「セクシー田中さん」事件の調査報告と損害賠償のゆくえ
みなさんは自動車免許の更新講習の際に、「自転車に乗っている人も保険に入っておくべき」と言われたことはありますか?
車だけでなく、自転車で対人事故を起こし、相手の方が亡くなってしまった場合も、加害者には賠償責任が発生します。
この時、賠償額を「いくら支払うのか」は、被害者が事故に遭っていなかった場合、その先「いくら稼げていたか」という金額によって違います。
人の命に値段はつけられないのですが、それでも、年金生活だった高齢者の方を轢いてしまった場合と、30歳の会社員だった場合では金額が違うのです。
実際にあったケースとして、男子高校生が猛スピードで自転車を走らせていて、30代の会社員に激突。
その男性が亡くなってしまうという事故がありました。
そしてその高校生に下された賠償額は、1億円を超えたことがニュースになったのです。
その金額の理由は、被害者の会社員がもし生きていたら、将来得られるであろう給料を試算した金額が参考になったのです。
小さいお子さんのいる妻子持ちだったことも考慮されました。
それ以来、自転車事故には高額の賠償が生じる可能性があるとして、自転車購入の際には保険加入が強く勧められるようになりました。
年間500円ほどの保険金額で、1億円クラスの高額賠償が補償されるので、なるべく入っておいたほうがいいです。
(ゆくよも入っています)
で、ここから本題なのですが、「セクシー田中さん」の作者、芦原妃名子先生が亡くなってしまったことにより、ご遺族は芦原先生が生存していた場合の収入を失ってしまったとも言えます。
小学館もです。
今回、日テレの調査報告が出たことで、やはり担当プロデューサーが、原作者と脚本家の橋渡しをちゃんとしていなかったことが判明しました。
むしろ、両者の関係が悪くなるような対応をしていたことも。
日テレの社員が、両者の対立を煽り、SNS上での攻防の原因を作ったと言えるのです。
芦原先生のご遺族は、損害賠償請求をしてもいいのではないかと思います。
「すみません」では済まないことが、この世にはあるのです。
もちろん、すでにご遺族には賠償金が支払われ、示談が成立している可能性もあります。
ただ、事件は多くの漫画家さんたちの反発も含め、社会問題と化しました。
損害賠償の行方も、ある程度公表した方がいいのではないかと、ゆくよは勝手に思ってしまいます。