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榛名山に登ろう〜掃部ヶ岳、杏ヶ岳

小春日和の落葉踏み。

2021年11月20日(土)

群馬県高崎市/吾妻郡東吾妻町

群馬県中央部に位置する榛名山は単体での山の呼称ではなく、山頂部にある榛名湖を囲む外輪山と山麓の山々を含めた山塊全体の総称となっています。

日本二百名山、ぐんま百名山に席を置く榛名山には湖畔の外輪山を中心にして多くのハイキングコースが整備されており、一年を通して四季折々に登山を楽しむ事が出来ます。

群馬県にお住まいの方や登山が趣味の方はご存知かと思いますが、榛名山は "はるなさん" と読みます。
県外の方には難読な山名ですね。

今日は榛名山の最高峰となる掃部ヶ岳(1449m)から
杏ヶ岳へと巡り、その先は道無しのルートを辿って味噌玉岩まで足を運んでみました。

掃部ヶ岳は "かもんがたけ" 杏ヶ岳は "すもんがたけ"
といずれも読み難い山名となっています。

初冬の榛名山に爽やかな風が吹き抜け、小春日和となった山中に落葉🍁を踏む音が鳴り渡ります。

🌤晴れ時々曇り 🌀平穏 🕖7h12m
🐾26,215歩 14.3km ⇅1410m
♨️榛名湖温泉 ゆうすげ元湯 520円

8:25 榛名神社⇒榛名湖⇒掃部ヶ岳⇒杖ノ神峠⇒
杏ヶ岳⇒味噌玉岩⇒林道杏ヶ岳線⇒榛名神社 15:37

小学校跡地の市営大駐車場は開門時間が遅く、また16時半頃には閉鎖されてしまいますので登山者には不向きですね。
榛名神社の山門下には無料の市営駐車場がいくつかあるのでそちらを利用すると良いでしょう。

8:25
市営駐車場

良く晴れて気持ちのいい朝になりました。

冷え込みは無く上着を脱いでスタートします。

参道を歩いて⛩榛名神社に向かいます。

榛名神社の創建は6世紀の後半と伝えられていて、
西暦927年に編纂へんさんされた『延喜式神名帳』えんぎしきしんめいちょうという全国の主な神社の記録の中に『上野国十二社』こうずけのくにじゅうにしゃの一つとして記載されています。

境内にはハイカーさんの姿はありませんでしたね、
参拝者の方がちらほらといらっしゃいました。

榛名神社を起点にし榛名山南面の天狗山に登るのも良いでしょう、展望も素晴らしくオススメです。

8:52
榛名神社本殿

11月20日(土)現在は改修工事中でした。
詳細はHPからどうぞ。

榛名神社の公衆トイレまで参道を戻り、細道を奥へ進むと"関東ふれあいの道"の入口となります。

まるでぶどう味のガムの様に紫色の実が印象的な
"ムラサキシキブ"

榛名川沿いに歩き良い登山道が続いています。

気持ちいいねぇ〜 ♫

マムシグサの実は毒ですよー😵

榛名湖の水はトンネルを通って榛名川に流れて出ています。

昔から山麓の集落は水不足で苦労が多く、灌漑の為に人工的に水を引いていたのですね。

このトンネルは今でも重要な役割を担っています。
フムフム、なるほどねぇ、感心しました。

9:51
天神峠

ここまで誰とも会わずに登って来ましたが、榛名湖まで登ると湖畔の周回道路は賑やかでした。

車やバイクが続々と榛名湖に上がって来ます。
多くの観光客の姿が有り、ザックを担いだ登山者も数人見かけました。

湖には釣り人のボートが何隻も浮かんでいます。
ワカサギ釣りでしょうか。

今日は気持ち良く晴れて行楽日和だものね。

10:08
湖畔の宿記念公園

公園には竹久夢二のアトリエが建っています。
湖畔を散策するだけでも充分に楽しいですよ ♪

公園で小休止して掃部ヶ岳かもんがたけへ向かいましょう。

いきなりの急登でズルズルとスベる道に気をつけて登ります。

笹濃いなぁ。

硯岩すずりいわからの道が合わさると山頂までもう少しです。

山頂直下から榛名湖を見下ろします。

いい眺め!!

10:59
掃部ヶ岳かもんがたけ 1449m

数人のハイカーさんが休憩中でした。

山頂は南面が開けています、展望はまずまずかな。

良く晴れていましたが、雲が多いですね。

11:05
小休止して出発しましょう。

掃部ヶ岳かもんがたけ山頂から西峰へ笹道を辿ります。
10年前から良くも悪くもならない笹道です。
ずっと昔からなのでしょうかね!?

