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コカ・コーラは悪者?

「コーラは飲んじゃいけない」

「炭酸飲料は禁止」

皆さんは炭酸飲料についてどんな印象をお持ちですか?

炭酸飲料について禁止しているチームも多いのではないでしょうか。

ですが、どうして炭酸飲料が悪者になっているか考えた事がありますか?


※決してコカ・コーラの宣伝をしているわけではありません。


クリスティアーノ・ロナウド=コカ・コーラを敵に回した男

UEFA EURO 2020の記者会見で彼が起こした行動。

目の前にあるコカ・コーラのボトルを片付け、「水を飲もう!」と一言

結果的にコカ・コーラ社の株価を40億ドルも下落させる。

きっと冷や汗をダラダラにしたであろう重役さん達…(笑)


プロアスリート達が体に良くないと口にしてしまう炭酸飲料。

何が体に悪いのでしょう。


コカ・コーラを知る

まずはコカ・コーラについて知りましょう。

コカ・コーラの原材料は糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、炭酸、カラメル色素、酸味料、香料、カフェインです。

100mlあたり45kcalで炭水化物は11.3g含まれています。

ちなみにコカ・コーラ ZEROには糖類ではなく、代わりに甘味料としてスクラロースとアセスルファムKが入っています。

100mlあたり0kcalで食塩相当量が0.01gです。

日本コカ・コーラホームページより)


栄養学の視点から見たコカ・コーラ

一つ一つ整理していきます。

果糖ぶどう糖液糖

異性化糖(でんぷんを原料として作るぶどう糖/グルコースと果糖/フルクトースの混合液)という甘味料で、果糖含有率50%以上90%未満のものを果糖ぶどう糖液糖という。

ぶどう糖は小腸から吸収されたのち血糖となり、インスリンの働きによって体の必要な部分に取り込まれエネルギーとなる。

また、肝臓に運ばれグリコーゲンとして合成され、中性脂肪の合成に利用される。

果糖も小腸から吸収されるが、直接的に血糖とはならず肝臓に運ばれたのち、ぶどう糖に変換されて血糖となる。

果糖のすべてがぶどう糖になるわけではなく、エネルギーになったり中性脂肪の合成に利用される。

この時、ぶどう糖に比べて果糖は速く利用されるため、特に果糖は中性脂肪を合成しやすい、と言われている。

炭酸

炭素のオキシ酸で弱酸の一種

炭酸水を飲む事で胃を刺激し、蠕動(ぜんどう)運動が活性化し、胃が炭酸水を早く腸に送り出そうとするため、快便につながる。

カラメル色素

食品添加物の一つで茶色をした着色料。

カラメルⅢ・Ⅳが危険とされる所以は、このどちらにもアンモニア化合物を加えて、製造されている。

アンモニア化合物を加えて製造される過程で、発がん性のある化学物質が生成されると言われている。

しかし、原材料記載では砂糖のみを使用したカラメルなのか、アンモニア化合物を加えたカラメルⅢ・Ⅳなのかはメーカーに問い合わせないと分からない。

酸味料

食品へ酸味を加える、酸味を強化するために使用される食品添加物で、食品のPHを調整するためにも使用されている。

クエン酸や乳酸など24種類の〇〇酸が酸味料としての一括表示が認められている。

香料

アセト酢酸エチル、アセトフェノンなどの合成香料と、植物原料や動物原料から抽出して得られた天然香料に分類される。

カフェイン

神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ていて、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させる。

カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経系が過剰に刺激され、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、下痢や吐き気、嘔吐する事もある。

スクラロースとアセスルファムK

スクラロースは砂糖の600倍の甘さがあり、砂糖に近い自然な甘味が特徴。

体内で分解・代謝されず、安全な形で排出されるため、血糖値に影響を与えないとされている。

しかし、尿中に10~30%は排泄されている。

アセスルファムKは砂糖の200倍の甘みを持つ人工甘味料。

酢酸に含まれる刺激性のある有害物質ジケテンと酸性洗浄剤などに利用されるスルファミン酸(アミド硫酸)を反応させ、さらに無水硫酸を加えアセスルファム環を生成、その後、水酸化カリウムで中和することにより得られる。

アセスルファムKは分子量が小さく消化されず吸収され、体内ではほとんど代謝されず尿中に排泄される。


調べてみた範囲では、飲む事をちょっと躊躇しそうなもの…

でも、コカ・コーラって美味しいんですよね…


コカ・コーラとスペイン人

結論から言うとめちゃくちゃ飲んでます。

私もスペインに来てからかなりの頻度でコカ・コーラを飲みます。

アスリートも例外ではなく、練習後や試合後に飲む事もしばしば…

しかし、彼らは上記のような栄養面を理解した上で飲んでいます。

中でもコカ・コーラ zeroは血糖値を上げるものが含まれていないので、チームにいる先天性糖尿病持ちの選手も偶にのご褒美に飲んでます。


「理解」をする事の大切さ

もちろん意識の高いスペイン人もいるので、こういった炭酸飲料を口にしない人もいます。

食品添加物は口にせず、BIO製品やナチュラルな食品を好む人もいます。

「なぜ体に悪いのか」この「なぜ」を理解し、選手達にも理解して貰う。

飲むか飲まないかの選択肢は選手自身に委ねています。

頭ごなしの「ダメ」より、「どうすればいいか自分で考えさせる」方向で話をしていけば、自然と手を伸ばさなくなります。


以上、ふとコカ・コーラを飲んでる選手を見て感じた事でした(笑)

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