2023秋M3前後の備忘録

M3に出展するため実家に戻っていた。
先ほど下宿に戻ったので戦利品を取り込みつつこの文章を書いている。覚えておくべきことが結構あると思うので書き残しておく。

曲自体の制作過程も結構いろいろあった気がするけれど、ちょっと制作スパンが長すぎたせいでおぼろげな部分が多い。さっさと書き残しておけばよかった。非言語的な部分も多いので、友達に付き合ってもらって口頭で振り返ろうと思う。アドバイスも欲しいし。

作曲以外の部分でもM3に向けていろいろやったので、振り返る。
ティザー制作。
正直9月末ぐらいまで何も決まっていなかったのだが、サークルの合宿に向かうバスで隣だった友人といろいろ話してぼんやりと方向性が見えた気がする。パソコン音楽クラブとかkabanaguのティザー画像を見つつ話した気がする。

かっけ~~~~。すごいすっきりしてるのになんか思わせぶりなんだよな。原義通りのteaser。
大事な気づきとして、上の動画、写っているもの自体は夜道にありふれているものばかりだけど洗練されていい感じになってる。改札とか標識とか。
俺がその時まで撮っていた動画って割と風景のみだったなという問題意識をこの時に持てた。「被写体となるオブジェクト+背景」じゃなくて、遠景オンリーみたいな動画が多かった。
なんでもいいからオブジェクトを撮れ、という意識になれたので、素材集めのための撮影も割とうまくいったと思う。それこそ標識とか電灯とかカラーコーンとか撮ってた。

あとちょうどこのころ、ワンピースの新OP映像がめっちゃ印象に残ってて、そことも脳内で結びついた。

サビ後半からいろいろなカットに切り替わって、それぞれ映ってるものが全然違うのに画面中央に円状のものがあるという点で統一感を出している。
動画撮影のときにはとにかくばらばらのシーンをかき集めて、そこから編集でうまいことやる、というのが大方針になった。
というか、意識して撮影ポイントを大きく変えないと動画全体として単調になってしまいかねない、みたいな話は前々からその友人はしてたんだよな。あとそもそも、全曲のXFDじゃなくて単一の曲のティザー動画でもいいんじゃないかというアドバイスももらったんだった。これもめっちゃ助かった。twitter(Xな!!)上で結局一番反応もらえたの、最初にアップしたティザーだったし。

撮影。
2曲目のイメージが電車と海のイメージだったのもあり、南海線へ。
この電車と海というモチーフは主に入間人間先生のとある短編から来ていて、歌詞はその作品を傍らに置きながら描いた。文言をパクったとかではないけど、作品を読んで脳内に浮かんだ情景を自分の言葉で言いなおす、みたいな感じで書いた。

おもに箱作駅近辺で撮影。電車に乗ってたら海に何本も柱が立ってる公園っぽい場所が見えたので、そこに歩いていくつもりで降りた。
平日ということもあって人の気配が薄い町だった。海辺ではさびれた桟橋に古びたボートが係留してあった。海水浴場もあり、当然オフシーズンなのでここもほぼ人気がなかった。幼い女の子二人と母親と思われる女性が砂遊びしていて、嘘みたいに良い光景だった。
全体に、俺が今回の曲で描きたい情景とかなりマッチしていた。
ロケハン一切ゼロで行き当たりばったりの旅だったので、納得のいく素材が集まったのは只々運が良かった。
で、出来た。

ばらばらの素材を無理やりきっちり刻んで並べる感じ、俺の音楽の作り方とかなり一致しているので気に入っている。映像がパッと切り替わる感じが曲の軽いアタック感とマッチしているように感じてもらえたらいいね。

DLカード。
今回はDLカードのデザインを人にお願いしていた。
作曲が進まず、アルバムの全体像が固まらないうちから打ち合わせにかなり時間を割いてもらい、結果出力されたものもまさに俺が求めていたものという感じだった。

これマジですごい。色も質感も曲のイメージをぴったり反映してる。
音楽に限らないけど、事前情報なしで自分の作品を鑑賞されるのってかなり怖いことだと思う。特に今回のアルバムみたいな、歌モノであるという以外にジャンルも規定できないようなものをお出ししている身からすると、最初に聞かせた時に「何これ?」と言われるのが一番怖い。俺自身薄々何これって思ってるしね。
絵画とかでも「こういう鑑賞をしてください」っていうキャプションがついてたりするけど、やりすぎるとそれはそれで無粋だよね~という塩梅の難しさ。
で、このDLカードのデザインはそういう悩みを全部解消してくれたと思う。このデザインを眺めながら聴いてくれたら大体言いたいこと伝わるでしょ!という安心感がある。
kabanaguの泳ぐ真似のジャケットが明らかに鑑賞の質を向上させてると常々思ってて、こんな奇跡みたいなコラボレーションずるくない??と頭抱えてたんだけど、まさか自分の作品でそれに類することが起きるとは。作曲やっててよかったしこれからも続けていきたいね、ほんとに。

他準備~当日。

頒布物のデザインしてくれた方がポスターのデザインもしてくれたんですよね。DLカード関連の通話してた時、平成レトロっぽい感じにしたら良さそうという話になり、そこら辺のコンセプトがポスターにも反映されている感じがある。なんか古い自動販売機みたいな風情があって最高。
明らかにジャケットやポスターに惹かれて購入していった人たちもいて、そりゃそうだよねという感じ。

そのほか、DLコード印刷するためにテプラ貸してもらったり試聴用デバイスのためにモバイルバッテリー貸してもらったりと、そういう点でも人に頼りきりだった。次からはもっとうまいことやりたい。


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