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「東京観光日誌」#42|早稲田、牛込柳町|草間彌生美術館
再び鳩山会館を左手に見て(写真下)音羽通りを南へ歩いて行く。
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歩いて数分、首都高が横切るところまでやって来た。
・ 江戸川公園を通って神田川を渡る
Googleマップでチェックするとその右横には神田川に沿って江戸川公園が西へ横長に延びている。
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ここを通って行くことにしよう(写真上下)。
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この左横に流れている川が神田川・・何で“江戸川公園”と呼ぶのかな? 調べてみると「江戸川公園周辺の神田川は、江戸時代には御留川と呼ばれ、その後昭和40年までは江戸川と呼ばれていました」とあった。ここは桜の木が植えられていて開花時期になると花見客で賑わうらしい。
江戸川公園の中腹には橋があり、草間彌生美術館のある外苑東通りのアクセスにはいい。平日のこの時間は人通りも多くなく、のどかな感じがする。
歩いていると、椅子に座ってお弁当を食べている人や犬の散歩をする人、ジョギングをする人たちにすれ違った。
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この中腹の橋は一休橋(写真上)と言うらしい。ここを渡って早稲田のエリアに入って行こう。美術館の入館予約の時間は13:00だった。今は正午過ぎたばかりなのでまだまだ時間がある。この近くでちょっと立ち寄れるところはないか探してみようかな。
・ ギャラリーNIWでカオナシget
ちょうどいいところにギャラリー発見。「Gallery NIW」という貸し画廊だ。
行ってみよう。
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入ると、宮崎駿作品「千と千尋の神隠し」に登場するカオナシというキャラクターに似た立体作品が数多く壁に“水平に”立っていた(写真上)。
この作者はerika takaiという方で、多分画廊で店番をしているこの人がご本人だろう。奥にはアニメーション作品も映写していて、最近の潮流に乗った親近感の持てる作品だった。
画廊内は全部で3部屋に区切られており、その中の真ん中の部屋は奥に行く通路のようなスペースになっていて、そこに販売用としてグッズが並べられていた。キーホルダーのラベルには500円の表示があったので、マトリョーシカ風デザインのものをいただくことにした。
「この壁の作品ももしかしたら買うことができるんですか?」と尋ねてみたら、1体1,000円で販売しているとのこと。随分お手頃価格だ。
そんなわけで、100体ある中の3番目に制作されたブラックカオナシ君を譲ってもらうことにした。
せっかくなのでお見せしましょう。家の冷蔵庫に引っ付けて撮影(写真下)。なかなか可愛いでしょ。
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「Gallery NIW」を後にして再び美術館の方向へ。
この辺りは文京区と新宿区の境目となっていて、新宿区に入って入ったところだ。時計は12:20。まだ時間的に早めだと思うが、今までの経験上早く動いても割とスムーズに動くことが多い。近くの自動販売機で炭酸水を買って喉を潤し、外苑東通りに出てわかりやすく真っすぐ進んでい行くことにする。
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早大通り(写真上)の右側へ歩いて行くと早稲田大学へ行く。
私はこのまま外苑東通りをひたすら歩いて行けばいい。行き交う人も意外と少なく時たま欧米人が通って行く。弁天町の交差点(写真下)を過ぎると、目的地は近い。
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・ 草間彌生美術館の世界へ(1~2階)
着きました「草間彌生美術館」(写真下)。一発でわかるこの外観。
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こう見るとブランド店ぽい雰囲気がある。いやいやここは歴としたYAYOI KUSAMAのブランド美術館である。水玉模様がトレードマークだ。
事前予約の13:00までにはまだあと20分程度あったが、意を決して入場。
・・意外とあっさり入れてもらえた。
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受付窓口(写真上)でe-tixで購入したオンラインチケット(バーコードチケット)を見せて完了。料金一般1,100円。写真撮影も確認。2階3階は禁止で他はOKということだ。左横のショップには水玉グッツが可愛らしく陳列(写真下)。
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1階フロアを眺めてみよう(写真上)。ピンクと黒い水玉の球体と平面が空間を覆うインスタレーション作品となっていた。作品の解説はこのように書かれている。
《水玉強迫》は1996年ピッツバーグのマットレス・ファクトリーでの個展でお披露目されて以降、色や形を変えて繰り返しバリエーションの創作が続く、鮮やかな水玉模様の、球形バルーンと円形ステッカーを使ったインスタレーション作品。水玉などの単一のモチーフを反復、集積する手法は、自身を含む全てが、あるモチーフで覆われてしまう幼少期からの幻覚に由来し、草間の内的な強迫観念を作品化したものです。草間の同手法は、50年代の「ネット・ペインティング」などの平面作品に端を発し、60年代には性や食に対する強迫観念を作品化した。
ソフト・スカルプチュアの立体作品へ、さらに立体から空間全体へと表現の範囲を拡げています。《水玉強迫》に代表される大規模なインスタレーション作品では、水玉模様が空間を包み込み、鑑賞者が草間の幻覚体験に没入するような視覚効果を放ち、草間は90年代後半以降、こうしたインスタレーション作品の制作に積極的に取り組んでいます。
