【客目線】構築の観点でWCS2022の楽しみなところ。
はじめに
ごきげんよう。もっさ(@Mawssa2000)です。新型コロナウイルスの影響もありお久しぶりの開催になるWCS2022。日本とこの大会ではレギュレーションが若干異なり、かつBO3なので恐らく大会前になると「どう言ったデッキがあるのか」や、「こんな選手に注目!」、「イギリスはこんなところ!」といった網羅的な記事が経験豊富なプレイヤーから出るのではないかと考えています。今回私はそういったものではなくちょっと細かい「あのデッキに◯◯が入ってるかに注目!」であったり、「あれが◯枚入ってるの!?」・「ここでこれ握ってくるかー」というような楽しみ方をサポートできればと思います。つまり、各選手のデッキを漠然と「パルキアミラーかー」というような視点で観るのではなく、「こういうパルキアとああいうパルキア」といった視点から楽しめるような細かいところをいくつか抽出して記事にしてみようと思います。よって網羅性には欠けるのであらかじめご了承ください。また、limitless platform上の大会にそこそこ出場した経験からあれこれ言ってますが、知らないことや理解していないことがたくさんあることは自覚しているのでそこら辺はご了承ください!
tier表(母数より強さや立ち位置重視)
網羅的に多くのデッキを掲載できてはいませんが、かなり大雑把にこのような表を作成しました。それぞれの理由については省きますが、これを前提に各項目について作成していると捉えていただければと思います。
また、昨今limitlessのplatform上の統計を論拠に記事が書かれることが増えました。大会のデッキ分布やレシピなどが細かく閲覧できるサイトはなかなか無いので、たしかに便利です。しかし、実際にデータを取られている大会の参加者目線では、当然海外の有名選手、日本の有名選手と自宅で対戦できる機会もありますが、やはり「国籍が違う人とのジムバトル」くらいの認識が正しいように思えます。ポケカデビュー戦に立ち会ったことも何度かありますし、眠いだとか恋人や家族との時間に使うと言った理由で大会途中にドロップする人も沢山います。その上、敷居の高いコミュニティではないことも同時に強調しておきたいです。当然これは私の主観です。しかし、オンラインゲームであるPTCGOのアカウントさえあれば基本的にすぐ遊べるものですから、必ずしも競技志向の人間の集まりといえないのも客観的事実としてある程度納得されることではないでしょうか。それを踏まえた上で8月16日時点での大会での分布表が以下の通りです。6万試合近い統計はすごいですよね。
参考までに前々シーズン、ミュウVmaxが圧倒的(20%近い)シェアを誇っていた時の画像をあげます。オリジンパルキアVstarの54%という勝率の高さは圧倒的といえます。画像は掲載しませんが他のseasonでトップシェアだったデッキ(三神ザシアンやムゲンダイナVmaxなど)も50から52%程度の勝率にとどまっています。
よって本番も強さ、数、共にオリジンパルキアVstarが猛威を奮うと予測されます。WCSともなると「パルキアは当たったら負けでいっかー」という思考になるプレイヤーは居ないと思われます。基本的には「パルキアに勝てるためにどうするか」を軸にデッキタイプや構築が変動していくと考えられ、パルキア側もそういった対策を取られても薙ぎ倒すための工夫が構築(や当然プレイング)に見られることになるかと思います。他方、ミュウツーV-Unionの立ち位置と数といった論点もありますが、それら含め工夫はBO3というルールもあるのでより細かいものが予測されます。以下本題となります。サンプルレシピはほぼほぼ引用です。
①オリジンパルキアVstar
(1)スターミーv
