日本のメーカで技術職として働くということ

皆さんは「メーカで技術職として働いています。」と聞いて、どの様なイメージを持たれるでしょうか。

ドラマ等の創作で出てくるイメージを持たれている方、もしくは、大学の研究のようなイメージを持たれている方もいるかもしれません。

当然ながらこれらのイメージは実際と異なっているのですが、働いてみないと外からはなかなかわかりません。

私自身、就職活動や転職活動中、その会社で実際に働いる姿をイメージしにくく思い悩むことが多くありました。

この記事は、「実際メーカで働くってどういうことなんだろう」と思っている方を対象に、私が思う「メーカにおける技術職がどういった仕事であるか」をまとめています。

1.メーカの中の技術職

まず初めに、メーカの中の技術者がどの様な立ち位置にいるかを解説します。

なお、ここではメーカを、

「製品を製造し、その売り上げで利益を得ている企業」

と定義しています。

このメーカの中で、「製品の開発・設計」「製品の製造」「製品の品質保証」に携わる人が一般的に技術者と呼ばれます。

そして、メーカが取り扱う製品が多ければ多いほど技術者の数も多くなります。

メーカにとって、「製品を作り、利益を生み出す存在」それが技術者です。

そして、その目的は不良のない製品を客先に納める」ことただ一つです。

2.部署の特徴

もちろん、技術者一人で開発から製造、品質の保証という多くの業務をこなすことはできません。(※そういう形態を取っている企業もあるかもしれませんが・・・)

ですので、一般的には部署を分け、その部署に特化した仕事をこなすこととなります。

ここでは、一般的に存在する部署とその特徴を紹介します。

研究部・開発部

製品の設計や先行開発を行う部署です。

ドラマ等でよく取り上げられる仕事と思えば、イメージもつきやすいかと思います。

勤務地は、都心の真ん中から工場のある海外まで様々です。

「新しいものを作る」ということやりがいとしている方が多い傾向にあります。

生産技術部

製品を生産するための設備の設計や管理をする部署です。

勤務地は、工場等の生産現場のある場所となります。日本の企業では、最も海外が近い部署と言えるでしょう。

「海外で働く」、「優れた設備を作る」ということやりがいとしている方が多い傾向にあります。

品質保証部

製品を検査し、不良品が客先に出ていくことを防いだり、客先から返ってきた不良品の解析を行う部署です。

こちらも勤務地は工場である場合が多いです。日本の企業であれば、研究・開発部と同じところもあります。

「正しくデータを分析する」、「優れた管理システムを作る」ということやりがいとしている方が多い傾向にあります。

3.一番必要となるスキル

ここでは、技術職として働く上で必ず必要となるスキルを紹介いたします。

現在、就職活動をされている大学生・大学院生の方は、特に気になるのではないでしょうか。かくいう私も、活動中はとても気にしていました。面接などで「今のうちに勉強した方がことって何ですか」と聞いていたものです。

結論を言うと、一番必要となるスキルは

「関係している人と上手く付き合えるコミュニケーション能力」

です。

前述の通り、日本のメーカにおいては製品を製造するにあたって多くの人が関わります。

そのため、自分の職務を遂行するためには他者の持っている情報や協力が必ず必要となります。これらを上手く他者から引き出すコミュニケーション能力が最重要視されることが多いです。

ドラマ等でよくいる、「コミュニケーション能力が低く、変わり者だけど仕事ができる」という人はあまり評価されず、少ない仕事、責任の軽い仕事しか与えられない傾向が高いです。(関わっている人が多い分、全くいないわけではありません。)

転職などの中途採用の際には、これまでの職務で培ってきた経験がその次に評価されます。大学で学んだ「優れた数学や物理の理論」、「システムの開発経験」はあくまで付加価値としてみなされます。

4.おわりに

日本のメーカで、技術者の立ち位置や一般的な部署分け、携わる仕事、そして最も必要なスキルについてまとめました。

この記事が、一人でも多くの方の参考になれば幸いです。

また、日本のメーカで働く中で感じたことを、経験したことを基に記事にまとめました。興味があれば、こちらもご覧ください。

※有料の記事となっておりますのでご注意ください。


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