今年も実務従事の季節がやって来ました

 今年も実務従事の季節がやってきました。栃木県中小企業診断士会が主催する実務従事事業は毎年秋~冬にかけて行われます。正確には、栃木県では実務従事という名称ではなく、「ポイント付与支援事業」となっています。我々のような診断業務に携わる機会の企業内診断士に、診断スキルの向上と実務従事ポイントの取得を推進する事業です。ちなみに、中小企業診断士という資格は、5年間に30ポイント(30日分の診断実務)をこなしていないと、資格を失効してしまいます。
 一般的な実務従事は、例えば企業内診断士がたくさんいる東京都などは5人程度で実施するものですが、栃木県は毎年、2~3名しか申込者がいない状況です。人数が少ない分、負担は大きいのですが、広い範囲の診断を担当できて、指導担当のプロコンの先生からしっかり見てもらえるという利点もあります。

 私の中小企業診断士になってからの仕事は、セミナーの講師がほとんどです。お仕事をもらえているだけでも十分なのですが、セミナー講師はもちろん診断業務ではないので、ポイントはもらえません。また、企業内診断士の方がよくやるのが執筆のお仕事ですが、これもポイントはもらえません。
 ポイントをもらうために、お金を支払って、指導を受けながら診断業務をやる・・・資格を維持するためにお金がかかるように見えてしまいますが、そうではないと思います。中には上手に伝手を使って、ポイントをもらっている方もおりますが、それでは本当にただ資格を維持するだけになってしまいます。診断士を取ったからには、やはり経営診断のスキルを高めていく必要があります。しかし、企業内診断士ではそれが難しい以上、この実務従事というのは、なくてはならない制度だと思います。

 我々、企業内診断士研究会では、この実務従事についても、研究テーマに掲げています。実務従事の必要性は重々承知していますが、それを如何にさらに良いものにしていくことができるのかについて、検討しています。その一環として、現在、「企業内診断士におけるプロボノ活動の支援に向けた実証実験事業」にチャレンジしようとしています。まだ、申請準備をしている段階ですので、詳細は、また次の機会でお話しできればと思います。

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