「ファイトソング」お気に入り集*53

久しぶりに、2022年放送のファイトソングを見返しました。初めて見た当時と自分自身の状況や置かれている環境は変わっているのに、共感して、身に染みて、ついうるうるなってしまいました。ドラマの中から、好きな場面とお気に入りのことばをまとめて投稿します。

第一話
花枝は、凛の言葉を借りて言えば、「なんでもいう子じゃないし、むしろ大事なことは言わない」子で…。今の花枝の様子を見ていると、何かを一人で抱えているのではないかと、周りは心配している。そんな花枝への慎吾のアドバイスが好きなんです。

慎吾)おい、なんなんだよ、花枝。いつまでそうやってんだよ。
花枝)ごめんなさい。すみませんでした。うまく言えないけど、わかんないんだ。
慎吾)何が?
花枝)どうしたらいいのかわかんない。力が出ないんだ。進めないんだよ、どこにも。
動けないんだ。何したらいいかわかんないんだ。
慎吾)俺バカだからさ、知っていると思うけど。
いや難しいことはわかんねーけど、とにかく右足出して、次に左足出して、それ続けてりゃ前進むんじゃね?

「ファイトソング」第1話

第二話
夜にみんなで焚き火を囲んでいる。花枝はずっと好きな歌手に偶然出会い、生歌を聴かせてもらって泣いたと言ったとたん、みんなが驚く。そうしていると、施設で寝ていた女の子が泣き出す。その時の、施設長である直美からの、児童養護施設にいる(いた)子どもたちへの愛のこもったことばが大好きです。

みーんな泣いたんだから、全然気にしなくていいんだよ。
慎吾はよく泣いたよね。泣いた。泣いた。凛もよく泣いたね。変な時に泣いた。
ま、花枝は泣かなかったけどね。
ここに来た時、凛や慎吾は、寂しくて不安で、この世界が怖かった。だから、泣いた。
でも、花枝は怒ってた。なんでこんな目に遭うんだって怒ってた。悔しいって思ってた。だから絶対泣かないって決めてた。
ちがう?
だからさっきほっとした。あんたが大泣きしたって聞いて。
わたし、嬉しかった。きっと何か起きるんじゃない、花枝には。
心が大きく動いたんだから、未来も動くよ、きっと。いい風にね。そのきっかけとか、チャンスとかを見逃すな。
あなたたちはさ、いろんなものを奪われてここに来た。だから、これからは
いいこと、たーくさん起こるんだよ。

「ファイトソング」第2話

最終回
久しぶりに再会した花枝と春樹は色々あって、閉じ込められたエレベーターの中で話すことになる。

花枝は強いというか、頑ななんだなって思いました。
自分が決めたこと、絶対変えない。何があっても。
それは強さでもあるけど、そこから動けない。
それしかできない弱さでもあるんじゃないかな。
そういうところ、ちょっと嫌だなと思いました。

「ファイトソング」最終回

自分に頑ななところがあると認めた花枝はこう続けます。

でも、それしか生き方を知らなくて、
自分に厳しくしていないと、どうなっちゃうのかわからないくらい、ほんとは、自分に自信なんてないし。弱いし。ダメだし。
芦田さんとの取り組みは期限があったからできたけど、
恋とか、そういうの、怖いんです。
弱いところばっかり相手に見せて、甘えて。なんか、そういう自分が想像できなくて、怖いんです。

「ファイトソング」最終回

書き出すとなんか俳優さんたちの言い方とかがうまく伝わらない気がしてきました。ことばが好きで、書き残していることが多かったけれど、「ファイトソング」は言い方とか、間の取り方とか、その場の雰囲気とか全部含めて刺さるのだと改めて実感しました。だから、絶対今後見返すことになりそうです。


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