7/2の河野大臣会見とその後の個人ブログについての内容整理

えーと、個人的にはCOVID-19、特にワクチン関係については、あたしのような素人が、公開範囲を制限しないような場で書いて、間違いとかがあっても責任取れないしなーと、友人などしか見えない場所でしか書いてこなかったんだけど、今週辺りの「国がワクチンを供給してくれない」みたいな報道や、供給が受けられない首長の会見とかがばんばん流れているのに、昨日(2021/7/2)の河野大臣の会見でのワクチン供給の説明のような、重要な今後の見通しについてが、見た限りではほとんど報道されてないみたいなので、今朝方まとめたものを、こっちにも転載しときます。

いや、ほんと、これは報道の役割の重要な部分だと思うし、この情報が伝わらないと、下手したら「どうもワクチン供給が不足するらしい」と勘違いしてパニックに陥る人とかが出かねない、少なくともワクチン不足という誤った印象が修正されないままになる人が出そうなんだけど、それってまずいと思うし、医療クラスタの守備範囲じゃないしなぁ。というわけで(,,゚Д゚)

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ワクチンの現状について https://www.taro.org/2021/07/%e3%83%af%e3%82%af%e3%83%81%e3%83%b3%e3%81%ae%e7%8f%be%e7%8a%b6%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6.php
河野大臣記者会見(令和3年7月2日) https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg22922.html

今日の昼の日記でごちゃごちゃ書いた件についての、河野担当大臣からの会見発表と、書きおこしが間に合っておらず本人がブログにその内容をまとめたものが出た。ただ、ちょっとブログは急いで書いたようで会見の内容からの漏れや、この文章だけではちょっとわかりにくいところがあるので、その辺を補足しながら。会見の本編と質疑をまとめたりするので、ブログや動画に従った流れにはならないのでそこはご容赦を。

まず、Pfの方から。念の為に、こちらのワクチンは、各病院医院、市区町村規模の集団接種などで使われる。今年6月までに1億回分、7-9月の間にほぼ7000万回、10-11月に2000万回。実際の供給は箱単位で供給されるので若干端数の積み上げがあって、11月末までに合計1億9400万回分を本年度分として受け取る。
このうち、高齢者向けの各自治体への配送については、予定通り6月末に市区町村への配送が終わっている。つまり自治体の手元に既にあるので、後は自治体側で打つだけ。
6月末時点でのPfの接種済回数は4400万回なので、各市区町村には在庫が手元にあるはず。

7-9月のPfの輸入量は7000万回、これは各クール(ワクチンに関しては2週間を1クールとして計画をしている)ほぼ平均して輸入される予定。1クール当たりの輸入量は、約10000箱(約1170万回分)。これを、第10クール(7/19-8/1に配送、接種は7/26-8/8想定)、第11クール(8/2-15配送)、第12クール(8/16-29配送)と、それぞれで、基本は8000箱(936万回分)を人口比例で配分、残り200箱(234万回分)を接種進捗を考慮して調整配分を行う。
一時、Pfワクチンが要望を出しているのに市区町村や病院に入ってくる予定が分からないとなっていたのは、この第10クールの時点で、自治体の要望数が供給できる輸入数の3倍くらいに膨れ上がっていたため。ここまで膨れ上がってしまったのは、予約時に2回分の予約を取る際に、その2回目のワクチンも病院や市区町村が「在庫」として確保してしまっている事例などがあったため。日本でワクチン接種が本格化し始めた頃に、Pfから「冷蔵庫で1ヶ月保存可能」となったので、一般の病院で3週間後の在庫を確保できるようになったしね。また、特に自治体名はあげなかったけど、明らかに適正在庫を遙かに上回る在庫を保持していたところもあったとのこと。なので、第10クールからの供給ペースは80万回/日とする(これでも2週間で1120万回になるから輸入量をそのまま地方に発送することになる)。
この後は、この配分ペースと現在の在庫で、適正なペースでの接種に調整をしてほしいと言うこと。このペースを超える予約を受けている場合は、市区町村単位でリスケが発生する可能性がある。いっぺん保留になった予約とかは、ベースになる2週で8000箱、1日辺りの接種数だと668000回を人口比で配分する、第10クールの基本数で予約を作り直すしかないかなー、市区町村が(,,゚Д゚)

