小泉進次郎についての合気道的考察
そのうち書こうと思ってほったらかしにしてた小泉進次郎について、総裁選にかこつけて書いてみよう。
小泉進次郎といえばなんといっても同じ内容を2度繰り返す「小泉構文」だ。
これには実は合気道的な技法があると思っている。
石丸構文の登場
最近、広島県安芸高田市の市長だった石丸伸二さんの「石丸構文」が登場したことで小泉構文にも再注目の流れがでてきた。
石丸構文というのは、相手の発言をオウム返ししつつ、何か間違ったことを言っているように追及して相手が悪いかのように持って行くような論法だ。
YouTubeでは何度となく市議会と対立して丁々発止でやりあう様が取り上げられ一躍有名人となり、市長を一期で辞任して東京都知事選に参戦、得票数で2位までいって注目を集めた。
その後、インタビュアーとのやり取りから定義されたのがある種の争いをエンタメ化するような手法としての石丸構文だ。
これを芸人のふかわりょうが「サブウェイ注文できるかな。」と指摘したことから面白がられるようになっていった気がする。
まとめると石丸構文というのは相手の発言を利用して、まるで相手の方が悪く、間違いを犯しているかのような印象を第三者に与える攻めの論法だと思う。
例文
進次郎構文とは何か?
石丸構文が攻撃の型だとすると、進次郎構文は防御の型だ。
勝つための型というより、負けない型だと言えよう。
石丸構文が相手の発言のオウム返しであるように、進次郎構文は自分の発言を二度繰り返す。
「進次郎構文」で検索したら一番上にこれが出てきた。酷い言いようだが笑える。
だが、この笑えるところが高い防御力の所以だ。
「石丸構文」が攻撃的で相手を敵に回すような発言であるのに対して「進次郎構文」は他人を傷つけずに自分の主張だけを出す。
何か失言するとあっという間に炎上する現代においてはその頑健さが際立つ。仮に何らかの発言で他人を攻撃していたとしても、同時に自分の薄っぺらさも露呈するために言葉の鋭さが軽減されるからだ。
最初からツッコミ所が見えているものには、相手の想定を上回るツッコミも入れにくい。
弱い力の強さ
こうした一見するとバカみたいな発言というのは、表向き全然たいしたことがないように思える。
しかし、気がつかない内に話を聞いてしまっていたり、意味もないのに話題になったり、あるいは本来はもっと追及すべき問題がウヤムヤになったりする効果があるのだ。
石丸構文の方が攻撃的で強そうに見えるのだけれど、それは敵もつくる諸刃の剣でもある。鍛え過ぎた肉体にはより大きな負荷がかかる。
出した力に対するリターンの多さ、ともすればコスパの良さこそが進次郎構文の魅力であり、それは合気道的な良さでもあるのだ。
てなわけで、やろう合気道。