GMAT 710点までの道のり / EA含む受験戦略

はじめに

こんにちは。2023intakeの海外MBA受験に向けて準備中のghostsheepです。

この度GMATで710点、その学習途次でEAで167点(GMAT換算750点)というスコアを取る事ができました。それなりに苦労と不安と戦いながら辿り着いたスコアは感慨深く、かつ海外Top校受験の目安である700点を超えられた体験はそれなりに意味があると振り返り、自分のGMAT学習記録を残す事にしました。
これまたTwitter界隈にはGMAT770点などモンスターも多くいらっしゃって恐れ多いのですが、自分も多くの体験談を参考にさせて頂いたので、GMATで苦戦されている方々の少しでも参考になれば幸いです。

自分の少しユニークなところは、途中でEAを受けた事で一気にGMATスコアメイクの流れが良い方向に変わったところです。EAを使った戦略や総括は後半にまとめて記載しますので、以降は特段の断りがなければGMATの学習・スコアについての説明としてお読みください。

英語力・数学力バックグラウンド

数学

自分の出身学部は文系ですが、大学受験で数学を使っており、高校時代まではかなり数学に勉強時間を割いていた部類の人間だと思います。数学の勉強自体どちらかというと好きであまり苦にならず、また仕事でも数字やグラフを使う事が多く、GMATのMath・IRとは相性の良いタイプだと振り返ります。

英語

MBA受験準備の王道に則り、TOEFLのスコアメイクを終えてからGMATの学習に移行しました。TOEFL学習終盤はReadingで30点満点中29-30点がコンスタントに取れていた英語力がGMAT学習のスタート地点になりました。Writingの最高点は28点でした。
TOEFLのReadingで満点が取れていたので、GMATもなんとかなるだろうと高を括っていましたが、この自信は早々に打ち砕かれる事になりました。。

スコア推移

GMATとEAそれぞれの、Prepを含むスコア推移は以下の通りです。
Official Practice / Manhattan PrepでまあまあのVerbalのスコアがとれる様になったので本番に臨むも見事に裏切られる・・・というのを何度か繰り返す戦いでした。

GMAT/EA点数推移

見て分かる通り、GMATの総合スコア710点、Verbal35点はいずれも過去のOfficial Practice / Manhattan Prepの自己ベストだったので、運良く自分の実力の最高値を3回目の本番で再現する事ができたと総括しています。

学習方法

ボキャブラリー、Math、Verbal、IR、AWAに分けて下記します。一言で言うと、自分の場合はMathやIRはあまり苦労せずに済み、ともかくVerbalとの戦いの半年でした。

ボキャブラリー

やはりこれは避けて通れません。TOEFLでそれなりに単語学習は頑張ったつもりでしたが、やはりネイティブも受験するGMATの英単語は一味も二味も難しく、英単語の学習をおざなりにしてGMATの高得点を目指すのは不可能だと断言できます。

自分は名著「GMAT重要単熟語」とiKnowという単語学習アプリの組み合わせで勉強しました。

https://iknow.jp/

https://amzn.to/3xU6iHp

GMATの勉強に着手すると同時に、まずはiKnowの以下のコースを登録して学習を開始しました。
・GRE & GMAT Mathセクション
・GMAT Verbalセクション

Math用のボキャブラリー学習は「GRE & GMAT Mathセクション」で十分だったと思います。数学用語は新たな単語を覚えるよりも既知の単語の新たな意味(例:Leg = 三角形の斜辺でない辺)を覚える方が多く、数も限られているので、最初に1-2週間集中して片付けてしまうのが良いと思いました。

「GMAT Verbalセクション」の学習にも着手したものの、TOEFLのボキャブラリーから一気に難易度が上がり過ぎてしまった感覚があり、かつコースに登録されている単語の数が決して多くなく、このコースだけ勉強していてもちょっと中途半端な様に感じ、途中から「TOEFLリーディング対策」というコースを追加し、「GMAT Verbalセクション」と「TOEFLリーディング対策」が混ざった状態で学習を行いました。

これによって「TOEFLでは上級だがGMATでは必須」レベルの単語を確実につぶす事ができたのでとても良かったです。「TOEFLリーディング対策」には自分にとって十分定着していた単語も多く含まれていましたが、iKnowはコースから一つ一つ手作業で単語を外す事ができるので、問題ないと判断した単語は迷わずコースから削除していきました。「GMAT Verbalセクション」と「TOEFLリーディング対策」は重複する単語もかなりありましたが、それほど気になりませんでした。

