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【作品にふれる】 #10 marshmallow

marshmallow
〜未来生活の思索:融ける家〜

本研究は「2050 年の日本」における生活の在り方を楽観的な技術の進歩予測と悲観的な社会変化予想の相反する要素を組み合わせ、構築しそれでも前向きに過ごす方法をデザインするものである。marshmallow / 融ける家は本研究の中でも「人口減少」と「自動車」に注目した提案物である。自動運転で移動する個室と減築による新しい形態の住宅によって、都市/住宅、住宅/ 移動体という概念を融かす。本研究の鑑賞を通し改めて「未来」を考えていただければ幸いである。

白石ゼミ H.K

制作の苦労に、それぞれのゼミならではのエピソード・・・今年度は、コロナ渦ならではの悩みもありました。みなさんに、卒制の裏側をインタビューしました。

Q1 卒制のテーマを決めたきっかけは何ですか?

私の提案は、これまでの、色々な出来事や考えが絡み合って生まれました。
まず、リーサーチ段階に考えていたことについてです。これ以上何かを世の中に作る意味あるいはそういう卒制をする意味を感じていませんでした。それで、何をやったらいいかが決めかねていました。なぜ意味を感じなかったか考えて見ると、それは「今」のはなしをしていたから。
今あるものを置き換えるのではなくて、あってほしい未来を考えるのがデザインの仕事だと思うようになりました。
 もう一つは、コロナの流行です。改めて、これは誰も予測できなかったもの予測した未来を提案しておけば、想像力がすぐ働いただろうに、と感じて。いろんな未来を考える必要性も感じましたね。
 最後に、私は3年次編入していて、前の学校が高専で、デザイン系の学科だったのでした。そこではインテリアデザインを専攻していて、そのときは、地域をどうデザインするかということを考えていました。核家族化など言われる中、コミュニティに接続しやすくするにはどうしたらいいのか。コミュニティをもっと快適で居心地よくするための家具でなにができるか、というチャレンジをしました。ビジネスとして成立させるなど、色々な要素を求めた結果、あくまでインテリアの枠に収まってしまって、ビジネスの面や実現可能性は評価されませんでした。不完全燃焼で終わってしまったので、その課題に再挑戦したかったのです。こうして同じテーマを選ぶことになりました。これらの経験が組み合わさって、この卒制ができあがりました。

Q2 制作中の苦労や悩みはありましたか?

たくさんあります。優秀賞とるぞ、とか、やったるぞ、という熱意はなく・・・。どちらかというと、自分の卒制より、卒制委員の方がやりがいありました。というのも、「今年どこまで今の卒制委員を変えられるか」ということを提案していくのが楽しかったからです。自分のためのデザインは得意じゃないんだなと感じました。また、卒制のようにお題のないデザインはあまり乗り気になれませんでした。卒制って大変ですね・・・。デザイン情報学科は「ザ・好きなもの」をやっている人が多いです。熱意を持って取り組む姿勢は、美大生として素敵だと思います。僕は好き、がないので。



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