見出し画像

レモンピープル

★★★『note甲子園後夜祭 ロイヤルランブル』参加作品★★★


西方には浄土があるように、岡山には謎の味、レモンラーメンがあると言う。

ちなみに私が岡山で好きなラーメンはすわき後楽の中華そばです(地元ネタ)。特にげんこつおにぎりが好きです。


さて一体レモンラーメンとは何か、果たしてレモンとラーメンなんて合うのか。それを確かめるべく探検隊(ひとり)が向かった先は――

岡山市内にある『ラーメン太郎』。

スープがうまいんだそうです。食べたことないから知りません。

というかこの店、少なくとも自分が岡山に住んでいた30年前にはすでにありました! この看板は記憶にあります! こんなインパクトのある看板は忘れようがないです! 

問題はここへ到着するまでの過程。私は宇野線の備前西市駅から大きな道路沿いに普通に歩けばいいと思っていたのです。歩きましたよ、ええ――例によってあさっての方角に。私は方向音痴なのです。

Uターンすれば現在地から目的地まで歩いておそらく1時間近くかかる!なぜその前に気づかないんだ自分!

なので私は無謀なショートカットに挑戦。

ラーメン太郎は国道2号線沿いなので、とにかくでかい道路を探せばよい。田舎の国道沿いには必ず大きな店がある。大体ブックオフとファッションセンターしまむらが並んでいる、と。

方角からして大体南東に向かえばよいと判断し、ひたすら移動!

私の記憶が確かならば、この近辺にはかつて岡山臨港鉄道なるものが走っていた……はず。廃止前に実際に乗ったこともあります。

<br>

謎はすべて解けた! この遊歩道を驀進すれば良い!

過去の記憶を頼りに、見事到着! しかし分かってはいたが岡山は暑い。のどが渇いて塩が欠乏し、体全体がラーメンを欲している状態に!

そんな悪戦苦闘を乗り越えて注文したのがこのレモンラーメンです。

見よ、このレモンの輝きを!

横から見るとまるで凸レンズのようにレモンが盛り上がっています。

スープは豚骨ベースの塩ラーメン。普通に食べても美味しいスープだと思います。そこにレモンまるごと1個分の輪切りがぶちこまれているわけです。

早速麺を片付け、行くぜレモン1個分のビタミンC! 多分スープの熱でかなり壊れているとは思いますが。

あれ? 普通に美味しいんだけど?!

確かにレモンそのものを食べると皮の苦味がそれなりに有りますが、スープ自体があっさり味なためか、意外とレモンとマッチして美味しいのです。

ちなみにこの店、チャーシューも結構美味しい。レモンラーメンは「チャーシュー麺にレモンが入ってる」状態なのでお得なラーメンです。岡山に来た際は皆様もぜひ。

一見まずいラーメンでも、工夫次第でこれほど美味しくすることができる。うむ、人間やはり工夫が大切なのです。


決して「汗かいてたから酸っぱいものが美味しく感じただけだろ」と冷静に突っ込まないこと!

「競馬最強の法則」にて血統理論記事を短期連載しておりました。血統の世界は日々世代を変えてゆくものだけに、常に新しい視点で旧来のやり方にとらわれない発想をお伝えしたいと思います。