見出し画像

《伝える》リポートという手段。

「NST News タッチ」。私にとっては13年ぶりのテレビニュースの世界ですが、前回携わっていたときと変わらずにこだわっているのが「現場リポート」です。

社会人1年目だった2002年からの6年間、日々のほとんどを取材現場で過ごしました。特に、2002年10月の拉致被害者・帰国報道、2004年代に起きた7・13水害、中越地震での災害取材でも、リポートは、現場を伝える重要な手段でした。その中で手にしたのが

「リポートで、二次元の画面に奥行きを与える」

という感覚です。その際に使える≪伝える手段≫は、

A:自分が動いてみる

B:平常時と比べる

C:数字で示す

D:高揚感や絶望感などを言葉に乗せる

といったものがあると思います。

たとえば少し前になりますが、今年5月【新型コロナの影響で閉館していた図書館が再開】の取材。

図書館に行ってみると、◇感染拡大防止のため閲覧室が使えない、◇事前にHPで予約した本のみが借りられる…などのトピックスもありましたが、テレビのリポートとして面白いと感じた=A:自分が動いてみるに該当したのは、◇利用者同士がすれ違うことで接触リスクを減らすために、入り口・出口に一方通行の動線を作っているところ。

①入り口にはソーシャルディスタンスが保たれるような印(足元)があり

②カウンターで本を借りると折り返して、

③人との接触を最小限にしたまま出口に向かう。その方法としては、パーティションが用いられている。

という流れを動きで説明しました。

この種の説明リポートは、効果としてダラダラ長すぎてはダメで、このときは11秒のなかで、①~③を説明。簡潔さが必要です。

もうひとつの≪伝える手段≫、C:数字で示す。これも、少し前になりますが、スーパーマーケットでソーシャル・ディスタンスの印が採用され始めた今年4月の取材です。

ソーシャル・ディスタンスを数字で示す=見える化するために、家からメジャーを持って取材に行きましたが、分かりやすさや放送でのテンポを考えて、画面にCGを加えてもらいました。

いくつかあるチャンネルの中から「8」を選び観てくださる方がスッと放送の中に入れて、「腑に落ちる」放送をしていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?