アフターデジタルの行動変容

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース

クリエイティブリーダシップ特論Ⅱ 第13回 2020/08/10

藤井保文さん(株式会社ビービット東アジア営業責任者/エクスペリエンスデザイナー)「オフラインのない時代に生き残る」というサブタイトルを持つ『アフターデジタル』の主著者であり、ビービット東アジア営業責任者であり、上海支社に勤務するコンサルタントだ。


中国の信用スコアの話が印象に残った。信用スコアと聞くととても恐ろしく、このレポートを提出間際に大急ぎで書いている、私の信用のなさがバレてしまうからちょっと厳しい〜。とイメージしてしまっていたが実際のところはそういうものではないらしい。区別されるのは、行政がやっているものではなく企業独自の信用スコアによってユーザーにとって良いことがあると言う点である。


これまでは社会的な信用履歴を残せなかった人々(お金が借りれない、クレカつくれない)が、アリババの決済で行動履歴を残すことができ、その経済圏内では信用情報が貯まっていくことで、民間企業が行動変容すらも内在化できるようになるという評価システムを構築されている。そのスコアで今まで家を借りれなかった人も家を借りれるようになったりもするという。

良いことしても騙される→良い行動が蓄積されていくという(→さらに良いこともあるから信用を失うのはもったいない)価値観が変容してきた。元々の社会的ペインが相当大きかった為、一気に規範や考え方、価値が変わっていっていく。

アフターデジタル時代では、いままで行政が市民の行動変容をおこすような設計を行ってきたが、企業のUXが社会をも良い方向にむけるようなアーキテクチャ設計をすることができる。


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