この学習を3ヶ月くらい続けたところで、忘却曲線に合わせた頻度で出題するiKnowの仕組み上、出題される単語がだんだん減ってきた一方、自分の感覚としてはまだまだ定着が不十分と感じられ、このiKnowの出題頻度に学習のペースを任せる事に不安を覚え次のステージに進む事にしました。
ここでようやくGMAT重要単熟語を使い始めるわけですが、本を使った単語学習がどうもしっくり来ず、しかしこの単語帳の内容を網羅する他のコンテンツが無い(*)為、悩んだ末にGMAT重要単熟語の単語を手作業でiKnowに打ち込み、オリジナルのコースを作成する事にしました。

(*)「GMAT Verbalセクション」はAGOSがコンテンツ提供をしているそうですが、GMAT重要単熟語の3割程度しか網羅されていない印象です。

GMAT重要単熟語の"Basic"レベルまでは、定着が足りないと自分で判断した単語をピックアップして登録しましたが、LevelA,B,Cについては自分の定着度や「GMAT Verbalセクション」との重複を無視して全単語を登録し、iKnowでの学習を開始しました。

単語を手作業でiKnowに打ち込むのは膨大な作業になる事を覚悟しましたが、iKnowの単語登録は候補表示機能があるので、最初の数文字を打ち込むと候補の単語が出てきて、単語を選べば自動で意味も抽出されるので、単語登録に時間は思ったほどかかりませんでした。かつ候補の単語から選ぶのでタイプミスの心配も無く、まとまった時間で一気に単語の登録を行いました。

単語を途中までタイプすると候補が表示される
単語を選ぶと意味の候補が表示される

スコアメイク最後の2ヶ月ほどはこの登録したカスタムコースを中心にiKnowで単語学習を行なっていた状況でした。あと、時々iKnowから政治金融関係のコースを気晴らし程度に追加したりもしていました。
iKnowのアプリでは英語→意味、意味→英語の選択問題に加え、意味→英単語をタイプする問題もあり、学習効果は高かったと思います。通勤中にiPadを使って演習していました。ボキャブラリーの勉強はGMAT学習期間一貫して毎日30分〜1時間ほど割いていたと思います。

GMATの問題演習を通じてiKnowやGMAT重要単熟語に出てこない単語にも数多く出会うのですが、一定の難易度の単語は解説のあるTOEFLと違って、ネイティブを惑わす様な難易度の単語もあるのがGMATの特徴と理解しているので、必要以上に深追いはしない様にしていました。病気や動物の名前なども沢山出てきてキリがない様に思いましたが、問題演習を繰り返していると意外とその手の単語で出てくるのは限られている様にも思い、後半にはそれら固有名詞は「あたりがつく」感覚が得られました。

ボキャブラリーの学習を総括すると、我ながら自分の状況を正しく認識しつつ、工夫しながら無駄なく進める事ができたと思います。

Math

前述の通り得意な科目だった事もあり、マスアカで基礎固めを行なった以降は独学で済ませました。
まずTOEFLのスコアメイクが完了すると同時にマスアカに申し込みをして正規教材を取り寄せて勉強開始しました。当方は海外駐在中ですが、問題なく海外発送を対応頂けます。

http://www.bekkoame.ne.jp/~mathebit/

マスアカの教材と一緒に送られてきた学習ガイドに沿って、教材をある程度進めたらOfficial Guide2021の問題演習をするという、教材とOfficial Guideを行き来する勉強を進めました。教材が届いて1ヶ月半ほどで教材とOfficial Guideを一周し、その段階でマスアカの問題についている模試を受けたところ、50点に近い49点というフィードバックがありました。この段階まではVerbalの学習には手をつけずMathに集中していたのですが、これでMathは基礎固めはでき、あとはVerbalの勉強と並行して問題演習を重ねていけば良いと判断しました。

これ以降はVerbalの学習に主軸を移しつつ、PSとDSをそれぞれ1日20問ずつ解くペースでOfficial Guideをの2周目・3周目をやりました。3周目はEasyレベルの問題はとばしました。かかった時間と間違えた問題は記録に残しておき、ちょっと怪しい部分は何度か解き直しました。

Official Guideの演習を1ヶ月半程やって、Official Guideのレベルは十分だと判断し、更なる問題演習を求めてGMAT ToolKitに移行しました。

https://gmatclub.com/forum/gmat-toolkit-iphone-ipod-ipad-android-application-82830.html