ある300人規模の大会のパルキアユーザーの各カード採用枚数のデータ(60人ちょい分)がこちらです。ほとんど採用されていません。ただ、この手のカードをWCS直前の公開制大会で使って他のプレイヤーに印象付けることはあまりしません。私の友人に、CL出る直前に自分が使うデッキ60枚無料Noteにまとめた人がいますがそれはアホです。
アルセウスVstarやジュラルドンVmax等に有効ですが、ミラーやミュウVmaxとのマッチで足を引っ張ることもしばしばあるこのカード。配信卓等でアルセウス裏工作等とパルキアのマッチが見られた時のアルセウス側のプレイングの一つ注目されるところになるでしょう。一律でケアするのではなく、一試合目でスターミーvが無いことがなんらかの拍子に明らかになった(もしくは読めた)ときに、二試合目以降はプレイングを変えるといったこともあり得ます。
(2)ガラルジグザグマ
このカードの採用は海外環境で日本以上には見られています。上記の画像でもスターミーvの上にいますね。「クイックシューター立ちそうにないから大丈夫やろー」は禁物です。昨今はクロススイッチャーが採用されているデッキが多く、不思議な飴があるとはいえ、クイックシューターのインテレオンを立てることはツツジケアの観点からもなかなか盤面が綺麗に揃っていないとやりたくありません。また、先2等でHP220以上のポケモンVを処理する等のハードルを下げるのはガラルジグザグマの方に軍配があがります。中盤終盤にはシューターでも良いですが、HP280のVstarを取る時にも便利です。別に260ダメージ乗っけて次のターンに2面取りしても良いのですが、上記の通りアルセウスVstar+裏工作のシェア率も非常に高いことが予測され、倒せなかった際にチェレンの気配りで形勢逆転も考えられ、お守りアルセウスVも含めて、より「ちゃんと倒せる」構築が多いのではないかと推測されます。当然ミラーでも使えないことはないでしょう。
同様の理由でダンデの採用も目立ちそうです。考えることがとても多そうですね...。
また、もし相手からガラルジグザグマが飛び出してきた時の思考の一つとして「こいつ回収ネット3枚以上積んできてるかもな」というのはあるでしょう。
さらに、これは余談中の余談ですが、ガラルタチフサグマの採用も私自身は検討しました。理由はなかなかの不利対面であるミュウツーV-Unionを倒すことができる(悪弱点、一応16点ダメカンを耐える、毎回くいだめの返しにハンデス)点、マリィを打っても自身が事故ることが多いのでタチフサグマを立てればカイを打ちながら相手の手札を減らせる点(具体的にはイシヘンジンなどの単構築や非ルール主体のデッキに立てる)がありました。当然「いや弱いやろwww」という声が多いと思います。とはいえこうした奇抜なカードが活躍しているシーン(ヨネダタクヤ選手が使用したニンフィアEXなど)を最近はお目にかかれていないように思えるので、「それ入ってるのまじか!」みたいな驚きが本番あることを期待してしまいます。
(3)ケケンカニV
単純にミュウツーV-Unionを吹っ飛ばせます。ただ、逃げるエネルギーがお馬鹿さんです。HPはスターミーと違い220ありますが、足を引っ張ることがあるかもしれません。もしケケンカニVを使おうとしていても、スターミーV同様直前の公開制の大会で使うわけがありません。
(4)オリジンパルキアVの枚数
パルキアが置けることは大事なことです。しかし、パルキアVでスタートすることはあまりしたくなく、先手なら置けなくてもどうにかなる試合が多い、後手ならカイで安定して並べられるという点から3枚採用のプレイヤーも増えています。クイックボールの枚数もどんどん減ってヒスイのヘビーボールなどに割かれている印象です。上記の画像でも平均3.23枚採用ということで4枚採用がむしろマイナーになっています。一方、クロバットVも採用してパルキアV4枚、ボールもしっかり入れているプレイヤーもいます。勝ち上がっていくプレイヤーがどっちのタイプが多いのか気になるところです。
(5)各種サポート配分
