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新型コロナウイルス感染症患者の発生状況についての情報(2020.03.16現在)をまとめてみた。

WHO Director-General Dr. Tedros の media briefing on COVID-19 - 16 March 2020 (16 March 2020) 、みなさん、読まれましたか?
https://twitter.com/WHO/status/1239594277392601089?s=20

上記WHOの文章から一部抜粋します。

"As I keep saying, all countries must take a comprehensive approach.

But the most effective way to prevent infections and save lives is breaking the chains of transmission. And to do that, you must test and isolate.

You cannot fight a fire blindfolded. And we cannot stop this pandemic if we don’t know who is infected."

"We have a simple message for all countries: test, test, test.

Test every suspected case.

WHO advises that all confirmed cases, even mild cases, should be isolated." RT @who

新型コロナウイルス感染症患者の発生状況についての情報(2020.03.16現在)をまとめてみた。

3月16日時点での世界での感染者の確定数について、WHOのレポートから引用します。
https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1239721190341480448?s=20

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Source: WHO|Coronavirus disease (COVID-2019) situation reports
👉 https://who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/situation-reports
Situation report - 56 16 March 2020 / WHO
👉 https://who.int/docs/default-source/coronaviruse/situation-reports/20200316-sitrep-56-covid-19.pdf?sfvrsn=9fda7db2_2

3月を過ぎて、ヨーロッパで急激に感染者(確定数)が増加していることがわかります。

下記のサイトは、オックスフォード大学の研究者のチームが運営。
科学的に信頼しうるデータの取り扱い。
頻繁に更新されているので、最新のパンデミックのデータを全て確認できます。

Ref. Max Roser, Hannah Ritchie and Esteban Ortiz-Ospina (2020) - "Coronavirus Disease (COVID-19) – Statistics and Research". Published online at http://OurWorldInData.org
👉 https://ourworldindata.org/coronavirus

https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1241977969158975488?s=20

一方で、日本はどうでしょうか。

日本を探せ!!「日本は…どこ?」

人口100万人当たりの検査数が少ない国
Mexico
Ukraine
Indonesia
Pakistan
India
Philippines
Brazil
Turkey
Colombia
Thailand
South Africa
Japan ←ココ

Per million people: Tests conducted vs. Total confirmed cases of COVID-19

https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1241958305938853888?s=20

Ref. Max Roser, Hannah Ritchie and Esteban Ortiz-Ospina (2020) - "Coronavirus Disease (COVID-19) – Statistics and Research". Published online at http://OurWorldInData.org
👉 https://ourworldindata.org/coronavirus

外務省が公開している感染者数の国別の比較です。👇
https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1239724129474887680?s=20

外務省_graph_suii2_E

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Source: 外務省|各国・地域における新型コロナウイルスの感染状況
https://anzen.mofa.go.jp/covid19/country_count.html

Fig. Cumulative Confirmed Cases of COVID-19 by Country - 2
👉 https://anzen.mofa.go.jp/covid19/pdf/graph_suii2_E.JPG
& -3
👉 https://anzen.mofa.go.jp/covid19/pdf/graph_suii3_E.JPG

日本は、ヨーロッパと比較して、感染者の爆発的な増加は、数値上は現れてきていません。
しかし、この感染者の確定数の著しい差を見て、必ずしも安心材料とはできないように思うのです。

日本は、医療に関しては、欧米とともに3極合意におけるハーモナイゼーションを基本としていて先進国レベルの医療体制での治療ができている国です。しかし、この感染者の確定数が欧米の他国と比較してけた違いになっていることの原因には、感染症対策によるリアルな感染者の隔離と抑え込み以外にも、要因があるような気がしませんか。

感染者の確定数の桁が欧州と違い過ぎる。

日本における新型コロナウイルスの検査数は、最大の努力をもって、今の状態であるのか。

検査の優先順位に関する厳密な選定が行われているという見方もできます。また、それは医療崩壊を招かないために大事なことですが、本当に日本は、世界基準において、世界における日本の責任と人権から逸脱しない程度の人道的な仕草として必要十分な検査を今、行っているのでしょうか。

