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四国でアクセサリー工房を営むということ その3

今日の写真は、宇和島真珠のネックレス。ツヤのいい珠を選んでネックレスにしたものです。

さて、前回までは、四国という土地で育まれた宝飾素材に巡り合えた幸運についてお書きしました。

今回はもう少し掘り下げて書いてみたいと思います。

「よそ者」であることの強み
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アクセサリーを制作するときに、「素材を探す」ということは、デザインと同等、いやそれ以上に大事な作業です。
自分の感性のアンテナを巡らせ、宝探しの様な気持ちで探すのです。

私が四国の素材を「素敵」と思い、アクセサリーを創作できたのは「よそ者」であったからだと思っています。

もし、私がもともと四国生まれ、四国育ちであったら、珊瑚も真珠も藍染も地元で見慣れた素材としてピックアップしていなかったし、ともすれば単なる「地元の名産品」として位置付けて終わりだったかもしれません。

私にとって、何の先入観もなく「新しい素材」として認識するということは、新しい作品をインスパイアする大事な要因なのです。

四国の珊瑚も真珠も阿波藍染も、世界トップクラスのクオリティーの素材です。
それを「よそ者」という先入観のない視点で見られたのは、本当に幸運だったと思いますし、その後の私の素材さがしに大きな影響を与えているのです。

日本中それぞれの地域に魅力的な素材がある

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写真は、パリの展示会でお渡ししています、Matsuyoiのコサージュに使われている素材の説明パンフレット。

今、Matsuyoiでは、四国だけでなく、日本中いろいろな素材を探してアクセサリーにしています。

京丹後の織物、西陣織、大島紬、糸魚川翡翠などなど・・・
本当にたくさんの素材を日本中から集めています。

私はなるべく素材をご用意してくださる業者さんに足を運ぶようにしています。
素材の美しさには必ず理由があり、生まれた土地の地形や気候、文化に、その答えが見つかることが多く、それが制作のヒントになったりするからです。

いろいろな素材の旅をする度にいつも、日本はその土地で育まれた美しいストーリーを持つ素材がたくさんあるなあと感動するのです。


Mix・・・混ぜるという作業

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私の素材の選定基準は極めて単純で、自分が心から「美しい」と思えるものであることです。

私が日本あるいは海外のいろいろな場所を旅し、
そこにあった「伝統工芸品」や「伝統素材」の中で自分たちが先入観なく「美しい」と思えるものだけを厳選して持ち帰り、
いろいろな場所から集めたその「美しい」素材をMix・混ぜることにより新たな化合物としてうみだすこと。

それが私のアクセサリー制作だと思ってます。





新鮮な目線を持つことの大切さ

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いつでもどんな場所でも、新鮮な目線で広くアンテナを張り続け、そうすることで見つけた新しい素材や技術を柔軟に取り入れ、さらに美しいアクセサリーを生み出しつづけていること。

これを守り続けているからこそ、自分は四国という日本の地方で頑張り続けられているのじゃないかと思っています。


今日も読んでくださってありがとうございます。
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