カイ4が正義なのか、はたまたマリィやセイボリー、博士の研究を織り交ぜる方がよいのか、もしくは両者両立か。私自身はメロンやキバナの枚数に特に注目して大会を見ようと考えています。皆さんはいかがでしょうか。スイッチャー少なめでボス多投やモミ採用もありますね。
(6)白馬ライン
あまりガッツリ入ってるとデッキが変わっちゃうのですが、ここで言及させていただきます。「事故らない先攻白馬」に私自身何度も痛い目に遭って来ましたが、はくばバドレックスVmaxのこれまでの弱点の一つに「ボスの指令が言えない」ことがありました。しかし、パルキアVstarとかがやくゲッコウガとタッグを組むことによって、器用さを手に入れました。とはいえ、はくばバドレックスVのHPは210と低めで鋼弱点なことからややミュウVmax対面が弱くなる印象もあり、「事故らないように」という課題は依然残されているデッキタイプな気もします。しかし、はくばバドレックスVmaxの対Vstar性能はトップクラスでしょう。サイド1・2・3個ぶんのアタッカーをどのように相手に押し付けて行くのか注目です。
(7)スタジアム配分
トレーニングコートと頂きへの雪道の組み合わせが最近は多めで、シンオウ神殿はやや少なくなっています。ミュウVmaxやレジギガスには有効ですが、特に後者のレジギガスの母数をどの程度と考えるか、どのプランで戦うかにもよりそうです。正直順当に攻撃していっても(その際ツールジャマーがあれば尚good)レジギガスに勝てることは多そうです。しかし、セイボリーや崩れたスタジアム、ノコッチの減少や、白馬バドレックスの増加はレジバレットには追い風といえ、レジギガスを重く見たプレイヤーは採用してくるかもしれません。
②アルセウスVstar+裏工作
パルキアの次に多い、大会によってはパルキアより全然多いというアルセウス裏工作です。最初にアルセウスが置けないのは当たり前くらいにしんどいスタートが多いですが、最後は何故か勝ってしまっている不思議なデッキです。
(1)どれくらい耐久/攻撃に寄せているか
最近ではクイックシューターはおろかこだわりベルトすらないレシピが多数入賞しています。とにかく大きなお守りとチェレンの気配り2枚、人によってはともだちてちょうも2枚でがっつり耐久して何回も攻撃することを主眼に置いたプレイヤーがいます。一方ミラーマッチ等を想定してかガラルジグザグマやパワフル無色エネルギーを採用するリストもあります。どういったタイプが上に上がってくるのでしょうか。
(2)かがやくリザードン
ベルトを貼ってしまえばVstarを一撃で倒せるのでクイックシューターなしを多く見かけます。耐久増強と火力増強を両立したデッキになりますが、使用難易度も上がる印象です。
(3)マナフィとノコッチ
マナフィに対してはさまざまな考え方があります。パルキア相手には絞るから不要論やメッソンとアルセウスに手裏剣を当てられる、アクアバレットの20やレジエレキの40を考慮するためにあった方が良いと考える論などです。
ノコッチに対しては単純で「闘タイプがいるかどうか」です。個人的な主観ですが、レジロックにはノコッチ無しでそこそこ勝てると思っているので、考慮するとすればれんげきウーラオスやイシヘンジンVmaxでしょうか。しかしこれらのデッキが環境で猛威を奮っているかというとあまりいないように思えます。
(4)ミルタンク
準備が整っていないときに前に出して置いてもよし、ミルタンクだけで相手を詰ませてもよし。
(5)スターミーV
パルキアの時と同様です。主にミラーに強そうです。
③ミュウVmax
パルキアやアルセウスの雪道ツツジが強力すぎて最近は勢いが落ちている...と思いきやモリモリ盛り上がりを見せています。上記の分布でも勝率は5割を超えています。少し前までは5割を切っている大会も多かったです。別にパルキア以外ならだいぶ勝てるでしょうし、後手でもパワーが高い点はストロングポイントといえます。
(1)バケッチャの有無及びスタジアム配分
