リアルサマーウォーズかと思った。妻の実家を訪問して。

今年の正月は、妻(以下、さおり)の実家で過ごしました。場所は、岐阜県中津川市。初日はお父さん、お母さん、お姉さんと一緒に、お墓参りをさせて頂き、その後はお家でお鍋で地元お肉を使ってしゃぶしゃぶを頂戴しました。激ウマでした。食事では、観光協会に務めているお母さんに中津川市の歴史を教えてもらったり。山菜取りがもはやプロレベルのお父さんには、キノコについて教えていただいた後、子育て・仕事について大切にすべきことも教えていただきました。あと、なんと地歌舞伎!なんてものもあるらしく、さおりが子供時代に出演していたことも判明!(写真はお父さんから以前頂いた、ご自分で収穫された松茸。超でかかった)

そして翌日は、お母さん方の実家を訪問しました。これがすごかった。まずおうちがこれ。

丘の上にあって、家の周りに池が3つあり、鯉たーくさんいるし、山も持っていてキノコあり。当然、畑も田んぼも有ります。更に家の中には、昔ながらのいろりもあれば、ピザ窯もあるし、薙刀もあれば、槍もある。お話聞いたら、江戸時代に、地元藩主の家老だったとのこと。

これだけで、もうサマーウォーズ感半端ないなと…。

正月の食卓に集まった人数、25人...

更に集まった人数。なんと「25人」。うちの実家も小さい頃は10人家族位で、みんなでわぁぎゃぁやっていましたが、25人は未体験ゾーン。もう完全に頭の中で「サマーウォーズ」の映像が流れていました。そして余談ですが、お母さん方、お姉さん方、みなお美しく。家系ですね。

お家に入る時に、全員が入り口で正座して迎えてくださり新年のご挨拶。その後更に仏前でご先祖様にご挨拶。これを新しい家族が来る度に何度も繰り返します。そして、全員集合した後にご飯を食べ始めます。ご飯もお酒もほどよく進み始めたところで、気付いたら大人数名が外の畑でバレーボールを始めていました。

僕もまぜて頂き、3世代入り混じって、10人位でバレーボール。聞いたら、正月の食事後のスポーツは毎年恒例とのこと。楽しく運動しました。それまで緊張していた僕も、身体動かすことが大好きなのでとっても楽しめて。皆さんとの時間を仲良く楽しく過ごさせて頂きました。あとで、「見た目で勉強だけやってきた人と思っていたけど、あんなに運動神経いいとは知らなかった...。」という言葉を頂き、自分のギャップに凹みましたが。

これはスポーツ後にみんなでシャボン玉で遊んだ写真。

家族。家族。家族。

「生き方」について考えさせられる時間でした。僕の実家もそうだし、さおりの実家もそうかもしれませんが、「家族 >> 仕事」な印象を受けます。当然、仕事であり、稼ぐことは重要です。しかし、明らかに、僕の身の周りの人たちよりも「家族」の優先度が高く、「仕事」の優先度が低い。僕の宮城の実家にいたときも、「健康だったらまずは大丈夫。」「頑張りすぎるなよ。ほどよくやれよ。」「楽しいのが一番だ。」といった会話が出てきました。また今日も、「(帰りが早いときは19時〜20時なんですと伝えたら)え、そんなに遅いの?(奥さんが終業18時過ぎといったら)早いっていうけどそんなに遅いの?」という話がでたり。

こういう環境に僕は元々コンプレックスを持っていました。けれど、「地域」というものを通して「人間」や「社会」に触れ、更に結婚し家族が増える中で、最も原始的かつ人間的かつ最小単位のコミュニティーである「家族」、これを大切にできているって本当に凄いなと思い始めました。僕が言うのも何だけど、うちの実家はみんな幸せそうだし、今回訪問したおうちも皆さんよい方で幸せそうに見えました(もちろん、深いところは分かりません)。

先日お会いし、夫婦ともどもお世話になっている某神社の元権宮司の方からも、何度も何度も繰り返し言われたことがありました。「成功しているように見える人で家庭が崩壊している人がたくさんいる。」「それは本当の成功ではない。」「家庭を大切にしなければいけない。」「家庭も仕事も大切にしなさい。」。

僕は昔、僕の宮城の実家の環境を、「凡庸」で、「刺激がなく」て、「視野が狭い」、そう思っていました。けれど、これは僕の「地元つまらんくて外に出てきた」過去を投影したフィルターから見ていたのかもしれません。

見方を変えると実は、「本当に大切にすべき人を大切にしていて」、「地に足をつけて」、「日々を丁寧に生きている人たち」なのかもしれません。家族を大切にし続けるって本当に凄いことです。何年も、何十年も、何百年もその営みを続けている。「伝承」とかいってるけど、その基本はまず「家族」にあったりするのかもしれません。ちなみに、今日訪れたさおり(妻)の実家には、民俗学で有名な「柳田国男」の蔵書が大量にありました。

いまは「地方創生」「地域活性化」「地域おこし」なんて言葉が一人歩きしていますが、まずは身近なところから、妻(さおり)との「家族」の違いから始めるのも大事かもなと思い始めました。

更に、さおりの実家を訪問して、なぜ奥さんが今の考え方をするようになったのかも以前よりだいぶ理解できるようになりました。ひとつひとつの言葉、行動、その背景にある文脈を想像できるようになり始めたのかもしれません。

最後に。自分の「家族」が増えるって今までは苦しいことかと思っていました。けれど、さおりの実家を訪問して、守るべきものや受け継ぐものが増えたり、「家族」を通して今までまったく接しなかった人たちに接する機会を頂けて。家族が増えるって、なんか、素敵なことなのかもしれない、と思い始めました。

本当に、さおりのお父さん、お母さん、お姉さん、親戚の皆さん、大切な時間を過ごさせて頂きありがとうございました。また遊びに伺えたら嬉しいなぁ。

はい、ちゃんちゃん。

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