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レトロな対戦ゲームの丸メンコ、そして「パッチ」と呼んだローカルな遊び!皆さんの地域では何て呼んでたのだろう? 昭和玩具Vol.3

メンコの呼び方それぞれ

全国で「めんこ」の呼び方に特徴があるらしいことは昔に知りました。

メンコと言えば、札幌市内では通常「パッチ」でした。
(※北海道内でも方言として使われていると言われていますが、当時の道内でも転校生でもメンコと言っていたと思います)

「パッチしよう!」と、平らなところがあればすぐに始まります。

当時転校生に聞いても「めんこ」の事を「パッチ」って何で言うのと言われたことがあります。もちろんその「なぜ?」答えられなかったのをうっすら記憶に残っています。自分なりに解釈するとめんこをたたき付ける時の「パチン!」という音から来ているのかと思っていました。

ゲームとして目を向けると、カード型の角メンコよりも、圧倒的「丸メンコ」だったと思います。

遊び方は現場で作り出されていく

「返し」とか「刺し」とか「出し」とかでルールを決めて取り合いするものでした。この遊び方もそれぞれ地方によってルールがあって面白いです。子供たちが都合のいいように改変していっていたかもしれません。


創造性で、押し付けることなくワイワイしながら決めていたように思います。

返し』のテクニックの一つには、大きな直径の丸メンコを振りかざすと風圧でひっくり返る「技?」があります。同じくらいのサイズのメンコより力がいりません。

しかし、それも諸刃の剣で、小さなメンコで下に入って『刺し』込められてしまします。『出し』は、ベイゴマのように決められた枠から欄外へ出すのですが、丸メンコの端を折って立てて飛ばしやすくする「工夫?」が見られましたが、のちにローカルルールで禁止になりました。

そんなこともあって、一度折を付けてしまった「メンコ(パッチ)」は、どんなに珍しい絵柄(希少価値?)でもほしくなくなります。このマイルールのおかげで、それらは出すことができなくなってしまいました。

そのため、その「価値の無い(結構レア)」なものは、まだそのルールが存在しない場所へ行って、道場破りをするかのように凱旋しなければならなくなりました。


それでも子供達にとって「レアなメンコ」「人気のメンコ」を求めて外部から宣戦布告してくることもあったと記憶しています。

現代に生きづく「パッチ」という言葉

「パッチ」という言葉ですが、IT社会の今日では身近な言葉になっていると思います。プログラミング用語に「patch(パッチ)を当てる」というように修正とか更新データを適応するときにもちいられています。

「メンコ(パッチ)を当てる」対戦ゲームゆえに、札幌に生まれ育ったガキ(自分)達も先進性として満更でもないと自負しています?

トバシ面子

20年以上前になりますが、懐かしのおもちゃを求めていろいろなところから情報を集めていました。(・・・仕事です)

そんななかで、おもちゃの問屋さんとの付き合いもあり、今はなくなってしまましたが、倉庫から出てきたのが、シートに切り取り枠がついたメンコが出てきました。商品名には「トバシ面子」とあります。

丸メンコに▲の切り裂きがあります。

これを切り抜くとわかるのですが、メンコに三角状の切込みがあり、そこにゴムをかけて飛ばして距離を争うものです。

裏を返すと、もう一つの遊びの要素があります。

メンコの裏面、まだこの時代戦争色が強く残っている言葉。

鉄腕アトム・8マン・鉄人28号・隠密剣士のそれぞれの裏面は、大きな数字やと軍事を連想させる文字が並んでいます。表側にあるじゃんけん「グー・チョキ・パー」で対戦してアイコの場合に数字で大きい方が勝ちとか・・・。

勝手にルールを作っていました。

絵心には緩い時代、パチモンと決めつけるのもどうかと。

そのころTV番組の提供でCMや商品パッケージに使われはじめた時代です。鉄腕アトムは、マブールチョコなどの明治でした。鉄人28号は、キャラメルのおまけが楽しみだったグリコ・8マンは「のりたま」で有名なふりかけの丸美屋、隠密剣士は、のちにウルトラマンシリーズとなる製薬会社でアリナミンで有名な武田薬品が番組の提供でした。


子供達用に駄菓子屋から出てくる「くじ」の景品や紙物などには、今では考えられないくらいのキャラクター商品があったように思います。

「R(®)Registered Trademark」・「TM(商品商標)」・「C(©)copyright mark」など緩い時代だったのかもしれません。

それでも、レトロなおもちゃを考えると避けて通るわけにいきません。

新たに、このようなモノ(メンコ)は生まれてくることはありません。この遊びは、取ったり取られたりするゲームです。賭け事にも似ていますので、今なら真っ先に禁止になってしまいそうです。

かつて駄菓子屋に置かれた玩具達の大半は、パチモンという言葉ではなく、今風の使い方をするなら、B級グルメというような使い方をする「B級な玩具」と言えると思います。

次回「牛乳瓶の蓋パッチ」に続く













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