BO3ということもありしょうもないバケッチャスタート事故負けはある程度回避でき、それ以上に雪道で止まって何もできずに負けるほうがしょうもないという考えはあります。とはいえ、霧の水晶の採用は減っているので以前ほど有効打にならなかったり、「そもそも先1や後手1でデッキに1-2枚の雪道を貼ってくるデッキがどれくらいあるのか理論」で序盤中盤圧縮をしっかりしたり、サイドを取る順番に気をつけて、雪道ツツジに備える考え方もできるでしょう。バケッチャ無しでスタジアムを5枚採用している方もいました。
(2)コイントスカード
ポケモンキャッチャーやシマボシと言ったコイントスするカードは当たり前ですがBO3では試行回数が増えるので、一度の下振れで泣くことが減ります。特にパルキア相手は私自身は不利だと考えてはいますが、いかにしっかり止めどなく2枚取り続けるかどうかが重要になると思います。その際ポケモンキャッチャーは有用であると感じています。シマボシについては、ミュウツーV-Unionとの試合も考慮して普段採用していない人も「BO3ならまあ」と採用することが起きているかもしれません。
(3)ミュウのライン
海外では4-2派と3-3派が大半で4-3が少数という印象です。Vmax2面で立てたりしたい時もあるので上が3枚欲しいと思ってしまうのですが、これもまた「BO3ならまあ」と上を2枚にしているプレイヤーも多そうです。
(4)オドリドリの有無
海外ニキ「別にダンデでミュウを吹っ飛ばしてくるパルキアとかおらんやろ〜Haha」的なツイートを以前見かけましたが、バケッチャを採用する代わりにオドリドリを抜いているプレイヤーも増えているようです。私自身の主観だと、200+アクアバレットとかでミュウが落ちちゃうことや手裏剣等でメロエッタが場持ちしなくなったりとかちょっと現環境でもオドリドリいて欲しいなと思うことは多いですが、本番どのようになっているか気になります。
(5)ワタシタチハスマホロトムハデス
トレッキングシューズ登場以降、日本ではスマホロトムよりもトレッキングシューズの採用が目立つようになりました。ところが、ある有名な海外ニキがTwitter上でアンケートを取ったのですが、そこではなんとトレッキングシューズよりスマホロトムが良いという選択肢にほとんどの人が投票しているという結果になっていました。そもそもその両者を比較することの是非については置いておいて、現にlimitlessのplatform上ではスマホロトム多投がトレッキングシューズ多投よりマジョリティになっています。スマホロトムの採用枚数は注目したいところです。
余談ですが、すり替えカップも好きです。
(6)カミツレボスシマボシ以外のサポート
具体的にはマリィ・ツツジとセイボリーが挙げられると思います。少し前はマリィを入れているリストが結構多かったのですが、最近はポケモンキャッチャー等で自分の動きをとことん強くする派のリストが多数を占めているように思えます。
(7)基本超〜♪
完全な主観ですが、基本超がないとどうもうまくやっていけないので完全に時代に置いていかれた感を感じている今日この頃です。やはりダブルターボとフュージョンエネルギーのみが主流となっているようです。エネルギー配分には注目したいと思います。
④ミュウツーV-Unionコントロール
海外有名プレイヤーが結果を残したデッキタイプですが、まずはこのデッキがどの程度の割合を占めるかどうかが関心事となります。盤面が「完成」してしまえば無力になるデッキも多いです。各プレイヤーがどの程度意識しているか否かがまずは大きなポイントです。
(1)イベルタルやミルタンクの枚数
イベルタルは使用プレイヤーがどの程度ミュウVmaxを意識しているかどうかに関わるかと思います。あまり当たらない想定であれば1枚のみにする考えもできます。
