に上映を開始し、その後各国でも上演、つい先日海外ソフトの発売と配信も決まったが日本では映画の公開も配信の予定もない。私は海外在住なので運良く見ることができた。

日本で公開、配信されない理由は映画のタイトルを見ればお分かりいただけると思うが、このオッペンハイマーという人物、原爆を作ったうちの1人で、その中でもリーダーのような存在。こちらの映画はそんな「原爆の父」と呼ばれるオッペンハイマーの伝記映画である。

もう一度言わせていただきたい。

伝記映画である。

戦争映画ではなくオッペンハイマーという1人の人物とその功罪、そして彼を取り巻く人間模様を描いた映画のため、その事前知識なしに日本人が見ると「え?ちょ、え?」となる。確実に、なる。

つまり、この映画を作った人達は「原爆の父」の「父」にフォーカスを当てているが、日本で公開すれば恐らく多くの日本人は「原爆の」のほうに焦点を合わせてしまう可能性が高いということ。歴史的なこともあるので個人的にそれは仕方ないと思うが、私はこの映画でキリアン推しになった。(急なオタク)

各年代の演じ分けはもちろん、オッペンハイマーという人物の外見や考え方が本当によく描写されていて、そしてそこには推しのたゆまない努力があったことを知った。

他の出演者がご飯を食べに行く中、実際のオッペンハイマーの体型に近づけるためアーモンドを食べに部屋に戻ったという推し…。

クソデカアイマックスカメラを前に監督と共にベッドに入り、彼が謎の道具をビュンビュン振り回す中、演技をした推し…。

公開記念のイベントかなんかでシースルーのシャツを選び、「シャイな人なのに…」と衣装さんに驚かれた推し…。(作中とは無関係な話)

映画を見た後、このような裏話を知り「なんて素敵な人なんだ」と思い、他の作品を見始めたところ沼った次第である。

話がオタク路線に逸れすぎたのでもう一回映画の話に戻す。

この映画を通して彼の人生はもちろん、アメリカという国がどのような経緯で原爆を作り、それを落とすに至ったかを知ることができたので、歴史映画としてとても価値のある映画だと思った。

「じゃあ原爆の当事者やその子孫、または原爆自体に嫌悪感を抱いている人に同じこと言えるのか」と言われても私は言えると思う。

私は曾祖父を原爆で亡くしている。「んなの当事者や関係者の範囲じゃねぇ!」と指摘されれば返す言葉はない。

曾祖母とは会ったこともあり話したこともあるが、曾祖父は若い頃の写真で見たことがあるのみ。彼が原爆で亡くなったという結果は知っていたが、この映画を見て彼が原爆で亡くならざるを得なかった過程を知ることができた。

ただ同時に色んな「もしも」を考えて悲しくなったのも事実。

オッペンハイマーが原爆を作らなかったら、その原爆をアメリカ政府が落とさなかったら、曾祖父は亡くならなかったかもしれないし、彼の不在による祖父母の苦労はなかったかもしれないし、私は少しでも彼に自分の成長を見せることができたかもしれないと思ってしまった。

原爆というと爆弾なのでどうしても大きく捉えがちだが、作ったのも落としたのもその被害を受けたのも人なので、人間という小さい規模の話。それが誰かにとってはオッペンハイマーだったり、誰かにとっては曾祖父だったりと見る人によって違うだけの話だと思う。

ちなみに推し目当てで2回目を見ようとしたが映画ではお馴染みのベッドシーンがあり、大画面での2度目の鑑賞はきちぃとなって、断念した。配信なら早送りできるので買ってもう一回見るつもりである。推しなんかなんぼ見てもええですからね!

ちなみにこちらの映画での推しの一番かわいいシーンは、赤ん坊に両頬骨をぺたぺた触られるシーンです。

こいつ何言ってんだ、と思った方は見た方に是非聞いてみてください。