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夏だぞ! ダムを観光開発しよう(A列車のシナリオ公開しました)

「レールを敷かれた人生なんて御免だね」
人生というものは時にレールで喩えられますが、それであれば、レールの引き方もまた人生なのではないでしょうか。

というわけで「A列車でいこう」の話をします。 #自己紹介をゲームで語る

まずはゲームの紹介

要するに「線路を引いて、電車を走らせて、街を発展させる」というシミュレーションゲームです。シリーズ自体は1985年の年末から、経営シミュレーションゲームとしてはシリーズ3作めが出た1990年の年末から続く長寿タイトルです。

それで最新作はNintendo Switchで出た「A列車で行こう はじまる観光計画」なんですが、タイトルの通り「観光」という部分に重きが置かれていて、これまでのシリーズ作品との大きな違いになっています。

一番実感しやすいのが、最近追加された「神様のいる島」という公式シナリオ。「ある日突然、目の前に島が出現し、山の頂上には神社が・・・」というぶっとび設定なんですが、この神社の集客力が半端ないので、めちゃくちゃな線路を引いても電車にお客さんが乗るんですよね。

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従来のシリーズでは、駅前に何もなくても電車を走らせておけば自然に発展する、という場面も多々あって「何で???」っていう感じも否めなかったのですが、今作は「観光地に向かうためにマップ外から人がやってくる」「観光客で駅の利用者が増えるので駅の周辺が発展する」と、自然なストーリーが描けるのが良いところかな、と思います。

シナリオを自分で作って共有できる

ところでA列車シリーズには「マップを自分で作る」という機能が以前からありました。いや、公式に機能が付いていない時代から「貨物駅で整地する」とか「線路を大量に引いて丘陵を作る」とか謎の力技を駆使してきた人とかもいたんですけど、その話は置いといて。

で、今作では登場するキャラクターのセリフもエディット出来るようになりました。シナリオに深みを出せるので、すごく良い機能ですね。

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前書きはこれくらいにして、今回作ったマップと、そこから自己紹介めいたものを書いてみたいと思います。

夏だ!ダムだ!

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今回のマップの目玉はダムです。

といっても、今作には「ダム」という建物は存在しないので、ダムに見えるような地形を作って、その上にパーツを配置しているだけです。ダム湖に見える部分も、山と山の間に平面を作って、その上に「湖」というパーツを貼り付けているんです。わりと面倒でした。でもやってるうちに楽しくなるのが不思議なんですよね、こういう作業。

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上流側から見るとこういう景色。

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それで、ダムを作るのが楽しくなってしまったので、結果的にマップ内に3つのダムが出来てしまいました。こういう行き当たりばったりなところは性格が出ますね。この1つめのダムは「白龍ダム」と名付けました。龍にまつわる伝説が云々、みたいなざっくりした設定があります。

この白龍ダムのダム湖のほとりには神社があって、その神社にアクセスする手段として「白龍湖駅」という駅が設けられています。

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鉄橋を渡った先には「龍が沢温泉」という温泉街が広がっています。

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そしてダム自体が観光スポットになった、という超適当な設定の「上白龍ダム」。こちらはダムの近くに「上白龍駅」が設けられていてアクセス抜群です。

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歴が長い人ほど開発したくなる

で、このダム湖以外にも色々とこだわりまして。

まずはダムの下流にある街には、「染島城」というお城が建っています。

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このお城の向かいには、川を挟んでショッピングモール。こういうのって市街地からちょっと離れた場所に出来がちなので、こういう景色、よく見ますよね。

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一方、染島城のある側にはちょっとした市街地が広がっています。かつての城下町なんでしょうかね。あと、「染島駅」はホームがたくさんある大きな駅です。昔の名残で機関庫なんかも残っています。

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ところが、この街に新幹線が開通した際には、「染島駅」ではなく「新染島駅」が停車駅に選ばれたため、この街のターミナルは2つに分散してしまっています。「新染島駅」のほうは、駅前こそ開発されていますが、少し進むと原っぱが広がる・・・これもよく見る景色じゃないでしょうか。

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ちなみに、「染島駅」と「新染島駅」の間には線路が大量に引かれていますが、実際に使われている線路はごくわずかです。

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線路を撤去して再開発するか、はたまた、何か新しい路線を建設するか・・・。A列車シリーズをプレイしてきた歴が長い人ほど、開発したくなる場所じゃないかな、と思います。

マップ中には他にも、意味深に確保されている用地とか。

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何故か、線路際にほどよく発展している地域があったりとか。

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何故か、ほどよく直線が確保されている平地とか。

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色々と手を出したくなってしまうポイントを作ってみました。ぶっちゃけシナリオをクリアすること自体は簡単なので、街の作りこみに熱中してほしいなぁ、と思ってます。

コード番号は 251LNWG ですので、ぜひお試しあれ。

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シナリオを作ってみてわかったこと

以下、振り返りです。

まず気づいたのが、この手のゲームで作ることが出来る景色って、今まで自分が見てきた景色の拡張なんだなぁ、ということです。例えばこちら。

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駅を挟んで鳥居と石段。参道を横切るように駅が出来たんだろうなぁ、という景色を目にしていたから「ここに作ってみようかな」って思えたわけで、実際の街でも、ゲームやアニメの景色でも何でもいいんですが、どこかで出会ったことのある景色が、A列車で作るマップに落とし込まれているんじゃないかな、と思います。

あともうひとつの気づきは、私って「意味深に確保されている用地」みたいな仕掛けを施すのが好きなんだなぁ、ということです。仕掛けに気づいた人が出て来たり、仕掛けに応じてリアクションをとってくれたら嬉しいんですよね。それは同人誌を作っている時も同じで、「注釈が本文」みたいな謎な本が出来る背景でもあるわけですが。

まあ、そんなことはさておき、やっぱり夏はダムですよ。

というわけで、みなさんぜひ、ダムを観光開発しましょう。

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