ミルタンクについてはアルセウスVstar+そらをとぶピカチュウVmax系統のデッキなど、2体のミルタンクは突破されてしまうことが多いと考えられれば3枚目のミルタンクが採用されるかもしれません。ミルタンクを強く使いたいと判断すればツインエネルギーの枚数も増えるかもしれません。そのあたり注目したいと思います。
(2)かがやくフシギバナ
原案が活躍して以降に登場したカードで、かなり採用が見られています。
(3)スタジアム
原案はローズタワー1枚だったのですが、フシギバナ同様ポケモンGOのパックが登場してからはポケストップの採用が見られます。ダイ木の丘といったミュウツーV-UnionメタのスタジアムもミュウVmaxやイシヘンジンVmaxのデッキ等で散見されるので、もしかしたらスタジアムの母数を増やしているプレイヤーもいるかもしれません。
(4)コックかPCLか
クイックシューター+トリニティノヴァは回復量200を上回るダメージの良い例です。これをどこかで回復する必要がありますが、コックだと7ターンに2回打つ必要があるとし、PCLだと6ターンに2回打つ必要があると原案作成者の方が述べています。シマボシ等でコイントスしながら必死に山を回復する間と考えると1ターンの違いは大きそうです。とはいえ、ミュウツーV-Union対策のカードとして応援Yホーンもあります。PCLがより良いと考えたプレイヤーは採用してくるのではないでしょうか。状態異常に対しては一度逃げて回収ネットを打つ択もありますね。
⑤アルセウスミュウツーV-Union
最近少しずつ見られるようになったデッキです。めちゃくちゃパルキアに勝っていますね。かなりダークホース枠と言えそうです。
(1)スタジアム
ポケストップ派のプレイヤーも増えています。頂への雪道があってもなくてもややミュウVmaxに押し負けてしまう印象があります。アルセウスが落ちちゃうとちょっと怖いですよね。
(2)普通の釣竿
使ってみるとわかるのですが、エネルギー管理がかなりシビアになってきます。使う前は「なんでエネルギーリサイクル?」と思っていたのですが、確かに使う機会がありました。しかし、やまびこホーンのケアもしたいので、釣竿も欲しいなと個人的には考えています。プレイングとしてはエネルギー管理の仕方は注目したいところです。
⑥イシヘンジンVmax
オリジンパルキアVstarとアルセウス裏工作に対して優位を取れる、と言うととんでもないポテンシャルを感じます。しかし、ミュウVmaxやオリジンディアルガVstarといった高火力のデッキに対して無力すぎます。要するに最初の「バトルスタート!!」で大体の勝敗が決まったといっても過言ではないマッチが多いです。また、課題としてマリィやツツジへの耐性等もあげられますね。リーフィアなどの草タイプが息をしていないという追い風要素もありますが、ミュウVmaxやオリジンディアルガの数が増えていることや、ミュウツーV-UNION対策がそのまんま刺さってしまう(応援YホーンやはくばバドレックスVmaxの採用増加)難点があり、ストーンヘンジの本場イギリスでストーンギフトを宣言するプレイヤーはとても少ないといえます。上記の通り攻撃的な構築のパルキアの増加もイシヘンジン達にプレッシャーを与えます。こうしたイシヘンジンの現状を鑑みると使うプレイヤーも、シンオウ神殿やノコッチをイシヘンジンのために採用するプレイヤーも少なそうです。
(1)イシヘンジンVの枚数
「ほとんど1体しかつかわないしホーンケアできない」vs「あまりにもいないとマリガンやばい」、のせめぎあいです。使用者は少なそうですが使用しているプレイヤーが登場したらイシヘンジンVの枚数にはまず注目したいところですね。
(2)ミュウをどの程度見るのか
