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週刊めいろま Vol.199 Q&A 40代事務職だが編集者になりたい/出版は衰退産業/新興国で伸びる書籍や新聞/Q&A 英には階級別訛はあるか?/訛でわかる英有名人の階級/ちょっとした訛で教育レベルがバレる/ニュースクリップ/オススメ本

Vol.199

目次
Q&A  40代事務職だが出版社に転職したい
2. Q&A  イギリスには本当に階級別の訛りはあるのか?
3. ニュースクリップ
4. オススメ本

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1. Q&A(1)

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Y様からの質問:

現在ある職場で事務職に従事している40代です。 現在の職場は3社目で勤続10年です。 大学生の子供がおります。

今回のご相談は職場での人間関係が芳しくなく転職を考えるということです。

転職にあたり同じ業界での転職も考えているのですが、 かつて出版業界で 編集の仕事をした経験があるので、 キャリアチェンジを考えています。

詳しく申し上げますと、新卒で出版物の貿易会社に勤務し、また身内が経営する零細出版社で雑誌の編集を経験しました。

実は現在エージェント経由で転職を進めており書類審査を待っているところです。書くのが好き。文章を褒められる。一箇所にとどまるより外に出る仕事がしたいと考えているので、編集の方に行きたいと考えています。ただしこの転職の問題は以下です。
a残業や、通勤時間が伸びることで(いまは30分位)母親を説得する自信がない(乳がん予後、ご飯作りを手伝って欲しいと言う)
bブランクありすぎて自信がない。
c今の職場でミスが多いと言われ続けていたので仕事そのものに自信がない(好きな業界でもそれ言われたら立ち直れない)
e大卒者対象の求人が多い(私は専門卒)
f.両親が今の職場である資格に合格した事を喜んでいる当然それでやって行くと思っている

こんな私は今の職場にとどまるべきでしょうか転職するべきでしょうか。

回答:

Y 様からは、以前今の職場に関する問題に関するご相談を受けました。
このご相談は若干込み入っていたので、別の場所でお答え差し上げたのですが、今回は転職するべきかどうかという点に関してメルマガでお答えします。

さて今の職場に残るかそれとも転職するかということですが、 仕事はやはり好きなことをやった方が良いので、 出版に転職しなさいと言いたいところなのです。

しかしご相談者様の年齢や、ご家族の状況、これまでの経緯を考えるといきなり転職しなさいということは言えません。 それはリスクが高すぎると思うんです。

そして転職先が出版業界というのも気になるところです。

まずそもそも現在出版業界が置かれている状況を考えてみましょう。

●出版業界の置かれた厳しい現状

出版業界は現在日本だけではなく世界的に厳しい状況に置かれています。
私は毎年ブックフェアに参加したりしまして、コンテンツビジネスにも足を突っ込んでいますので、業界事情も大まかに把握しているのですが、先進国はどこも厳しい状況です。特にデジタル化が進んでいる国ほど出版社や新聞の市場規模が縮小しています。

Have We Lost Control of our Inventory
https://youtu.be/G8CD-gUhqFc

CNN: The Newspaper Industry in Decline
https://youtu.be/S9AtkO7eqIk

PWC, Global Entertainment & Media Outlook 2016-2020
https://www.pwc.com/gx/en/entertainment-media/pdf/newspapers-and-magazines-outlook-article.pdf

McKinsey & Company, Global Media Report 2015 Global Industry Overview
https://www.mckinsey.com/~/media/McKinsey/dotcom/client_service/Media%20and%20Entertainment/PDFs/McKinsey%20Global%20Report%202015_UK_October_2015.ashx.

新興国では出版業界が伸びていますが、それは元々市場が成熟していなかったことと、人口が増えているためです。(つまり裏を返すとこういう国はまだ伸びしろがあるということですね)

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