最初は手当たり次第に問題を解いていましたが、自分にとってはManhattan PrepのSetとHard Quant Setの問題以外はOfficial Guideと難易度は変わらず、あまりやっても効果がないと判断し、最終的にManhattan PrepのSetとHard Quant Setだけを終わらせました。この2つを一周した段階で、Hard Quant Setの問題はちょっと品質が悪い(問題の前提の設定が不十分だったりする)と感じ、Manhattan Prepの問題だけ2周目に進みました。


Manhattan Prepの問題が難易度高く良問だが問題数少なめ。
Hard Quant Setは一応全問解いたが、微妙な問題も結構多くあまりお勧めできない。
その他はOfficial Guideと同等の問題レベルと感じ中断。

この頃にはGMAT Official Practiceや本番を受けて、自分に50点のスコアを安定して取る実力はあると認識した一方、Mathの点数を51に安定させるのはかなり大変で、それよりも苦戦していたVerbalに労力を割く方が重要と判断し、この頃からMathはOfficial PracticeやManhattan Prepの復習以外には、感覚を忘れない程度に2-3日に1回Mathを解くくらいの勉強リズムになっていきました。

ManhattanのAdvanced Quantも購入して何問か解きましたが、上述の通りVerbalとの勉強の兼ね合いであまり深追いしませんでした。結果的にGMAT Official Practiceでは2回51点を出す事が出来ましたが、本番の最高点は50点に留まりました。
(ただし本番3回目はV35点との組み合わせで総合点が710点なので、負け惜しみですがMathは51点に近い50点だったと推測されます。総合点の計算ではVerbalとMathの点数は小数点以下まで加味して計算されているとの事。)

Verbalがものすごく得意で、Mathを安定して51点にする事を目指している人がいるのであれば、このAdvanced Quantが問題量、解説の充実さ、いずれもお勧めです。Manhattan PrepのMathの難易度もさすがに有名で、これも良い教材になると思いますが、Manhattan Prepは6回分の全てのPrepを解かないとリセットできないので、使い方の工夫は必要かと思います。

Verval

自分の場合はVerbalの学習がGMATの学習の全てだったと言って過言ではありません。

マスアカの学習がひと段落ついたところで、AGOSのGMAT(R)対策総合パッケージ(V)に申し込みをしました。Verbalを独学で学習する選択肢は全く無く、どこの予備校を選ぶか考えましたが、海外在住の自分にとって選択肢はあまり多くなく、TOEFLと同じAGOSのコースを受験する事にしました。完全オンラインで授業ができる事が決め手でした。

https://www.agos.co.jp/program/test_program/gmat_course/

AWAはネイティブの講師による授業ですが、Verbal(Verbal Strategy Advanced, Verbal Practice)とIRは全て中山先生の講義を選択しました。振り返ってみると。自分にとっては中山先生の指導がVerbal学習の全てでしたし、人によって相性はあるかもしれませんが、Verbal学習についてアドバイスを求められたら中山先生を自信をもってお勧めします。

但し今は中山先生の教えられているAGOSの授業が減っている様で、最新情報にはご注意ください。

現在の中山先生はG-Prepというサービスに活動の軸足を移されつつあります。ジェイマスと提携しているGMAT All in Oneというサービスは、AGOSよりも遥かにお財布に優しそうで。。今後のGMAT学習者が羨ましい限りです。

自分が受けたAGOSのVerbal Strategyの講義ではテーマ別にVerbal Reviewの問題を使って演習を行うのですが、このVerbal Review全ての問題の解説が後から動画で確認できる様になります。

最初はこの授業の復習をしながらVerbal Reviewを2回ほど解き直し、その後AGOSのVerbal Practice講座の問題(GMATの過去問で構成)の復習と並行しながらOfficial Guide の問題演習に移っていきました。

SCとCRは、間違えた問題の記録を残しながら、それぞれ3周くらいやったと思います。RCはSCとCRで自信がついてから演習を始め、ちょうど二つの問題集を1周終わらせたくらいです。

色々な方のGMAT学習体験記を読んでいると、数多くの問題量をこなしている方も多いのですが、自分は問題数をこなすステージにまだいないと認識していた事もあり、中山先生が強調されていた反復の重要性を信じてこの2つの問題集の問題の解法や設問の英語そのものがスッと分かる様になる事を目指しました。この間、分からないところは中山先生に何度もメールで質問をさせて頂きました。

