悲しみに暮れているあなたへ

あなたは、悲しきれているだろうか。
あなたは、嘆ききれているだろうか。
あなたは、涙を流せているだろうか。

悲しみに触れることとは、つらいことだ。悲しみたいという人は多くない。ほとんどの人は、悲しみたくなどない。

悲しみに触れられない場合、無意識に、感情に蓋をするか、怒りの感情に置き換えてしまう。しかし、あなたは本当にそれを心の底から求めているのだろうか。

悲しみきれない人は、喜び切ることもできない。この世界に生きていて、いいことだけを受け入れることなど出来ない。悪いことを受け入れないということは、いいことも受け入れないということでもある。

家族が急死し、どうしようもない悲しみの中にいるあなた。いまは、つらくても、つらくても、近くの信頼できる人の横で、涙を流しきったらいい。これでもか、これでもか、というほどに涙を流したらいい。

こんな自分を見たことがない、こんな泣きわめいたらかっこ悪い、泣くのはださい。そうおもってしまうあなたへ。

嘆きなさい。泣け叫びなさい。身体の中にある悲しみに触れきりなさい。嘆く人間が弱いのではない。泣き叫ぶ人間が弱いのではない。痛みに触れきり、悲しみに触れられるあなたこそが、強いのだ。

泣け叫んだあと。嘆ききったああと。あなたの中に潜んでいるパワーにあなたは気づくはずだ。普段は使っていないエネルギー。普段は隠しているエネルギー。その膨大なエネルギーの泉の存在に気付くはずだ。

あなたの持っている本当の美しさ。あなたの持っている本当のエネルギー。それは、悲しみきれた人にしか見えないのだ。ただただ、悲しみきりなさい。悲しみきれれば、楽しみきれるようになる、喜びきれるようになる。
これが、あなたが生をまっとうするということ。

悲しみきった後のあなたに出会えることを、世界は待っている。
少なくとも、私はそれと出会いたい。

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