初めて歩く人は少し不安になるでしょうが、
道形はしっかりしています。

足元には気をつけましょう。

11:09
西峰

展望の良いピークです。

南側にはこれから向かう杏ヶ岳すもんがたけが良く見えますが、
逆光で写真が撮りづらいです。

西峰から先は笹も少なくなり歩き易くなりました。

11:37
耳岩

テッペンまで登る事が出来ますが、岩峰の両サイドは切れ落ちていて大変危険です。
クライミングの心得の無い人は中間部の岩場までとした方が良いでしょう。

耳岩を後に稜線の道を先へ行きます。
道標に従い、杖ノ神峠つえのかみとうげに向かいました。

11:58
杖ノ神峠つえのかみとうげ

なんだか神々しい名前の峠ですね、
何かいわれがあるのでしょうか?

榛名湖から高崎市倉渕まで林道が有りますが、
通れるかどうかは分かりません。
車やバイクで通る方は調べた方が良いですよ。

林道を渡って反対側が杏ヶ岳すもんがたけの登山口です。

少し登って振り返ると耳岩が良い眺めです。

トトロ!?
そのうちトトロ岩なんて呼ばれたりしてね。

12:16
鷲ノ巣山わしのすやま 1317m

気がつけばすっかり曇り空となってしまいました。

前方に見えるのが杏ヶ岳すもんがたけか!
と思いきや、アップダウンはまだまだ続くのです。

尾根道は木が多いですが、葉の落ちる頃ならば展望がまずまず楽しめると思いますよ。

立派な石詞のあるピークは杏ヶ岳すもんがたけではありません。
樹間の先に見えるのが杏ヶ岳すもんがたけとなります。
ここで引き返さないでくださいね、
あともう少しですよ。

さぁ!!もう一度アップダウンを頑張ります。

12:44
杏ヶ岳すもんがたけ △1292.3m

いくつか石詞が有り、三角点が埋まっています。

三等三角点

山名は杏ヶ岳、季が嶽、季ヶ岳と有り、読みも
"すもんがたけ" "すもうがたけ" "すももがたけ" と
はっきりしません。
"すもんがたけ" とすれば字は守門(しゅもん)から
季(すもも)になり、転じて杏(あんず)の字が使われたのでしょうかね!?個人的な見解です。

いつか "あんずがたけ" になってしまうかも。

旨し!!

貸し切りの寂峰でのんびりとランチタイム。

13:30
さて、行きますか。

道無しの尾根を辿り、味噌玉岩へ向かいます。

山頂から南の尾根には目印がありますが、
踏み跡はとても薄いです。

尾根を急降下、落ち葉でスベりますよー。

ふっかふか〜。

尾根は落葉🍂で埋め尽くされていました。

もう"ふっかふか"としか言いようがありません。
気持ちいいね〜♫

13:53
P1098

何も無いピークで東側はかなりの急斜面です。

樹間ですが眼下に榛名神社が見えました。

少ない目印を追いかけます。
道形は薄いですよ。

所々イノシシの形跡がありました。

忠実に尾根を進むと左手に岩場が見えてきます。

この岩場を見逃さない様に注意しましょう。

登れる所から岩場を這い上がりました。

14:06
味噌玉岩みそたまいわ

地形図に記載が有りますが、
山名板などは見当たりませんでした。

展望は素晴らしいですね。

杏ヶ岳すもんがたけや榛名山塊の山々が見渡せました。

味噌玉岩の稜線をそのまま西に進みます。

岩場を降り、味噌玉岩を振り返ります。

尾根の下から見れば立派なピークでした。

ここからは道迷い要注意‼️

植林と雑木林の境に赤い標杭が続いていますので、赤杭から離れない様に注意して進みましょう。
踏み跡は薄いですが、このルートが正解です‼️
植林帯の作業道に入らない様に注意しましょう。

14:32
四等三角点△974.7m

落ち葉🍂に埋もれそうでした。

石詞を過ぎると下に林道が見えてきます。

14:48
林道杏ヶ岳線

ここが林道からの入山口となりますが、
道標や目印のテープなどは有りません。
逆ルートで歩く場合は分かりにくいですね。

ここからは林道を歩いて市営駐車場に戻ります。

トボトボと林道を2km程歩き、
橋を渡って県道33号線に出ました。

駐車場まで狭い路肩の歩道を歩きます。
車通りに気をつけましょう。

15:37
市営駐車場

到着〜🍂

ふぅ〜、なかなか面白かったですね。
充実した山行になりました。

暦の上では冬となった訳ですが、
山中はまだまだ晩秋といった感じです。

今日は小春日和となって
気持ち良く歩く事が出来ました。

今回のルートは行程が長く杏ヶ岳すもんがたけから味噌玉岩へは道標は無く踏み跡はかなり薄いです。
道迷いに注意が必要で、オススメして「どうぞ!」とは言えませんが、薮山好きの方はよく下調べして味噌玉岩を探してみてはいかがでしょうか!
今回のレポートが参考になれば幸いです。

晩秋から初冬に訪れればふっかふかの落葉🍂の尾根が待っている事でしょう。

#340《おしまい》

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