見出し画像

[読書] Joel on software 24

画像1

32章 2つの話. 261/389=67%

組織における責任と権限の話をmicrosoft/junoで対比して論じた章だった。たしかにこれはあるあるだと共感することが多い章だった. 極めて現場から遠いマネジメント層やその上司が現場のほんとに些細なことに口出しするとろくなことがないなっていう体験はある. 例えば社長が開発サーバーのインスタンスに口出しをしたりみたいなことだ。なにか問題が起きたときに、自身の権限と責任から逸脱した行為を積極的に行って、進行をかき乱す行為は本当に最悪だ. 大体において現場の問題は現場の当人たちが一番熟知している. 

組織を適切な勢いをもって回すのに重要なのは、責任と権限をうまく一致させることだと感じる. 社長には社長の権限と責任. エンジニアにはエンジニアの責任と権限. マネージャにはマネージャの責任と権限がある. それはどちらが強いとか高尚だとかそういったたぐいのものじゃなくて、その役割の人が最大のパフォーマンスを出せるように権限を明確に定義して、それに伴った責任を与えるということだと思う. aws iamでいうならroleに実行権限をつけるのが正しく、いくらadmin権限を持っていようが、ユーザが直接inline権限付与されて、現場の操作をするのはバッドプラクティスだということだ.

責任も権限もない環境というのは信頼関係がなく、行動のスピード感や細やかな意思決定力に制限がかかる. 子供のお守りじゃないのだから、ここはあなたに任せたという責任を適切に与えることで人が仕事にオーナーシップをもって自発的に改善していく重要性だとおもう. よく圧倒的当事者意識みたいな標語をならべて運営している組織があるが、あれって、「私達は責任と権限を適切に付与することができないので、現場の方々、権限は特に与えないけど、自由に行動してね! あとで横槍やイチャモンはつけるし、なにかやらかしたら全部あんたたちの責任だけど」みたいな風にも取れる. roleベースの権限管理じゃなくて、userベースのinline権限管理を都度やっているようなイメージ. 小さな組織ではそれでその場にいる人次第ではうまく回るのだけど、組織をスケールしていくとuserベースのinline権限管理だと破綻する感じがする.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?