5月末に2回目のGMAT本番を受験した段階で、このOfficial GuideとVerbal Review、あとはAGOS教材とOfficial Practice / Manhattan Prepの問題の復習以外の問題には手をつけていませんでした。
2回目のGMAT本番の後に中山先生に個別指導を受けた際、さすがに新しい問題を解きはじめて良いだろうとアドバイス頂き、中山先生に勧められたOfficial Practice Questionsを購入して演習を始めました。

Official Practiceで初見の問題をあまり必要以上に時間を使わずにサクサク解いていく感覚に慣らしつつ、Official Practice / Manhattan Prepで全体的な時間配分について調整し3回目の本番に臨んだところ、遂に過去のPrep最高点である35点を出す事ができました。結局ここまでOfficial Practice Questionsの問題もSCとCR合計60問程しか解いていませんでした。

SC,CR,RCそれぞれの作戦を個別に語れる程の自信が無いので、そういった解説は省略しますが、AGOSで基礎固めができた後、点数を伸ばすには結局基礎的な英語力の強さが必要だという感覚がありました。単語が難しかったり、コンマや関係代名詞が多用されて構造が複雑な設問は、問題を読むだけで時間も脳のメモリを消費し、GMATの知識の出番以前という事が多く、逆に文の大意が分かるとすんなり解ける、という事も珍しくありませんでした。

特にGMAT本番2回目はSCが壊滅的だった事もあり、中山先生からも文意よりもGMAT知識で解こうとすると罠に陥るという指摘があり、ここをどうマネジするかが課題だと認識しました。

時間に余裕があれば、GMAT以外にも色々な英語に触れる事で英文解釈のスピードと精度を上げる訓練をするのが良いのかもしれませんが、自分の場合はそこまでは出来ず「SCやCRでいまいち文意が正確に分からない問題は、悩んでも仕方がないのでさっさと潔く次の問題に移る」というタイムマネジメントの作戦に反映させる事にしました。その結果、運の要素も大きかったと思いますが一気にスコアを伸ばす事ができました。

副読本としてお勧めしたいのは、有名な「アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書」です。自分はRCでテーマによる得意不得意のギャップが大きく、人文系やアメリカの歴史関係に苦手意識があった為購入しました。
結局半分くらい読んでいませんでしたが、本で学んだ知識が直接出てくる事もあれば、アメリカの歴史や地理に関する話が出てきた時のイメージの解像度が上がった感覚がありました。内容も素直に面白く、気分転換にもちょうど良いかと思います。

あとは、Manhattanの教材も気分転換がてら読んでいました。特にRCについては、ネイティブがどんな風にRCの設問を読んでいるか、ネイティブでも読みにくい文章を読まされているのだという事のイメージが湧き、参考になるというか、良い意味で肩の力が抜けました。

ちなみに自分の場合は以下のPrep付き全セットを購入しています。


IR

AGOSで2.5時間x2回の中山先生の講座を受講した後、初回のGMAT本番を受ける直前に少しOfficial Practice Questionで練習をしました。この初回GMAT本番では5点という当たり障りの無い点数を取る事ができました

以降はVerbalの対策に追われIRの勉強は何も手をつけられませんでしたが、それにも関わらず、2回目のGMAT本番で何故か8点満点が取れ、EA本番でも満点が取れました。何がスコアアップのきっかけになったか分かりませんが、講義を受けて形式別の問題の解き方を教わった後、少し時間を置いた事で必要以上にテクニックに頼らず、ちゃんと英文の設問を読んで解答を選ぶというプロセスに集中できる様になったのではないかと推測します。

EAではIR満点のおかげで高得点が取れ、それが弾みでGMATのスコアアップにもつながりましたので、このIRは自分にとって救世主というか、大きなターニングポイントとなりました。

AWA

AGOSでネイティブ講師の3時間x2回の講義を受講しました。課題を2回分提出した以外、講義の時間以外に勉強は行わず、本番前に定型文を見直したくらいですが、3回目の本番で5.0を取る事ができていました。
TOEFLで25点以上を取れる英語力と、CRで養ったクリティカルシンキングができれば、あまりエネルギーを割くことなくそれなりの点数になるのではないかと思います。
(Official Score Reportによると、5.0でもパーセンタイルは57%)

Official Practice / Manhattan Prep

所謂Prepの使い方についての自分なりの考えや使い方を下記します。

Official Practice(公式)

回数制限の限られているGMAT本番をいつ受験するかの判断は重要で、それにはOfficial Practiceでちゃんと現在の実力を確認する事が必須だと考えます。従い、練習用というよりも実力確認用という側面が大きいと思うので、いつ使うかは慎重に考えていました。特にRCは何度も解くと既視感のある問題が何度も出てくる様になります。難易度としては、Mathが本番より少し易し目に感じます。

