見出し画像

虫の知らせ2

虫の知らせを経験したことがある。
遠い昔、好きだった人の。

そろそろこの体験は手放したい時期に差し掛かっている。
手放すには人に話すのが一番だと思うのだけれど、この手の話は夫には話せないし、友人に話そうにも話す相手を選ぶので、なかなか話せない。
なので、noteでご紹介しようと思う。



虫の知らせ1

悶々とする日々が3ヶ月くらい過ぎた時、同じ部活仲間の友人から連絡がきた。

彼がとある病気であること。手術をして、腫瘍を除去し、今は快方に向かっていることを聞いた。


その話を聞いたとき、驚くやら、安心するやら、心配やら、色んな感情でぐしゃぐしゃになった。


そして不思議と、その話を聞いて以来、この数ヶ月間気になっていた思いが水が引いたように消えてなくなった。

ものすごいシンクロニシティがあるもんやなぁと思った。


それから数年が経ち、私は今の夫と出会い、2018年に入籍をした。
その時の秋には結婚式を挙げた。


夫との新しい生活が始まった矢先、その年の暮れぐらいから、またもや猛烈に中学時代好きだった彼の現在の消息が気になって仕方なくなってしまった。これは前回の衝動を越える気になりようだった。 


言うなればもう、寝ても覚めても、状態だった。

古いが、山崎まさよしのOne more time One more chanceに出てくる一節状態だった、
♪いつでも探しているよ どっかに君の姿を
向かいのホーム 路地裏の窓
こんなとこにいるはずもないのに♪
ばりの気になりようだった。


新婚で甘い生活を送っているはずなのに、頭の中では彼のことが気になって仕方がないという・・・人によっては立派な浮気判定が下されてもおかしくない状態だった。
ほんと夫には申し訳ない。。絶対言えないけどね。この話は墓場まで持っていくわ。


誰に言い訳してるねんって話だけど、当時の心境としては、「とにかく今日も彼が同じ太陽の下で元気に過ごしていてさえくれれば良い。今日も元気でいて。」
こんなことを毎日思っていた。

この心境、恋愛感情とかではなく、むしろ親心のような気持ちだったのですよ。言い訳っぽく聞こえるけどもほんとに。


こんなモヤモヤが今度は半年くらい続いただろうか。
また同じ部活仲間から連絡があった。(ちなみに、この友人には1度目も2度目も私から彼のことを聞くことはなく、あちらから急に連絡が来た)

彼の病気が再発し、残念ながら年末に亡くなった。ということだった。

この話を聞いて、不謹慎だけど、悲しいとかよりもまず、なるほどな。と思ってしまった。
とにかく合点がいった。

ちょうど彼の消息が気になり始めたのが彼の命日となった年末だったからだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?