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Social Distance と Lockdown の意味

日本もついに緊急事態宣言を出すとか出さないとか。大賛成です。私の周りに30代で既往症もない健康な男性がコロナウィルスを発症しましたが、彼の話を聞いていると到底感染したくないなぁと思います。要は、息は出来ないし、血の痰は出るし、インフルエンザの10倍は苦しかったと言ってました。いろいろと自由を制限されるのは辛いかもしれませんが、そういう人には「あなた血痰出したいですか?家族が血痰出したらどう感じますか?」と聞きたいです。

ところで、日本のニュースを見ていると、どうも違和感を覚える和訳があります。それが Social Distance。多くのメディアの訳語では「社会的距離」となっています。この「社会的距離」という言葉で意味がピンとくる人って本当にいるのでしょうか?

ちょっと解説をすると、英語でいうところの Social という言葉には複数の意味があります。もちろん「社会、社会的な」という意味もありますが、それ以外にも「社交的」や「人との交流」という意味で使います。例えば、Social Activity と言うと、「(人と)交流のための活動」となりますし、ソーシャルメディアなんかも良い例ですよね。でも、Social Media を「社会的媒体」なんて訳す人はいませんよね?
こういう時の Social は、人との交流をするという意味で使っています。したがって、日本語で言うならば「人と交流する時の距離」という言い方をする方ピンとくるかと思います。

ついでに、ロックダウン (Lockdown) についても書きます。ロックダウンなのに、ロックタウン(Lock Town って、街に鍵をかける?)とか、ロックダウン(Rock Downだと、、、岩を倒す?)とか書いている人も。。。日本ではロックダウンと言っていますしアメリカでも勿論使いますが、州知事や政府の話を聞いていると Stay-at-home order (ぴったりくる日本語が見つからない。引き籠り令とか、自宅待機令かな)とか、Shelter in Place (こちらも要は自宅待機という意味)という言葉を使っていますし、その方が正確だと思います。では、ロックダウンと Stay at home/Shelter in place はどう違うのでしょう?

Stay-at-home order/Shelter in Place というのは、必要最低限(食べ物や薬などの調達、散歩やジョギングなど屋外でのソーシャルディスタンスを確保した上での運動)以外は禁止、という考え方です。つまり、全く外出できないわけではない。一方で、lockdown は 一切外出禁止(災いが通り過ぎるまで息をひそめて待つ)というニュアンスになります。私の住むワシントン州で行われているのは Stay at home order です。

今回は、シアトル近郊の大きな街の日曜のお昼頃に撮った写真を使いました。いつもこの道はたくさんの車が通っていますが、文字通り、車が本当に走っていないです。そのくらい、みんなが我慢して、コミュニティ全体で頑張っている。アメリカでは自由は自分たちが勝ち取るものである、という考えがあります。その国でこういうオーダーがでるという事の重大さを知ってほしいと思います。

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