尚、Practice1-2は無料で何度も解けますが、3-6は2回しか解けない(1回しかリセットできない)ので注意、但し3-6はもう一度同じ商品を購入すればまた3周目ができるそうです。

Manhattan Prep

有名なPrepで、個人的にはVerbalの本番の時間配分等の戦略を考えるのにとても重宝しました。Official Practiceと違い、後から自分がどの位のレベルの問題を解いていたのかがスコアで振り返る事ができます。

セットを解いた後のレビュー画面。
右側にスコアレンジが表示され、36問目が終わった時のスコアが最終スコアになる。

自分の場合は、前半に時間をかけすぎると中盤で40点台に行っても後半で時間切れで間違いが一気に増えて30点を切るスコアに落ちてしまう、等の分析を行いました。
他の方の学習体験談を読んでいると、前半の問題が重要という作戦から第2Qまでで2/3の時間を使うといった戦略を取っている人もいましたが、このManhattan Prepの分析を通じて自分はなるべく前半も後半も同じ時間配分を目指す(でもやはり前半で少し多めに時間を使ってしまう)くらいのペースがちょうど良いという作戦を立てていました。

使い勝手は、文字が全体的に小さくて疲れます。。笑
また、Verbalも公式問題とは多少傾向が違うと感じられる問題もあり、過度に信用せず、実力測定や演習は公式問題に頼るのが良いかと感じました。以下のアドバイスもあります。

Manhattan PrepのMathの難しさは有名なので割愛しますが、これで50-51点が取れる様になったら敵無しだと思います。

6回セットでUSD49という値段としては破格だと思います。但し6回分セットを全部終わらせないとリセットして解き直す事ができません。

EA

自分のGMAT受験のターニングポイントになったEAについて説明します。

自分は諸事情で1st Roundでの受験が必須の為、5月頃にスコアメイクをしたいと考えていたものの、5月のGMAT本番で590点というPrepですら見た事のない点数を叩き出したので、全体スケジュールを考慮してカウンセラーからEAの受験を提案されました。

カウンセラーから提案された段階では、8月頃まではGMATに時間を割きたい気持ちと、EAで受験校がかなり絞られてしまうという事もあり乗り気ではなかったのですが、GMATの学習戦略について中山先生に相談した際に中山先生からも、MathとIRで高得点が取れている事からEAの受験を薦められました。
中山先生の趣旨としては、自分は実力は十分についているので本番の精神状態のコントロールが重要であり、GMATの直前にEAを受けておくと、良い点数が取れて気が楽になる、会場慣れできているという効果からGMATでも高得点が出るケースがある、というものでした。

その話を聞き、早速EAのOfficial Practiceを対策ゼロで受けてみたところ169点(GMAT換算760点)を叩き出し、これはもしや・・・?と思い2週間後にEAとGMATを2日空けて予約しました。

EAはもう一度Official Practiceを受けた以外は特に対策せず本番に臨みました。IRの練習も特に行っていません。それでも30分x3の短時間という事で十分に集中して臨め、本番で無事に167点(GMAT換算750点)を出す事が出来ました。
自分の第一志望校群はEAが使えるので、かなり気持ちが楽になった状態でGMATに臨んだところ、中山先生の読み通り、まさかの710点が出たという顛末でした。

EAのMathは満点を狙う事が十分に可能であり、MathとIRが得意な人はGMAT換算で一気にスコアを伸ばす事が可能だと思います。正直、GMATに比べて易しすぎる感があり、将来的には難易度の調整が入っていくものと思われます。

また、問題を後から見直せる事の心理的安心感も大きいです。問題によって得意不得意のギャップが大きい人にとっては、全ての問題を確認してから時間配分をコントロールできるのはGMATに無い魅力だと思います。自分の場合は、VerbalでRCを4パッセージ読むのが体力的に相当負担を感じているのですが、EAであればRCは1パッセージだけというのも大変ありがたかったです。

時系列

GMAT学習の流れを時系列で記載します。

2021年11月〜12月

TOEFLスコアメイク完了。マスアカを購入してMathの勉強開始。
iKnowでボキャブラリーの勉強開始。
並行して社費選考の面接準備をしていたが、結果は選考落ち。
AGOSのGMAT総合パッケージに申し込み。

