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日記

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2021年8月の記事一覧

2021年8月30日(月)

「今年はあんまりひまわりも咲かないでしょ」
 父が夕食のときにポツリと言い妙に心に留まったので書いてみた。あんまり隠してもしょうがないので書くが、祖父が亡くなった。初七日も終わり、あとは四十九日に納骨するだけで、喪主は父で大変だったと思う。「悲しい」という気持ちより「お疲れさまでした」「ありがとうございました」という気持ちが強くて、祖母が、
「いろいろ大変だったけど、いい人生だったね」
 と言って

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2021年8月29日(日)

 暑いからなにもしたくなくなってしまう。
 最近の日記へのモチベーションが低いのはそのせいかもしれない。
 暑いからかもしれない。ちょっと前まで(今もそうだけど)自分のコンディションが不調なのは自分のせいだ、たとえば寝不足、栄養不足、便秘、夏で言えば水分不足とか、いろいろあるけれど、それは自分が睡眠を怠ったからであり、ちゃんとご飯を食べなかったからであり、食物繊維を取らなかったり、水を飲まなかった

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2021年8月28日(土)

 顔がむくんでいる。
 今日はずっと寝てたから具合が悪くなったのかもしれない。日記へのモチベーションは相変わらず低い。なんで低いのかも分からないけど、高い時はいちいち、
「なんで高いんだろう」
 と考えないから、低かったり、悪い時だけその原因を追及しようとするのはフェアじゃない。たぶん低いにも高いにも意味はない。

 誰かがTwitterで、
「今までの小説は社会の役に立ったり、還元されることを求

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2021年8月27日(金)

 一軍に戻ってきた鈴木将平が4打席2安打、しかもほかの2打席も一球でバントを決めて、ファーボールだったから、これ以上なにを望むの? というくらいの活躍で嬉しかったのだけど、そういう日に限って野球を聴けない。鈴木将平ファンのアカウントを何人かインスタでフォローしているので、その人たちがストーリーで盛り上がっているのを見て、そうだったんだ、と思った。

 嬉しい活躍をしたときばっかり話題にあげたりする

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2021年8月26日(木)

 本当はそのツイートを引用しようと思ったんだけど、見当たらないので記憶で書くけど、坂口恭平がちょっと前に、
「ツイートもブログも全部『文学』なので、初心者は一晩寝かせて推敲するように」
 とツイートしていて、僕は前の日に書いた日記を翌日の朝に頭から読み返して、すこし直して、投稿しているんだけど、以前は前日に書かなかった朝は、起きてササっと書いてそのまま投稿したりもしてたんだけど、ここ1週間くらいは

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2021年8月25日(水)

 納戸のカビくさい乾いた空気の中で、裸電灯が揺れている。黒光りする長持や飴色になった什器の箱の間に、里子と周平は向きあってすわっていた。ずぶ濡れで、カタカタと胴震いをしている周平に、里子は一冊の古びた日記を差し出した。
「お父さんの――古い日記じゃないか」
 里子の目が読んでごらんと言っている。
(向田邦子『寺内貫太郎一家』新潮文庫、p.63)

 向田邦子、とてもいい。
 大好きだなあ、と思う。

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2021年8月24日(火)

 日記を書くのはめんどうくさい。また「めんどうくさい」と書いてる。この日記に登場する言葉でランキングを作ったらどうなるんだろう。たぶん「めんどうくさい」はそれなりに上位にランクインする。そもそも読書をするために始めた日記なのにいつのまにか日記が目的になって、読書なんかほとんどしていない、
「今は本まったく読んでませんとか言ってるけど、それ絶対キャラにしたらアカンと思ってて」
 日中、考えてることは

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2021年8月22日(日)

 今日は向田邦子の命日だった。「生きていれば……」と考えてしまうのは向田邦子の死が突然だったからで、でも向田邦子が亡くなった1981年はまだ僕はこの世界に姿形はなくて、母は17才、父は14才だった。ちょっと前に母と向田邦子のドラマの話をしたことがある。大した話ではなかったけれど、直撃世代というか、家で向田ドラマを観ていたらしい。爆笑問題の太田光は、
「向田邦子は不道徳だ」
 と言う。不道徳なものを

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2021年8月21日(土)

 今日から日付に曜日を入れることにした。それで今までは「2021/08/21」と書いていたが、「2021/08/21」に「(土)」をくっつけるのはあんまり似合わないので、「2021年8月21日(土)」とすることにした。
 この日記を始めるきっかけになった『プルーストを読む生活』は「2019.04.01(4-p.351)」と表記していて、この日記もずっとそれにならっていたんだけど、阿久津隆『読書の日

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2021/08/20(ガープ-p.107)

 地元の住民は、そこまで夢中にはなりきれない。雨期が来て旅行者が立去ってしまう頃には、バクテリアによる糞の再生能力もおとろえはじめ、時の推移もとどこおりがちになる。つづいて年に一度の交尾期を迎え、糞の文字盤からユープケッチャの針が飛び立ち、時は死ぬ。受精した雌はシャボンの膜のような羽をふるわせ不器用に地上を飛び交い、半月状の糞の痕を探しだしては卵を産みつけてまわるのだ。こうしていったん生態系の環が

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2021/08/19(ガープ-p.107)

 こんな感じで日記書いてるんだよ、というのをちょっと、スマホの画面を録画しながら書いてみる。
 最果タヒが、詩をスマホで書いているのを詩の展示会で展示していたけど、そんな感じ、いや、書きづらい!笑
 なんか、後ろから先生に作文書いてるところを監視されている気分になる、よく先生が自習じゃないけど、講義じゃない、それこそ作文書いてる時間のとき、教室の、机と机のあいだをグルグル回って、両手を後ろで組んで

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2021/08/18(ガープ-p.107)

 さぁ、日記を書こう。

 2、3日日記を休んだ、なんてことはなくて、文章がずっと「、」で繋がっているのも、「。」を打つためには右下の記号のボタンを2回押すか、左にスライドするように打たなきゃいけない、それが面倒くさいからってだけで、「、」だったら1回押せば済む。それでも「、」より「。」の方がここはいいな、と思えば「。」を押す、保坂和志の影響、というか下手な真似と言われればたしかにその通りだけど、

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2021/08/14(ガープp.107)

 斎藤環『生き延びるためのラカン』があともう少しなので今日全部読んじゃおうと思ったがまだ読み終わっていない。これを書き終えて寝るまでの時間で読み終わるかもしれないし、読み終わらないかもしれない。

それでなくとも人の心を扱う職業は、わりと簡単に万能感を調達できるところがあって、こういう事態は決して過去のものじゃない。精神分析はそこに「転移」という限界設定をクサビのように打ち込んだ。ひとは万能じゃな

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2021/08/13(ガープ-p.107)

『鉄の胡蝶は歳月に記憶を夢に彫るか』、保坂和志が「群像」で連載している小説だけど、この小説を読んでいる人がどんなことを考えているのか気になって、Twitterで、
「保坂和志 群像 胡蝶」
 で調べてみたが、つい先日、どう読んだらいいのか分からない小説はどう読んだらいいのか分からないまま読まなきゃいけないんじゃないか、と考えた。それは今、高橋源一郎『ジョン・レノン対火星人』をちょっとずつ読んでいる

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