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日本のIPビジネスとNFT

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・NFTとIPビジネス
・日本の文化GDPは31兆円
・日本のキャラクターコンテンツ
・覇権争い真っ只中
・課題

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・NFTとIPビジネス

NFTは、IP(知的財産)・版権・コンテンツとの相性が良いと言われています。
今、海外の有名企業やIPが続々とNFTに進出しています。
日本は、世界有数のIPホルダーとして、この分野において、圧倒的優位に立てる可能性を秘めていて、世界中のNFTビジネスプレイヤーが日本のIPに注目しています。


・日本の「文化GDP」は31兆円

ユネスコモデルに沿った集計によれば、「日本の文化GDP」は、2016年で10兆443億円(映画テレビ・マンガアニメ・ゲーム・版権・キャラクターGDP)となっています。
関連領域としては、観光が13兆790億円、スポーツが7兆5,598億円で、これらを加えると、日本の文化・創造産業の全体は、およそ31兆円。

これは、国内では、自動車産業25兆円、IT産業12兆円よりも多いことになります。

このうち、どこまでNFTと結び付けれるかはまだ分かりませんが、
少なくとも映画テレビ・マンガアニメ・ゲーム・版権・キャラクターにおいては、大いに活躍できる分野です。

このユネスコモデルに沿った集計には、対象範囲や算出方法についての国際基準が開発途上で、試行錯誤しながら算出が始まったばかりではありますが、
この新たな指標が生まれたことで、日本は国家戦略としてコンテンツ産業へと大きく舵(かじ)を切る意義があると思います。

最近では、ぽつぽつと有名企業やIPなどが動き始めています。

たとえば、
ファイナルファンタジーシリーズでお馴染みのゲーム会社、スクウェアエニックスは、ブロックチェーンゲームの開発に取り組むと宣言しています。
https://nft-now.net/articles/news112。

・世界有数の日本のキャラコンテンツ

また、こちらのランキングを参照ください。

こちらは、キャラクター「メディアミックス」総収益の世界ランキングです。
メディアミックスとは、この場合、キャラクターなどがメディアの枠を超え、映画化されたり、グッズや楽曲が発売されるなど、多彩にメディア展開されることをいいます。

ご覧の通り、ほとんどがアメリカと日本のIPで埋めつくされています。

・覇権争い真っ只中

2021年に、香港のゲーム企業アニモカブランズが香港にあるサンリオデジタルを買収しました。
世界中が覇権争い真っ只中、日本のプレイヤーもこの獲得競争に勝たなければいけません。


ところで話が逸れますが、サンリオのキティちゃんが、猫じゃなくて「人間の女の子」だって知ってましたか?笑
しかも日本のキャラクターなのに、イギリス生まれのイギリス人だそうです。

当時、ハローキティ展覧会(2014年)で学芸員の男性が、ハローキティが猫であることの確認をとろうとサンリオに問い合わせたら、サンリオ側から「猫ではなく、人間の女の子だ」と訂正されました。
このことに世界中が衝撃を受けて、当時Twitterのトレンドワードに「Hello Kitty」が入るほどだったそうです。


少し脱線しましたが、
キャラクターの影響力が凄まじいものであると言うのが分かると思います。

日本は、うまくIPビジネスとNFTを結び付けて世界の最前線で闘ってほしいですね。


・NFTとIPビジネスの課題

ただ、ここでも課題があります。
NFTの大きな特徴として、プラットフォームを超えてデジタルデータを持ち越せるといった特徴があります。
これまでのIPの観点でいうと、利用許諾は目の届く範囲内のみでした。
たとえば、あるIPがゲームの中で利用許諾を出す場合は「このゲームのこの利用にのみ使っていいよ権利料はこうだよ」と言う範囲を決めます。
NFTは現実世界と同じくどこでも買ってもどこにでも持っていけると言うのが特徴です
そのためNFTを意識した権利と今までのインターネットビジネスの権利や考え方が異なります既存のIPビジネスがNFTに進出しづらい点はここにあります。
今までは利用先を限定することによって許諾料をいただくというビジネスができていたのがNFTになった途端、許諾の域を超えて利用できるのです。

今後これらのルール作りや法整備といったところで課題はありますが、
日本はせっかく素晴らしいコンテンツをたくさん持っているので、NFTビジネスに積極的に
環境作りしていってほしいですね。


そんな願いを込めて2022年も日本の企業やIPの動きを観察していきます!
ではまた!!

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