自分の真実を語れ

私はリアルタイムでこの曲を知りません。
のちにサディスティック・ユーミン・バンドの映像として、
見たことはあったような気はします。
今回、改めてこの曲を録音としてきちんと聴いたのですが、
音の感触からパッと思い出したのは、幸宏さんの Once a fool…でした。
編曲も教授だし、音のディレクションにも幸宏さんの意向は入ってないはず。
となるとドラムの音でそのように感じたということになりますが、
当然、時代的なもの、つまり流行もあるのだろうとは思います。

“「いつも新しくいたい。そこには何か真実があるから。」 いつか何かの雑誌で、そんな風に仰っていた幸宏さん。 でも、もっと簡単に言えるような気がするのです。 「いつ何時も、その瞬間の真実でいること。」 だって、こんなに肌に馴染むのに、惰性も生活感も無い、 この曇りの無い心地よさは、きっとそこから生まれてるのです。”

これは私が幸宏さんのライブレポで書いた文章ですが、
ちょうど今朝、幸宏さんの音から感じ取ったものはつまり、
そういうことではないかと考えていたのです。
新しい物の中に真実を見つけるのが好きというのは、
単に流行を追いかけることとは違いますよね。
むしろ、「知らなかった自分を知る」に近いのではないかと。
教授も幸宏さんの追悼で(ソースを見つけられないのですが)、
「彼ほど自分を表現することを好んだ人はいない」と言っていたと思います。

だいぶ端折ったままいきなり結論に入りますが、
誰かの意見を胎内に取り込むとき、
本当に自分のものにしても良いかどうか疑いを持つのは、
悪いことのように思ってしまうこともありました。
素直じゃないのかな、とか、感じ悪いかな、とか。
でも。
ネットミームを取り込まない。
言葉遊びまで全否定するつもりはないが、
他人の真実を自分の真実のように扱うことには気をつけたい。
私たちは、自分の真実を語るべきだ。