日本は、どうしたらよいのでしょうか。

データを見ながら、疑心暗鬼になるだけでは、精神衛生上あまりよろしいこととは言えません。けれど、ふたつのことが言えるように思います。

感染拡大を防ぐことは、全員の協力をもってしか成しえない。

その感染予防の全員でのオール日本の行動をとるための科学的な根拠の大きな部分を占めるものは、

検査結果です。

厚生労働省のホームページに、都道府県別の感染者の確定数の推移がグラフで掲載されています。
https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1239735168195125249?s=20

厚生労働省-新型コロナウイルス感染症患者の発生状況_20200317-2

Source: 厚生労働省|新型コロナウイルス感染症患者の発生状況
※患者数には、チャーター便及びクルーズ船における患者数は含まれていない。
https://mhlw-gis.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/c2ac63d9dd05406dab7407b5053d108e

新型コロナウイルス感染症の国内発生動向
発症週別感染経路別有症者数・年齢階級別陽性患者数

https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1240039258225651713?s=20

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厚生労働省-新型コロナウイルス感染症患者の発生状況_20200317-3

Source: 厚生労働省|新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年3月17日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10251.html
参考資料|新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(2020年3月17日掲載分)
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000609206.pdf

この厚生労働省のデータをみた限りは、日本での新型コロナウイルス感染症の流行は、今後さらなるアウトブレークが発生する可能性は低く下火になりそうな数値結果になっています。検査数が必要十分であるという仮定のもとにです。

感染経路別の感染症発生の結果からは、その割合から無視できるものではなくクラスタ感染という新型コロナウイルス感染症の特徴が現れた結果と言えますが、クラスタ感染以外の感染事例が今後増加する可能性が示唆されます。

また、年齢階級別の死亡者数は、2020.03.16現在、70代で7名、80代で15名、90代で5名、非公表1名となっており、70代以降の高齢者がハイリスク層であることを裏付ける結果となっています。また、重症例の割合は、50代以降で上昇傾向があり、40代よりも若い世代で重症化する確率は、50代以降と比較して顕著に低いことがグラフから見て取れます。若い人たちは、感染しても重症化しない。これは、自覚症状がなくよく動き回り集団に交じっていても自覚がなく他人からも気づかれない若い人たちが感染源クラスタとなりうる危険性を示唆するものです。

一方で、日本における検査数が他の欧米諸国と比較して十分ではない場合には、この結果からの考察は、新型コロナウイルスによる世界的な流行(パンデミック)を世界が協力して抑え込んでいくには、データセットとして不完全なもので、他国のデータと比較して

見劣りがする。


とりあえず、この検査結果から何が見えてくるのか、上記の厚生労働省のデータを、2020年3月16日現在のもので、独自にデータベース化して、上記のグラフよりももう少し詳しく解析した結果を示します。

Source: 厚生労働省|新型コロナウイルス感染症患者の発生状況
※患者数には、チャーター便及びクルーズ船における患者数は含まれていない。
https://mhlw-gis.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/c2ac63d9dd05406dab7407b5053d108e

以下のグラフでは、都道府県別に、感染者数の多い順に並べてみました。それぞれの都道府県の感染者数を月別の棒グラフで示します。

上位8位までの都道府県で、3月に向けて感染者数が増加したことは見て取れます。予断を許さない状況であると言えます。

note_コロナウイルス集計20200316-1

💡 When you move the cursor inside the picture, click the 🔍 with the plus mark in the lens, the picture will pop up. Then, click the arrow ← □ → that appears on the left and right of the painting, and you can browse only the paintings in the content in slide show format.