2022年1〜2月

AGOSのVerbal Strategy Advancedを受講。Verbalの勉強はこの授業の復習のみ。770点を取られて有名な某氏も同じクラスで、皆レベルが高い中緊張感を持って授業を受ける事が出来たのは良かった。
MathはOfficial Guide 2021を2周程やってGMAT ToolKitへ移行。
2月末に初のOfficial Practiceを受けて640点が出て幸先が良いと言われ、4月くらいに700点を取る事を目標とする。

3月

AGOSのVerbal PracticeとIR・AWAの授業を一気に受ける。VerbalはOfficial Guideの問題も解き始める。Official Practiceで710点が出て4月・5月に本番の予約をする。

4月

AGOSのVerbal Practiceを受けながらOfficial Guideの問題を進める。
MathはGMAT ToolKitを一通り終わらせ、勉強時間の比率を落とす。

直前のOfficial Practiceで690点が出るも、初めての本番は610点。本番のペンは蓋を外したままにするとすぐに乾いてしまい、最初のMathでだいぶテンパる。
本番の環境やリズムに慣れればスコアを改善させられると判断し、間を空けずに2回目の受験を決定。
一方でGMATスコアのインフレという話を聞くようになり、740点くらい取らなければ戦えないのではないかと考えるようになる。

5月

Official PracticeとManhattan Prepを何個も受けてリズムや時間配分を慣らした上で2回目の本番に臨むも590点。中山先生に相談したところ、私生活がかなりバタバタしていた状況で正直コンディションがあまり良くなかった影響は大きいはずだと言ってもらえ少し安心する。長期戦を覚悟して8月に次回GMATを予約。
ライフイベントがあり2週間ほどGMAT学習を中断。

6月

カウンセラーから、自分の受験戦略を考えると必要以上にGMATの点数に拘らなくても良いとアドバイスされる。EAの受験も薦められる。
中山先生に個別指導を仰いだところ、実力はちゃんと付いており正しい努力ができていると言ってもらえ安心する。EAの受験を薦められる。
EAのOfficial Practice Assesmentを受験したところ、169点(GMAT換算760点)を出す事ができ、6月末にEAとGMATの本番を予約。

生活が落ち着き、かつ直前に娘の幼稚園遠足の登山に付き合って心身ともにリフレッシュ。登山の3日後のEA本番で見事に167点が出る。
その後Official Practice / Manhattan Prepを受けるもVerbalのスコアがイマイチだったが、EAで高得点を取れている気楽さもあり予定通り3日後にGMATを受験。

これまではMath→Verbal→IR/AWAという順番で受けていたが、Vervalのスタミナ切れが課題だったのでVerbalを一番最初に持ってくる作戦に変更。
2問目のSCでbeingが入った選択肢を正解に選ぶかで悩み、第1Qで2-3問間違えた感触あり。中盤を超えた頃には比較的簡単になってきたので、「まあEAでスコアメイクできているし、少しでもベストスコア更新できればいいや」と良い意味で開き直ってポンポンと回答を進めたところ、比較的時間に余裕がある(といっても第4Qは2-3問ランクリ)ペースで進める。650点を超えていればいいなと思っていたところ710点で、帰りのエレベーターの中でガッツポーズ。

後日カウンセラーと相談し、自分のMBA受験戦略においてこのEAとGMATのスコアがあれば十分戦えるとアドバイスされ、GMATを卒業する事にする。

おわりに

長々とお付き合い頂きありがとうございます。GMATのスコアメイクは体調管理や精神状態、運の要素も大きく、勉強以外にもそういう事も加味してうまく受験戦略を立てる事の重要性はかなり大きいと思います。
自分の場合はカウンセラーや中山先生にEAの受験を薦められた事がターニングポイントになった様に、行き詰まった場合には学習面以外のアドバイスを周囲に積極的に求めると意外とブレイクスルーするかもしれません。

GMATはMBA受験にしか役に立たない、意味のない勉強だという声も聞かれますが、自分にとっては細かな英文法や高度な英単語を学ぶ絶好の機会となり、終わってみればなんだかんだ楽しく勉強できていたし、自分の英語力の底上げにもなったと感じています。実際に、エッセイの準備にとりかかっていますが、TOEFLのライティングの演習をしていた時よりも、文法もボキャブラリーもレベルアップしている感覚があります。まあ、エッセイは受からなければ意味がないのですが。。

昨年頭から始めたMBA準備もいよいよ終盤戦に入ってきたので、この勢いで最後まで駆け抜けていきたいと思います。

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