ミュウに勝てれば当然、パルキアとアルセウス裏工作とミュウという三大巨塔を崩せるとんでもないデッキになります。ただし、クラッシュハンマーでフュージョンエネルギーを割って、メロディアスエコーの最大ダメージを減らしたところで、初動に一撃されたり、シマボシで戻されてしまって結果負けてしまうということが多そうです。頂への雪道とマリィを採用したプレイヤーもいますが、自身がストーンギフトを言えるかどうか疑問です。個人的にはイシヘンジンV4枚採用かつクラッシュハンマーの当たりが良いとそこそこ勝てている印象はあるのですが、それでミュウに少し勝てるようになったところで対パルキアやアルセウスで事故負けしてしまっては本末転倒です。ミュウまで欲張りをするか、それともミュウは完全に切って残り青天井以外を全部薙ぎ倒すか、注目したいところです。
これも余談ですが、SNS上には本場ストーンヘンジの前でイシヘンジンVと記念撮影をする陽気な海外ニキの姿が投稿されています。これぞ聖地巡礼といったところでしょうか。
⑦ターボディアルガ
とにかく相手の盤面をぐちゃぐちゃにして勝利します。このタイプのデッキは慣れてくるとどんどん速く正確にプレイできる印象があります。細かい違いが選手ごとにあり、構築に差があるイメージが強いです。
(1)ミルタンクをどれほど見るか
最初期のディアルガはミルタンクで完全に詰みだったのですが、非エクディアルガやキャンセルコロン、シマボシの採用による突破が狙われています。しかし、前述した通り、ミルタンクを厚くするなどの工夫をミルタンク側も行ってくるかと思います。しっかり対策をとってくるのか、スタークロノスを全力で決めにくるのか注目したいところです。
話題はそれますが、どのデッキであれ、キャンセルコロンの有無も一つ気になるところではありますね。
(2)雪道をどの程度対策するか
このデッキは序盤でかがやくゲッコウガやクロバットVでガッツリ回せれば、3.4ターン目に雪道を貼られても正直あまり支障がなさそうなデッキでもあります。要するに前述したような「序盤から雪道を張ってくるデッキがどれくらいあるか」という論点になります。推測ではありますが、特にアルセウス裏工作の雪道マリィはかなりディアルガ視点効いてると思います。大会でバケッチャを採用しているディアルガはほぼ皆無なのですが、回収ネットもありますし、採用が検討されても良いのではないかと思っています。逆に序盤の雪道が通らなければ大体ディアルガが勝つイメージがあります。とはいえスタートして欲しいポケモンではないので、トレーニングコートの枚数を増やすアプローチもできるかもしれませんし、序盤に雪道を張られることが少ない(雪道4投のデッキがあまりない)のでそもそもケアする必要がないという考え方もできます。
(3)とりつかいモクローの採用
ミュウを使うので、とりつかいの採用はされやすい上、Vstarに対してもスタークロノス圏内に置くことができたり、メッソン等を処理できたりもします。日本の方で使っている方がそこそこいたと思うのですが、海外ニキにはあまり浸透していないor評価が低いようでした。たねポケモンを増やすことやベンチの枠の都合、エネルギーを貯めてスイッチャーかボスで倒せば良い、といった要因が考えられるでしょう。例えば裏工作を使う場合にディアルガと対峙したプレイヤーがマナフィをプレイするかどうかは一つの注目ポイントに思えます。これはフーパファイヤー系統のデッキと対峙した時にも共通することですね。後手1で採用されていてもモクローが攻撃してくるとはあまり考えられないという見方もできますし、ボールをメッソンやジメレオンに回すことを優先する判断も当然間違いではないでしょう。(ディアルガと対峙した場合、例えばこちらがパルキアであればセイボリーケアの観点からたまたまマナフィが優先して置かれるというようなことはありそうですね。)
⑧ハピナスミルタンク
現環境のルカメタザシアンと称されがちなデッキです。前述の論点の一つであった「頂への雪道」が多く入っており1ターン目から貼れる確率の高いデッキになります。海外公式大会ではあまり結果を残している話はあまり聞きませんが、やはり注目度は高いデッキの一つです。オリジンパルキアへの勝率はあまり良くないデータがありますが、シンオウ神殿も減少していますし、比較的得意なミュウVmaxの増加、闘タイプの減少は追い風と言えるでしょう。ただ唐突なスターミーVのケアにまでプレイが及ぶかどうかは難しさがあります。このデッキもプレイヤーによって大きく構築が異なる印象があるので数点にポイントを絞ってみます。
