アイデアが生まれるしくみづくり

武蔵野美術大学大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダーシップコース

クリエイティブリーダーシップ特論第1回 2020年5月18日

株式会社グラグリッド代表取締役 三澤直加さん 


三澤さんはデザインのアプローチで社会課題を解決する共創パートナーとして企業、自治体、学校でアイデアが生まれる仕組みをつくり共創の場を活性化させる活動をされている。

グラグリッドにはビジュアルシンキング、ファシリテーション、デザインという3つの専門性がある。

近年、国際化や高度情報化、人口減少などにより観光、メーカー、外交、教育、医療、物流等の様々な分野で組織の体質を改変したい企業や地域の仕事が増加している。この難しい未知のものに対し、グラグリッドは向き合いこれからを描きつくる活動をしている。


その中の5つのケースを紹介して頂いた。
1 未来のことを考える、創造的思考法を教える
2 想いを伝え合い未来の地図をつくる
3 自分の心に問いかけるツールをつくる
4 理想的な未来の体験を関係者と共創する
5 地域の魅力を発見しブランディングする

特に新宿区第六小学校のケースが特に印象的だった。

1 未来のことを考える、創造的思考法を教える
新宿区落合第六小学校「みらい科」のケースでは、「議論は多数決」「正解を求めてしまう」という課題に対してグラフィックレコーディングの力で創造力を養い、概念化、抽象化してもらえないか。と新宿区落合第六小学校の前校長先生の思いで始まったという。

お絵かきシンキングの授業では体育館で大きなロール紙を広げ、ペンを持ち、見たことのないものを創るというお題に対し子どもたちが自由に表現している姿を見て、様々なものから解き放たれているように見えた。

その結果全校生徒が熱狂し思考力が飛躍的にアップしたという。

その後これだけに終わらず、自主的にグラレコ部などが作られたことを聞き、やらされる学びではなく、能動的に動くことのできる学びは、これからの子どもたちの未来の創造に繋がる。

描くことでノートの概念から解放され、机に座って勉強するより遥かに楽しく生き生きと学べる。友達が何を考えているか知ることで、認め合うことも学ぶことができる、今まであったようで無かったものの固定概念を見直すことで、新しい価値がそこに生まれていた。


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