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不妊治療vol.2-病院選びが意外と大変

私は現在顕微受精にて不妊治療をしている。正しくは、再開しようとしている。
これまでの治療歴は2年半。この間、病院は3件目だ。

これまでどんな治療を行なってきたかはvo.1をご参照ください。

今回は、なぜ病院を2回も変えたのか。
3件回っての共通点をお話ししようと思う。

なぜ病院を2回も変えたのか


1件目
1件目に行った病院は、無痛分娩に対応した産婦人科だった。この頃は、まさかこんなに妊娠するのに時間がかかると思ってもみず、出産するなら楽なことに越したことはないという思いから、無痛分娩に対応している病院の婦人科にかかったわけである。

1件目の病院でタイミング療法を行ったものの、妊娠に至らず、体外受精及び人工受精‘に対応している病院に移ることになったのである。

その時、「どこの病院が良いとかある?近場でえぇと思うねんけど」と先生に言われ、家から最も近い不妊治療の病院名をつぶやいたところ、一瞬の間があいたのが今から思ったら伏線だったなぁって思う。

「まぁ、合わないと思ったらすぐに変わることだよ」と意味深なことを言われ、2件目の病院に移ったのであった。
フラグ立ちすぎやな今から思ったら。

2件目

2件目の病院は、家から自転車で5分くらいのところだった。
病院の至る所に先月の妊娠実績や、年齢別の不妊治療法とその妊娠確率などが掲げられていた。進学塾のような感じだった。

結論をいうと、本当に進学塾だった。結果、落ちこぼれた私は2件目の病院はその1ヶ月後くらいに根を上げてしまい、紹介状を書いてもらうこともなくドロップアウトした。


顕微受精は、毎日の注射や、採卵して、受精させて、受精卵のサイヤ人化した胎盤胞ができ、それを子宮に戻すといった細かな工程が目白押しである。その一つ一つの工程名とその意味を理解し、覚えることを患者に強制する病院だったのだ。
受験なん?

診察を受けている間、「今日から打つ注射は何のためにするのか?」といった医院長によるクイズが出題される。
それに答えられないと、「何にも理解していないんだな!」と叱り飛ばされた。

また、この病院は、基礎体温至上主義だったので、毎日基礎体温を測り、それを基礎体温帳に記す必要がある。
基礎体温で全てのスケジュールを決めるようだったので、病院の受付で売っている基礎体温帳を買い、毎日記していた。

診察を受ける際に、どやっ!とその完璧に全ての項目を埋めた基礎体温帳を見せたところ、生理周期だったか、何の情報だったか忘れてしまったのだが、その情報を書き込んでいないなどあり得ない!とまたもや叱り飛ばされた。
ならお宅発行の基礎体温帳にその項目設けとけや!!

結局この先生は、患者の言うことなど聞くことなく、叱り飛ばすのが大好き先生だったので、今ここで吐き出したい。

治療を受けていた今、顕微受精にかかる工程やその意味は何となく理解できる。経験したから。
けれど、治療開始前に理解するのは難しい。少なくとも私にはすごく難しい作業だった。
そもそも患者がその知識覚えることと妊娠確率に相関あんのか。
妊娠にストレスは禁物らしいのだが、少なくとも私はこの先生のスパルタ指導に強烈にストレスを感じていた。

という訳で、夫に謝りを入れてこの病院に通うのを断念した。

3件目
3件目は最寄駅からバスで10分のところにある病院に変えることにした。

今、この病院で快適な不妊治療生活を受けている。毎回2時間くらい待つが何ら問題ない。ノンストレスだ。

不妊治療に限らず、病院はやはり先生との相性はあるんだなぁと改めて感じた。
今、冷静になって考えると、2件目の病院は、確かにものすごく熱心だったが、先生の興味の対象は患者ではなく、妊娠成績なんだろう。

ここからは私の妄想なのだが、きっと彼(医院長1人経営)は妊娠成績に満足していないのだろう。で、その原因を患者に見つけることによって、精神を保っている。なので、患者は出来が悪くなくてはいけないのだ。良い患者になると妊娠成績が悪い原因が自分に跳ね返ってくるから。
その証拠に、たまに私がスパルタクイズに答えられようものならすかさず難しめの2問目が出題された。コントかよ。

3件回って思うこと


そんなこんなで3件の病院を経験しているので、共通点が見えてくる。
共通点はというと、どの病院もめちゃくちゃ混んでいると言うことである。2件目の病院ですらである。

大体、1時間半〜2時間半くらい毎回かかる。注射だけの場合だと45分〜1時間くらい。
初めてこの待ち時間を経験した時、何かの手違いが発生しているのかと思った。
何回行ってもこの待ち時間だし、周りは平然としているので、徐々に長時間を受け入れることに決めた。そして、どう有効活用しようかと考えるようになった。

で、溜まりに溜まっている仕事をしようと思い立ち、PCで作業をしながら毎回待つことにした。めちゃくちゃ捗った。
しかし、周りの患者さんで私と同じようにPCをしながら待っている人は3件中1人も見かけなかった。
PCの社外持ち出しが禁止されているんだろうか。とか色々考えたが、そもそもスーツとかで来ている人もいなかった。

私の住んでいる場所は、都会から電車で10分程度のところでありベッドタウンと呼ばれるような場所である。したがって、仕事帰りの方が夜の診察を受けにくることなど想定できるのだが、私のようなPCを担いで現れる患者はめちゃくちゃ浮いていた。

どんな仕事をされているのか待合室の皆さんにインタビューして回ることもできなので憶測でしかわからないが、フルタイム勤務と不妊治療の両立の難しさがはらんでいるのではないかなと考えている。続きは次回以降お話しようと思う。

最後に

不妊治療に対応している病院は、他の診療科目と照らすと非常にリスクが高いし、いつ何時何があるかわからないので先生のプライベート時間もあってないようなものだと思う。その意味で、2件目の病院含め、不妊治療に対応する病院の先生全てにいち患者として心から尊敬する。


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