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【グロ注意​​】寄生虫の館【自己責任】

 ※この記事は2006年に書かれたものです。

 ※なお本気でイヤンな画像がありますので、特にラーメンを食べながら読む事は推奨しません。

 ※本当にいいんですか? 覚悟は出来ましたか?

 ※アレですよ、今のあなたはスプラッシュマウンテンの最後で、ウサギが縄で縛られて「HELP!」とか言ってる状態なんですよ?!

 ※覚悟ができたところで、寄生虫ファイトレディーゴー! 


 その森は、霧の森と呼ばれていた。一年中鬱蒼とした霧というか靄というかに包まれた場所で、近年奇妙な事件が起こっていた――気絶した全裸の少女を木々の奥へと運び込む、謎の老人の姿が目撃されていたのである。

 森の奥に世を潜むように建つ一軒の古びた洋館を、街の人々はこう呼んだ。「蝋人形の館」と。

 ……という話ではない。ここは目黒。第1回東京優駿大競走(今の日本ダービー)が行なわれた聖地にして、サンマが美味しいとされる土地である。

 目黒駅から徒歩15分ぐらい、道路沿いの好立地に位置するのは、その名も高き「目黒寄生虫館」である。「ここは新宿ステーキホリタン♪」みたいな軽いノリで言う文章ではない気がするが、そうしておく。

 公益財団法人 目黒寄生虫館 公式サイト http://www.kiseichu.org/Pages/default.aspx

 世間の皆様にとって寄生虫とはいかなる存在だろうか。かっこよく言えばパラサイト。悪く言えば「家事手伝え」。

 少なくとも世間様に顔向けできる存在ではないということ。そんな悲しきニート(?)たちを集めた――違う、寄生虫は生きるために必死、彼らは働いたら負けだとは思っていないはず。ましてはらたいらは負けだとも思ってないはず。

 詳しい場所などは上にあります公式ホームページから見ていただくこととしまして、とりあえず入り口をば。

 普通だ。意外に普通だ。もっとバイオハザードな雰囲気を醸し出していると思ったのに。うっかりマンションと間違えて住みそうなぐらいだ。

 だが瀟洒なマンション群の中にあって一際異彩を放つ「寄生虫」の文字!きっと近所の住民は

「エーマジ寄生虫? 寄生虫が許されるのは大腸だけだよねー! キモーイ!」

などの罵詈雑言を浴びせた挙句、小さな娘には「ホラあそこに近づいたら寄生虫が移るからやめなさい」などと言っているに違いない! リアル「伝染るんです」だ! 全て妄想につき事実確認全くなし!

 その中は、病院っぽい香りが漂う空間。きっと数々の蟲達が蠢く場所に違いない。もしかしたらナウシカに出てきた王蟲(オーム)なんかもいるかもしれないのである。この行だけで何個「虫」って使った。

 まずはこれ。ちなみにグロ系ダメな人は戻るなら今の内です。今の内一豊の妻。今の内製薬はアステラス製薬。

  なるほど彼女が謎の老人に運び込まれたのか(違う)。それにしても、昔なつかし「キャベツ畑人形(知ってる貴方は同年代)」を思わせる絵の中「感染」って言われても……思い出す幼き日。新鮮な桃にかぶりついた瞬間、私にHelloしてきた尺取虫の姿を。

 「寄生虫の感染経路」。本人もまさかこんな所で写真が使われているとは思わなかったに違いない。許可は取ったのだろうか?

「ねぇねぇ彼女彼女、写真1枚いい?寄生虫館に飾るんだけどさー。ステキなサナダムシとかと一緒にさ」

 間違いなく速攻で却下であろう!という訳で彼女を「寄生虫館キャンペーンガール」と命名する。 

 これを読んだ最初の感想。

「そもそも一般人はヘビやカエルの生食なんてしねーよ!」

 水曜スペシャルに出てくる「アマゾンのジャングルに伝説の巨大蛇は実在した!」じゃないんだから。ヘビやカエルはしっかり火を通しましょう。

 卵かけご飯美味しいですよね! これ見たら食べる気なくなりますけど!

 卵の中からこんなのが出たら鬱になること間違いなし。お前はイースターエッグか。割れたら「イースターおめでとう!」とか言ってくれるのか。

 鰻丼美味しいですよね! ウナギ美味しカバヤキ~♪

 ウナギのベコ病。体が曲がる――ウナギって体が曲がるものだと思うんですが――何か腑に落ちないものを感じた。まあいい、多分こういうウナギを犬が食べたらウナギイヌになるのであろう! 

 細かい字なのでじっくり見てください。

「ハリガネムシ 女児が吐出」

 そうなんですかナボコフさん! これはょぅι゛ょマニアにはたまらない逸品だと思います、まさに寄生獣って奴です! これが幼男と書いていたら試験管ごと破壊する所です(ウソ)。

 馬は土曜に蒼ざめる!(by筒井康隆)

 さすが馬だ。馬はデカいから寄生虫もデカい。1992年の有馬記念で惨敗したトウカイテイオーの腹中ではこいつらが暴れまわっていたという訳か。数億円分の馬券をゴミに変える破壊力、それが寄生虫。

 ぐはー!! これはグラディウスのラスボスか何かか!

 これはアニサキスですよ貴女!かの某グルメマンガでも

「鮭の生食はアニサキスが伝染る!」

 と海原雄山が激怒したほど! 女将を呼べ! 

 ちなみに北海道名物の「鮭のルイベ」は、凍らせているので寄生虫が死ぬそうです。昔の人は頭がいいんだなぁと感心。こんなものに寄生されたイルカはさぞかし辛かっただろう、シーシェパードの皆様はこういう寄生虫の撲滅に命を賭けて頂きたい。

 ――これにて我々の冒険譚は終わりを告げる。

 そしてさんざん寄生虫どもを見せ付けられた後、出口に向かった我々を出迎えていたのは、まさにこの目黒寄生虫館の主とでも言うべき人間であった。

 その姿は、生きたまま銅人形(?)のごとく。

 震えて眠れ明日はもうないさ!

 なぜここに「創設者の肖像」があるのかwwww すまん、これが一番不気味だった。参加者全員の目が遠くを見ていた。夜中に子供が見たら夜泣きするかもない。宇津救命丸でも樋屋奇應丸でもダメかもしれない。

 以上、目黒寄生虫館レポートでした。行きたい方は是非! 中で「寄生虫Tシャツ」とか売ってますので、お好きな方はどうぞ。(2006年当時の)私は貧乏で買えませんでした。


 【おまけ】

 寄生虫館にラーメンを配達に来たバイクがいた。

 やはり注文の時は

「へいラーメン3丁!寄生虫さんね!」

とか言うのだろうか?



 



「競馬最強の法則」にて血統理論記事を短期連載しておりました。血統の世界は日々世代を変えてゆくものだけに、常に新しい視点で旧来のやり方にとらわれない発想をお伝えしたいと思います。