「地方が輝くために」(雇用創出編)
小磯修二氏の「地方が輝くために」から得たメモ書き
※縁があって、小磯さんとお話する機会があり、本書を購入。日頃から地域活動に関わることが多いため、様々と得られるものが多い。内容は順番は本書に沿わない。
雇用創出から
※本書p111〜
前置き
青年会議所でも2020年、雇用創出が持続可能な地域を創出する上で重要なポイントとして取り組んできた。2019年に江別青年会議所で行われた例会にて江別市長の挨拶にて
・江別市には大学が4つある、しかし卒業後は市外に出るのがほとんどという課題があった。
・江別市の企業は大学生が来ない、と言う。
・大学側は、江別の企業は求人がないから募集していないと言う。
と言う課題から、2018年に様々な地域活動を通して、大学生が地元の企業に就職したことをおっしゃられていた。実際は何かしたと言うよりはその流れの中で、生まれた雇用かもしれないし、実質1名の実績なので、そこまで大きくはないと思うが、
このミスマッチ(認識差)はかなり大きい。
そこからヒントを得て、当青年会議所でも雇用の課題に取り組むべく、所信、方針と活動を進めていく方向性となったわけだが、コロナの影響で事業の中止など、思うようには出来なかった2020年だったと思う。
リージョンズの高岡氏(人材紹介会社)の講演やその動画を地元企業にお渡しすることで雇用創出の一助に、と言う事は出来た。講演内容も眼から鱗な事もあり、何かあれば高岡氏にお願いしたいと思ったほど。
ただ、一過性かもしれない。
その中で、小磯氏の本書から得たものを挙げていく。
気付き(本書掲載内容と関係ないのも多数あり)
・雇用創出については様々な手を打つ必要がある。雇用創出、地元企業サービの向上は、観光業や製造業の企業誘致と同様のインパクト・効果の可能性がある。(企業誘致というのは確率的に低いので、並行した取組として。さらに持続性を持った場合に、効果は積み重ねられる)
→・役場等の協力のもと、ヒアリングと町内外に向けてのPRが必要。
これには役場・商工会・地元企業・青年団体等のビジョン共有と連携が
必要である。
具体的に→富良野で行っているホームページによる求人情報提供(当別町は地域求人情報がないため、札幌や江別と一体化)。ただ、求人情報を発信しても中身が見えない。会社や働いている人、仕事内容の「顔」が見える内容でなければ求職者への「安心」を引くことが出来ない。働き方や社内の制度等の見直しにも副次的効果もある。
https://furanojob.com
→・雇用創出事業は「移住」にも繋がる。
引っ越しをする際に「職がない」はかなり大きなリスクになる。それが発信することで、移住に繋がる可能性はある。大都市札幌から車で30分程度、JRもあり、ベッドタウンとしての機能性も「自然との共存」や「スローライフ」を求める人に取っては利便性も兼ね備えており、魅力的な土地。
コロナからのワーケーションなど言われるが、それが可能な人に取っての「移住候補地」入る理由作りはいくらあってもいい。
また、江別市・恵庭市・千歳市はこのような時代でも人口増をしている。
道央という同じエリアにあっての違いを認識することが大事である。
(※子育て世代には「病院」の課題も大きい)
政策として
小磯氏は「雇用」は地域創生の重要な要素でありながら「自治体からは遠い」としている。雇用政策は国主導がほとんどで、自治体の雇用政策のアンケートでも
・企業誘致
・特産品の新規販路開拓
・観光の広報・普及
などである。
国の政策でも、数字的な目標はあるものの、どのように達成するのかなどは明確ではない場合は多いという。
という事で、
雇用に関する自治体の方向性や行政と地元企業の連携、さらに雇用者の教育やレベルアップを地域の戦略の中で(ビジョン策定と共有が必要)、商工業や商工会などと連携をはかって行っていかなければならない。
という事が主張されておりました。
これについてはもっともです、是非必要ではないかと。
(雇用以外もビジョンなき政策に拡散・共有・共感は難しいし動きは尚更)
(※本書の中では最後生活保護受給者の自立支援から雇用創出を掲げていましたが、個人的にはかなり道のりが遠い、難しい筋だと感じました。メンタリティーやより根底の教育から必要であると感じるため)
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