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独学フリーランスで映像を始めた僕が、後悔した3つのこと。

2014年ごろから映像制作を仕事にしてかれこれ10年経ちました。
右往左往いろいろな経験をして現在はドキュメンタリーを主につくっています。作品はこちらから。

そんな僕はプロダクションに所属して映像を学ぶのではなく、最初から独学しつつ、先輩ディレクターの現場に行かせてもらったり、なんとかしてもらった個人の仕事を必死にこなしながら失敗して学ぶことを繰り返してきました。
独学で映像を始めたのには、時代的な背景もありました。インターネットで調べたら情報が出てくるし、VimeoやYoutubeでクオリティの高い映像にアクセスできる時代に映像を始めたので、見よう見まねで独学できるであろう!と思っていました。今思えば、我ながらエグい遠回りをしてここまできたと思ってます。泣

今回はこれらの経験を踏まえて、映像をこれから学ぶ人にプラスになる情報が届けられればと思いnoteを書くことにしました。

①独学ではマインドが成長しにくかった。

ここでいうマインドとは「映像に向き合う姿勢」だと思ってください。
映像制作以前にビジネスをする身として基礎を支えているのはマインドだと思っていまして、それが独学では育ちにくかったと思っています。

独学で映像を始める人の多くは、カメラを買って撮影した経験の楽しさから全てが始まっていると思います。なので、より機械を扱う撮影技術の成長にフォーカスしがちになると思います。
「ボカしてキレイに撮ろう」「ジンバルを使ってみよう」「照明も勉強しよう」と僕も夢中で撮影技術を学んでいました。こうした技術は視覚的なものなので「できるようになった!」と成長実感する機会も多いのが特徴です。Youtubeには技術系のチュートリアルも上がっているので学びやすいですし、素晴らしい機材を手に入れたら、なんだか自分も成長した気分になってしまいます。
ただ映像制作のフロー全体から見ると、機材を扱う撮影自体は一部です。詳しくはAOI Pro.さんのサイトがわかりやすかったので、のぞいて見てみてください。

ここでの大きな欠点は、マインドの成長は置き去りにされがちだということ。
例えば「クライアントのオーダーが曖昧であれば、コミュニケーションとって明確化しよう。」「映像制作の経験がない相手なら、それを前提として丁寧に進行しよう。」など例をあげたらキリがないです。社会人としての基礎みたいなことから、難しい局面に立たされたときの心構えみたいなことかもしれません。
企画や演出、編集もするフリーランスの映像制作者ならば、クライアントの課題と正面から向き合い、多様な障壁を乗り越えるコミュニケーションしたり、撮影後も編集でクライアントや代理店のオーダーに柔軟に対応しなければいけません。
こうした制作フロー全ての基礎となっているマインドの問題は、潜在的なものであり自分で気がつきにくく、他人から指摘されないと永遠に気付きにくいものです。
それにより、学ぶ機会を多く失っていたことが1つ目の後悔です。

②他責マインドが育ちやすかった。

①のように技術的な知識や経験だけが先行しマインドが育たず、場数もこなして稼げている状態になると、自己正当化が強くなってきて変なプライドが芽生えます。
しかし、経験から学んでいることが少ないためクライアントのフィードバックを適切に対処するスキルも限られています。結果どうなるかというと、愚痴をこぼしながら仕事をする状態です。他責マインドの出来上がりです。

「今回は特別なパターンだったからね…」「あの人は自分と考え方が違うからね…」「急にむちゃぶりされたからね…」など。

今思えば良い作品ができないことを誰かのせいにして、自分のプライドを守っていただけだったと思います。
「特別じゃない仕事なんてないし、自分と考え方が同じ人なんていないし、むちゃぶりとするかは自分次第だろ。」とぶっ飛ばしてやりたいですが、当時は悶々とする日々を過ごした記憶があります。これが2つ目の後悔です。

③稼ぐことと、クリエイターとしての成長を混同してしまった。

①②で書いた状態になってしまっていても、フリーランスとしてお金がもらえているのであれば、うまくいっているように感じてしまいがちです。正常性バイアスがかかって「これはこれで正解」「まあ自分は変わらなくても大丈夫」となりがちです。

気軽に映像でお金を稼ぐことができる良い時代になった側面もあると思いますが、ここで大事なのは「稼いでいる。=世の中で評価される良い映像をつくっている、クリエイターとして成長している。ではない。」ということ。
稼ぐことと、クリエイターとしての成長を混同してしまっていた時期があり、自身の成長の鈍化に危機感をもって向き合えずにいた期間があったと思っています。これは今思うと本当に後悔です。

独学フリーランスこそ、メンター(師匠)を見つけよう。

じゃあ、独学フリーランスはだめなんだ...。と思われるかもしれないですけど必ずしもそうではないと思います。
近しい距離感で接することができる、尊敬する師匠やメンターを見つけてどんな手段でも連絡して、とにかく後輩的なフィードバックをもらえる関係にしてもらうことで上司と部下的な疑似体験をすることができると思っています。

ここで思い出すのはどこかのサッカーチームの監督が言っていた言葉。

「フィードバックは求められてない人にしても、意味がないからしない。」

フィードバックされる側も「自分はあなたよりレベルが低いから、フィードバックを求めてるんですよ。」というフィードバックを受ける意思、スタンスを明確に表明することでフィードバックする側も能動的になれると思います。そもそも人は教えたい生き物らしいので愚直に「教えて」とお願いされたことには一生懸命に答えたくなるらしいです。
カバン持ち的な立場で接する時間を増やしたり、場合によっては住む場所も変えて物理的に距離を近づけたり、とにかく一緒に過ごす時間を増やしてフィードバックをもらえる環境をつくりあげるのも良いかもしれません。

全て自分次第だなと思います!

僕はこれらを実践して、かなり成長できた実感があります!
成長すると映像づくりが楽しくなりますし、是非これから映像を学ぶ人には後悔のない人生を送って欲しいです!
失敗談についてはまた書いてみたいと思います!

では!


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