「人の役に立ちたい」人がハマりがちな罠

全ての人は、基本的に優しく大切な人を大事にしたいと思って出来ている。

世間で言う「良い人」はいつも自分のことはそっちのけで「（自分以外の）人の為に！」と走り回る。

だけど・・・いつも自分そっちのけで後回しにしているだけで、後から自分を大事にしてくれないとふくれて怒ったり拗ねたりする人が大半のように感じてしまう（ごめんなさい、世の中の良い人達）。

上手く隠された本音

私のことを性格悪いと言うなら、もうここで読むのは終わりにして下さい。「良い人」のことを悪く言っているように聞こえるのは、とてもおかしなことなので。

では、仕切り直して

「人の為に」と良い人アピールの強い人って、儚げで健気な印象をどこか持っている。アピールが強いからどこから見ても良い人。それがどえしても私には胡散臭い感じがしてしまう・・・。

「〇〇さんの為に」と言いながら、忍び寄ってきて世話を焼き返ってくる「ありがとう」を主食に生きているので、主食がもらえないととたんに悲しみの中に墜落していく。辛そうな顔になる。性格が激しいと、過激にわかりやすく起こり出す人もいる。

ありがとうという言葉さえもらえたらニコニコしていて本当に世話焼きをずーっとしてくれる人も中にはいるので、この人達は私は嫌いではない。ただしこの人達は最終的に大きな見返りを定期的にまとめてドーン！と突きつけてくる人が大半。
助けてもらう権利があるとか、やりたくないことをやらなくても良いでしょ的に免れようと擦り寄ってくる感じ。

本人達は当然だと感じているようで、時々驚く。
良いこと貯金をしてきたんだから、ここでまとめて払い出しする権利ありますよねー！て。

そうか、これが本音かと残念な気持ちになる。
良い人アピールの人の現れに上手く隠された本音は、何かと引き換えにすることを初めから狙っている。

・・・ああ、私って性格悪いですね。
そして、私はその人達の許して欲しいことや、勘弁して欲しいと言ってくることをイヤイヤ許してしまう、ダメなやつです。

困っている人が獲物になる

まだもう一つ突っ込んで嫌なやつになります。

そうやって、「人の役に立ちたい」と言う人達の特徴は困っている人がいると途端に元気になるのを見かける。

人の役に立ちたい人達は困っている人を見つけ出す天才で、優しく「大丈夫？」と声をかけて上手に事情を聞き出してすぐ「良い人」に変身する。その時点で大半の困った人は「良い人」の餌食になってしまう。もう、今後何かある度にこと人を頼ろう！と誓ってしまう。そうやって、癒着がドンドン進み2人は離れられなくなる。「良い人」アピールの人達の罠ににハマる。

だけどほとんどの場合、「良い人」は人生の課題解決の方法を知らない人ばかりだ。話を聞いてくれても解決策まで教えてくれない。繰り返される辛い出来事の話しは2人の秘密の共通の話題になるだけで長い時間一緒にいるためだけの理由にしてしまう。

お互い持ちつ持たれつ、ここまでは2人にとって良い時間なのかもしれない。

問題は困った人が元気になった時

困った人も何とか自力で立ち直ったり、人生のバイオリズムも助けてくれて立ち直ったとき、困る人が現れる！

その時困るのは「良い人」だ。

もう、辛く悲しい出来事を共有することができない。あんなに楽しい時間だったのに！

「そんなに頑張らなくていいよ」
「まだしんどいんじゃないの？」
「困った時はまた言ってね」
そう言って、彼らを引き止めようとするけれど元気になった人は元気よく去っていく。

偽「人の役に立ちたい人達」は元気な人の集団の中でいつも儚げで弱々しくいつも負けたような顔をしている。さっきまで困った人の前では元気そうだったのに！

困っている人だけを助けている訳じゃない

本当に世の中の役に立つ人は、困った人がターゲットではない。

元気な人をもっと元気に！楽しい人がもっと楽しく！便利なものをもっと便利に！自分が面白いと思ったからみんなもきっと喜ぶだろう！僕の困難を解決すれば、みんなの問題もきっと解決できるだろう！

なんだか元気な人が多いように思う。エネルギッシュまでいかなくても、溢れるエネルギーを近くに感じる。弱々しさはカケラもない。彼等の助けたい人の対象にちゃんと自分も含まれている。

偽「人の役に立ちたい人達」のことを悪く言ってごめんなさい。きっとあからさまに健在的に悪気がないのは知ってます。

どちらかと言うと、害もなく影響力もない人達なので本当に良い人だとも思います。

だけど、みんなが元気な時に弱々しげに少し悲しそうな顔をしているのを見て思ってしまうんです。

人の役に立ちたいと思っている本音が、自分を悲しませている罠にはまっているんだよって。
たぶん全く伝わらないと思うし、その人たちがこの文章を読むこともないとも思うのだけれど。

ヒーローなんていらない。
ヒーローが存在出来る時間は困った人や悪い人が存在する時だけだから。