以下のグラフでは、年代別の感染者数(確定数)を、都道府県別(月別)の多い順に並べてみました。その都道府県の人口の年代別分布にも依存するとは思いますが、50代、60代、70代の感染者数が割合多いように見受けられます。また、80代、90代も比較的多く、また、これら高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。

note_コロナウイルス集計20200316-2

以下のグラフでは、男性と女性の感染者の割合を見ると、男性のほうが多いのですが、地域によっては女性が多い場合もあり、現状、特に感染における性差はないのだろうと思います。

note_コロナウイルス集計20200316-3

以下のグラフでは、都道府県別の1月、2月、3月の感染者数(確定数)の積み上げ棒グラフを書いてみました。3月に増加していることがわかります。また、地域格差が著しいことが、必ずしもリアルな感染者数に依存せずに、検査数によってサチュレートしているまたは検査をしていないから感染者がいない都道府県があるのではないかという疑念を持たざるを得ないことが残念です。
可能な限り検査をすることが正しい感染対策をとって日本がこの感染症を制圧するための最も大事な課題です。
こういったことは、隠ぺいしても、世界との比較の中でどうしても明らかとされることで、後々の日本の名誉にもかかわることです。

note_コロナウイルス集計20200316-4

感染者の都道府県別マップ 2020.03,16 現在

note_コロナウイルス集計20200316-6

経日的な感染者数(確定数)の推移を示します。3月15日、3月16日の確定数が著しく減少していることを、わたしたちは、喜ぶべきなのか、感染予防対策がうまくいったと諸手を挙げて万歳すべきなのか、\(^o^)/。

迷うところです。

note_コロナウイルス集計20200316-5

以上のデータが必要十分な検査数で得られていることを祈りたいです。
そして、今からでも遅くはないので、世界から、蔑まれるようなことのない振る舞いをできる日本政府であってほしい。

こうした国際的な危機に直面した際に日本の世界における振る舞いに誇りを持てる日本国民でありたいと思います。

感染予防対策は一人一人の努力によってはじめて成し遂げられるものです。

手を石鹸でしばしばよく洗うこと、マスクをすること、不要不急の外出を避けること、風邪にかからないように気を付けることをいつもよりも注意深くすること、人に感染症をうつす行為を慎むこと、自分で気を付けられることは、頑張って自分で気を付けましょう。

厚生労働省が全国クラスターマップを公開しました。

厚生労働省|全国クラスターマップ 2020/03/15時点
https://mhlw.go.jp/content/10900000/000608641.pdf
北海道|ライブバー/展示会
新潟|卓球スクール
千葉|スポーツジム/福祉施設
東京|屋形船
神奈川|福祉施設
愛知|スポーツジム/福祉施設
大阪|ライブハウス
兵庫|医療機関/福祉施設
和歌山|医療機関
大分|飲食店
https://twitter.com/Mats_blnt_pharm/status/1239740769990103040?s=20

厚生労働省-全国クラスターマップ20200315

Source: 厚生労働省|全国クラスターマップ 2020/03/15時点
https://mhlw.go.jp/content/10900000/000608641.pdf
北海道|ライブバー/展示会
新潟|卓球スクール
千葉|スポーツジム/福祉施設
東京|屋形船
神奈川|福祉施設
愛知|スポーツジム/福祉施設
大阪|ライブハウス
兵庫|医療機関/福祉施設
和歌山|医療機関
大分|飲食店

そして、あなたが感染することで、あなたからウイルスが感染して、大事な命を失う可能性がある人がいることを忘れないようにしましょう。

たとえ、誰から感染したかわからないとしても、あなたが感染した時点で、あなたが人を殺してしまう可能性が発生する。

誰にも分らないとは、思わないほうがいいように思います。

こうした危機に際すると、人の本質は二極化される。大震災のときもそうだったし、気候変動による大きな災害のときもそうだったですよね。

神様が、きっとその時の行いは見ていらっしゃる。
そして、身近なコミュニティの多くの人からも見られていることを忘れないで欲しいと願います。

わたしは、人として振る舞える人間が大好きです。

そして、弱者を殺すことを得意がったり、困っている人からものを盗んだり、危機に乗じて市民を騙してお金儲けを考えるような輩は、

大嫌いです。

そして、キライなりのはっきりとした態度を取りたいと思っています。

とりとめのない話になってしまいました。

感染者数の推移は、把握しておくことは大事なことなので、上記でご紹介したWHOや外務省や厚生労働省のリンクは、更新されるごとに見て、気にしておくとよいと思います。

参考になれば幸いです。

解析とグラフ作成に用いたエクセルファイルをダウンロードできます。

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滝沢 幸穂

PhD (Pharmacokinetics)
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