一方、Mo。6月下旬で締め切った職域接種への申込を精査した結果、職域接種が3100万回、大学が600万回の合計3700万回。これに自衛隊や都道府県の大規模会場の1200万回を加えると4900万回。と、辛うじて5000万回以内におさまっている(この中には先行開始分も含まれている)。一応、トータルでは申請しているところにはMoが供給される。
ただ、申請後の厚労省の確認が完了していない場合は、当初予定の7月上旬からの開始は出来ない。その場合、関連省庁と調整して再度確認を行うなどをした上で開始となる。当然予定より遅れるので、その場合に会場の借用期間や医療関係者の手配などで、予定人数などが変更になる可能性がある。これに引っかかっていたら、やる気満々でいてもブログにあるように8/9以降に回されるから、これは完全にリスケ。
また、Pf同様、Moも輸入と配送を並行することになる。5000万回はほぼ均等に輸入される予定だが4月末からの先行分があったりしても今5000万回全量が揃っているわけではないので、さっきのような確認が終わってないところは後回しになる。(週当たりの輸入量が会見でもブログでも数字が明らかになっていない) また、Moについては配送先からの別の場所への再配送が出来ない(認可条件の問題なのか、民間が管理することになるので転売等を防ぐためなのかなどは不明)ので、送付した先で接種してもらわないといけない。つまり、Moワクチンは上限ギリギリの状態なので、送付したワクチンの接種が進んでいない(ワクチン接種管理システムV-SYSに入力しないと国側では把握できない)と、進捗がないとみなして次回に送付するワクチンの量を減らすことになる。
職域接種のスケジュール感としては、ワクチン配送の2週間前金曜日に発送数量確認など、前の週に配送、で該当週に接種、という感じなので、規模が大きくない職域接種に関しては2週間前に急に動き出す、ということもあり得そう。
質疑で、見通しが甘かったのではと訊かれていたけど、もともと打ち手が足りないと言われていた上に、1000人以上というのがハードルとしては結構高いだろうと想定していたので、この応募状況はかなり想定外だったらしい。
で、ブログにあるように、職域接種の接種ベースでのピークは7/26-8/8の2週間。この期間に7月上旬に接種した組の2回目(Moなので、4週間後に2回目接種となる)と遅れて開始したりする組の1回目が重なるため。Pfの第10クールとも重なるし、ここではPfの配送は減っても在庫で予約分をこなすことが出来るので、日本の接種ペースのピークにもなる可能性が高い。よりによって五輪開催期間かーww

という感じで、特にMoに関しては7割以上が職域接種(大学含む)に提供されるし、都道府県も、東京都辺りはこれからまだ新規会場を開けると言っているので、自衛隊の東阪接種会場はもう役割を終えたということで、8月いっぱいでのクローズを検討、職域接種も、ほぼ10月中には終了しそうな感じ。昼の日記での試算では1日100万回を維持する前提で9月末辺りで一段落と予想してたけど、これだとMoワクチン接種が一段落する10月中辺りで一段落かなー。で、その辺で今度は接種率が落ちてくる感じかなー(,,゚Д゚)

まぁでも、会見でも強調していたけど、Pfの自治体にしても、Moの職域接種にしても、接種管理システムの入力が今みたいに何日かたって徐々に追加されている状況だと国も正しいリアルタイムの接種状況が把握できなくて、「接種進捗が進んでない」と判断されてさらにワクチンの配分が減らされる(で自治体には「システム入力にかかる費用は国が負担するから早く入力してくれ」と河野大臣、会見で言い切ってるしね)という「負のインセンティブ」があるから、自治体がどれだけやる気あるかが可視化される状況になったかなー。

何か今日のNHKニュースとかでも「地方がワクチンほしいと言ってるのに、国が提供時期とかを示さない」とか言ってるけど、会見見てみたらこんな感じでした。なんとなくだけど、そうやってワクチンくれくれいってる辺りが、在庫の件とかあやしーんじゃないかなーって気がするけど(,,゚Д゚)
で、会見でPfだけで7月末の接種回数予想が4400万回接種。これにMo接種会場分が上乗せされるから、7月末の希望高齢者全員接種、10-11月の希望者全員接種って、これだけペースが落ちても達成出来そう(ブログにもあるように、6月のPfの1日予想接種回数が120万回/日、それが80万回/日+Mo接種回数だから、8月中はほぼ平均100万回/日はキープできるんじゃないかなー(,,゚Д゚))。

てな感じで、どっとはらい(,,゚Д゚)

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