窓口からの説明では、ここは上へあがるだけの一方通行で、下へ降りたい場合はエレベータを使用してください、という案内を受けた。なるほど、ここにも書いてある(写真下)。
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それでは、2階へ上がって行こうか(写真下)。
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「毎日愛について祈っている」と書かれてある(写真上)。ポジティブな響きだ。残念ながらこの中は撮影ができない。
ここの様子を簡単に解説すると・・13点の平面作品が手前に展示され、中央部には草間らしいカボチャやイソギンチャクのような花の立体作品が集まって置かれていた。奥には7点のインクやマーカーペンで描かれた平面作品。それと複数の垂れ幕が吊り下げられ、そこには詩のようなメッセージが記されていた。一つだけ読んでみよう。
芸術をこえて
わたしが 生れ出る前から
かがやいた芸術が全世界にむかって火花をちらしていたのだった。
この五体のすべては
何故の生きているしるしなのか
わたしは 私に聞いてみたい。
それは 何故の体と心のすべてなのかと
草間の視点はどこか超越しているのだろう。このメッセージや作品から感じるエネルギーは力強く、ちょっと岡本太郎の顔が浮かぶ。
・ 草間彌生美術館の世界へ(3~5階)
3階へ行ってみよう。
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螺旋階段のように緩やかに回りながら上へ進んで行く(写真上)。
ここも撮影できないところなので、同じように簡単に場内の説明をしよう。
入ってすぐ左横の壁面に1辺1m20cm程度の正方形のアクリル絵画の作品が3×3で9点展示。中央部には立体作品が1点置かれ、近くに寄って中を覗くと草間風万華鏡世界が広がる。
奥には1m四方のアクリル絵画が縦に4点、横に7点並べられていて色彩が激しい。解説を読むと・・
3Fギャラリーの壁面を埋め尽くすのは、草間が2009年から2021年ににかけて、延べ800点以上を完成させたアクリル絵画の連作「わが永遠の魂」の作品群です。
自己の内面からあふれ出るヴィジョンをありのままに描き出した本体の画面は、反復する水玉や網目模様などの代表的なモティーフのほか、増殖する目や横顔、さらには近作に頻出する波線や螺旋模様などの多種多様なイメージが渾然一体となり、シリーズ名が示す通り、作家の創作にかける魂が吹き込まれたようなエネルギーに満ちています。
ときに爆発的な色彩をもって、またあるときは静謐なモノクロームで、具象と抽象を自在に行き来する本シリーズには、これまで彼女が展開してきた様々なスタイルや要素が複合的に現れ、草間芸術の集大成ともいわれています。3Fギャラリーでは草間が新たに取り組み始めた絵画シリーズ「毎日愛について祈っている」(2Fギャラリーにて展示中)への連なりを感じさせる。2019年以降の近作から41点を展示します。
4Fからは写真を撮っていいということだったが、入り口前の係の人に声をかけられた。ここは時間交替制になっていて4~5名の入場制限があるのだ。さらに室内は紫外線ランプ(ブラックライト)で演出されている。
面白そうだ。
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1分間だけだったが、草間ワールドの世界が体現できる。草間はこれを「自己消滅」と表現している。
ここは時間制限が設けられているが何回でも入場できるとのこと。もちろん、エレベータで降りてこなければならない。
いよいよ5F最上階になる。行ってみよう(写真下)
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資料室(写真上)の先が屋上ギャラリーになっている。
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金と銀のモザイクタイルにカラフルな水玉が施された《命》(写真上)は、うごめく触手や植物の芽のような形状をした作品・・とあった。天井はなくて空につながる開放感がいい。
奥の窓から見る外の景色はこんな感じ(写真下)。
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人が次々に上がってきている(写真上)。
さて、帰ろうかな。すぐ横のエレベータで降りようか・・。
おっと、エレベータの中も水玉だった!(写真下)
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ということは・・帰りに寄って帰ろうと思ったここも🚻(写真下)?
やはり・・💦
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草間ワールドが広がっていました。ここは草間の世界が満喫できるところです。
帰るころには1階入口付近は人がたくさんいて、特に女性客が目立ったいた。草間の世界は女性の感性を強く刺激する表現なのかもしれない。
美術館を出て、来た道には戻らずにそのまま外苑東通りを南に進んで都営地下鉄大江戸線「牛込柳町」まで行った。6,7分ぐらいで着くから近い。ここが一番近い駅だろう。
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同じぐらいで距離では東京メトロ東西線「早稲田」からのアクセスもいいようだ。
草間彌生美術館
住所:東京都新宿区弁天町107
メール:info@yayoikusamamuseum.jp
[開館時間]11:00~17:30(木・金・土・日曜日および国民の祝日)
*入場は日時指定の完全予約・定員制(各回90分)
*毎月1日10:00(日本時間)に翌々月分のチケットの販売開始
[休館日]月・火・水曜日
公式ページ:https://yayoikusamamuseum.jp/
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