(1)ミルタンクの枚数
ハピナスをがっつり押し付けたり、ミルタンクで相手を詰ませたり、そのメリハリがこのデッキの面白さの一つであると思うのですが、ミルタンクの枚数はそのプレイヤーがどのようなスタイルでハピナスミルタンクを使用しているかを表す一つの指標のように思えます。お寿司屋さんで例えるなら最初に玉子を頼んだらその店の技術がわかる的なアレ…と言おうと思ったのですが、それはなんかズレていますね。
(2)ノコッチやイベルタルの枚数
これは前述の論点ですね。
(3)雪道に合わせてマリィやツツジを打てる構築か、がっつり縦引きか
オリジンパルキアにあまり勝てていないということで、ただただヒガナの決意や博士の研究で回してもなかなかうまく行っていないのかもしれません。とはいえ、マリィをうって裏工作もないハピナスが事故らず安定したプレイができるかどうか、エネルギーを落とせるかも含めて懸念事項ともいえます。よってどういったサポート配分にしているかどうか、特にツツジの有無や実際にそれが打てているかどうかについては注目したいと思っています。
(4)トルネロスの有無
空を飛ぶピカチュウやコオリッポのケアとして、あな抜けのひもやトルネロスを採用するかどうかは一つポイントと言えます。前述のとおり、game3まで見せないプレイング等もみえるかもしれませんね。
他方クラッシュハンマーの有無や、入れ替えカートの枚数なんかも次点で気になるところではありますね。
⑨レジギガス
JCS優勝のレジギガス。これもまたプレイヤーによって個性が出るデッキの一つと言えそうですが、海外環境ではツールジャマー入りのパルキアや、アルセウス裏工作などに苦戦、セイボリーや崩れたスタジアム、シンオウ神殿も合わせて、あまり勝てていない印象です。そらをとぶピカチュウVmaxやコオリッポのプチ流行も背景にあったでしょう。とはいえ、若干増加気味のミュウや白馬に高い勝率を誇っており、セイボリーやシンオウ神殿の減少もあって若干立ち位置の良くなって来たデッキの一つのように思えます。現状の勝率を覆して、上位に食い込むプレイヤーもいるのではないでしょうか。
(1)レジエレキが攻撃の軸なのか、レジドラゴが軸なのか
レジエレキが多いかレジドラゴが多いか、そのままですね。
(2)スタジアム
前にもポケストップについての言及がありましたが、このデッキでも自身の動きを強めることができるスタジアムの一つと言えるでしょう。一方で頂への雪道+マリィまで言えるデッキ(JCS優勝デッキなど)もあります。
(3)コオリッポ、空ピカ対策をするのか
レジ同様、あな抜けのひも等を採用するかどうかは一つポイントになりそうです。
(4)基本エネルギーの有無
こっちのレジドラゴがいる時は特に日本では採用されることがあったと思うのですが、あまりplatform上では見かけません。
⑩裏工作+非エク
フーパファイヤーに加えて、かがやくリザードンを使用したデッキが登場しました。見た目以上に実はやることが簡単な印象があります。裏工作さえさせてもらえれば、リザードンが攻撃するためのカードを揃えるだけで良いというお手軽さです。母数は少なそうですが、器用なプレイヤーが持ち込んできそうです。先後の差もあまりないデッキでしょう。また、ミュウVmaxで触れたように、オドリドリの採用枚数が減っていることもあり、ファイヤーやフーパの通りが良くなります。こちらも構築が様々であるので注目を一点に絞りました。
それは、「アルセウスVstar」をちゃんと倒せるかどうか、です。前述の通り、そこそこのシェア率をアルセウス裏工作が占め、その他チェレンの気配り+アルセウスVstarが搭載されているデッキも含めればかなりの確率になります。これまた前述の通り、一度倒せないとただでさえマリィやツツジ、頂きへの雪道が飛んでくる中でさらにもう一回やりなおさなければいけなくなります。アルセウスをしっかり飛ばせるかどうかはとても重要なポイントといえ、初期はあまり採用されていなかったガラルサンダーVが入っている構築も散見されるようになりました。ダンデ、ベルト、スクラッパーあたりはしっかり積まれていそうです。
あとは個人の主観ですが、バスラオの使い勝手が良かったです。
また、別角度にはなりますが、WTB、いわゆる水バレットもなかなか注目されるデッキではないでしょうか。
大きく注目することはキャンセルコロンの有無、枚数とカイ軸か博士軸かの差異かと思われます。個人的にはカイが気に入っています。
11 アルセウスVstar+αそらをとぶピカチュウVmaxなど
海外の有名選手が結果を残したこちらのデッキ。最近ではなかなかない「60枚コピペで使う人が多い」デッキです。完成度の高さが窺えます。前述の雪道をしっかり貼れるデッキですね。オリジンパルキアに対して高成績を出していますが、かがやくゲッコウガの使用や後手に回った際の遅れによってパルキアに負けることもそこそこあると思います。
(1)アルセウス裏工作対面
確率を見てもわかるようにかなり勝てていません。チェレンの母数自体はあまり差はないものの、打ちたい時に打てるかどうか、相手はどこかで230ダメージのトリニティノヴァが打てる、といった要素から厳しい試合になります。こちらは180ダメージが基本になります。アルセウス裏工作を無視することはできないと思うので、何らかの工夫が必要であるように思えます。
例えばメモリーカプセル+サンダースの組み合わせの採用であったり、ヒスイジュナイパーVstarの採用が考えられます。ミュウVmaxを雪道とマリィ、ツツジに任せて、クロバットVmaxではなく闘タイプに寄せる構築が増えるかもしれません。
(2)フヨウは機能しているのか
当然ハピナスミルタンク等にはある程度機能しているでしょう。しかし、ミュウツーV-UNIONに勝率が30%とかなり低いです。フヨウと手帳が入っているとバレてしまってはなかなか勝てていないようです。この辺りの枠が変動しているかどうかも注目ポイントと言えそうです。
他方、サンダースを使っているデッキをあげれば、ギャラドスVmaxが挙げられます。
アルセウスピカチュウとコンセプトは似ているでしょう。アルセウス裏工作という弱点は克服できています。ただし、月光手裏剣の存在もあってかパルキアにはいまいちな戦績となっています。とはいえ、雪道マリィに重点を置いた数少ないデッキの一つと言えるでしょう。この手のデッキの注目する点は、「事故らずちゃんとサンダースを建てれているか」であると思います。イーブイの数は2枚が主流でしたが、最近3枚のものが多いかなと思います。
12 アルセウスジュラルドン
パルキアに勝ち越している貴重なデッキの一つです。スターミーケアは大変でしょうが、基本的に殴り続けるだけで良いので考えることが少なく、構築もシンプルで長期戦に向いているといえます。異国の地でコンディションを整えるのは難しいので、使いやすいデッキや普段から慣れているデッキを選択するプレイヤーもいるのではないでしょうか。回復ソースの枚数と安定感のための札(ドローサポートの枚数及びポケギアの枚数)に注目したいと思います。
終わりに
私事ですが、Noteに登録して今日2年が経ったそうです。通知が来て「何か書くか」と思って急いで移動時間に書いたので誤字等は後で訂正したいと思いますが、少しでも役に立ったら幸いです。日本代表の方々、日本で応援しております。お土産もお待ちしてます。それでは。巨石丁〜♪
優勝予想はパルキアで!
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