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SKYBLOOD / SKYBLOOD

私のアーティストネームMatsu Levin(マツ・レヴィン)の由来でもあり
敬愛するボーカリストMats Leven(マッツ・レヴィン)初のソロプロジェクトSKYBLOODのアルバム。

アルバムの内容に触れる前にマッツについて語っておきたい。

メジャー所だけ書いてもYngwie,Candlemass,Treat,At Vance,Therionと
メロハー、ネオクラ、ゴシック、ドゥームと幅広いカテゴリーのトップランナーにVoとして起用され、それ以外のバンドやゲストアクト、ツアーサポートを入れると無数のバンドと共演している。

天を衝くハイトーンから地を這うロー・ディストーションまで幅広い声域と声質を持ち、特に自分が好きなのはこれだけ幅広く対応しながらも器用貧乏、没個性にならず、必ずマッツ・レヴィンとしてのアイデンティティを感じさせてくれる所だ。

自分の好きなVoはマッツ以外にも居り、トップクラスではあるがズバ抜けた存在ではない。しかし大事なアーティストネームの由来とさせてもらったのは、彼ほど名実共にハイクオリティに幅広いカテゴリーで活躍するVoは他に居らず、自分も60〜70年代クラシックハードロックから最先端エクストリーム・メタルまで幅広くこなすVoとして活動したいという思いを持ったからに他ならない。

と、思い入れの強いVoだけに前置きが長くなってしまったが、そのマッツが全曲作詞作曲し、GtやKeyもプレイして制作されたのがこのSKYBLOODだ。

一言で言うと彼の祖国のスウェーデンの歴史や原風景を土台としたシアトリカルなメロディックメタルだ。

これまでの彼が通過してきたどのバンドとも完全一致しないオリジナリティが感じられる。
そしてその歌唱はこれまでで最高に豊かで深い。ここまできて、これだけ多くの作品に触れてきて、まだ新たな面を見せてくれるのか!という思いだ。

直接コンセプトアルバムという言葉は使われてはいないが、曲としてもアルバムとしてもとてもポエティックで、ドラマティックで、コンセプチュアルなものを感じる。

プログレとはまた趣の異なる意味で映画的な素晴らしいアルバムだ。

楽器隊のゲスト陣もTherionやスウェディッシュ・ドゥーム勢を中心に多彩。

Gtに元Royal Hunt,現Avatariumのマーカス・イデル。OPETHのフレデリック・アーカーソン。
DrにはKing Diamod(Marcifl Fate),Dream Evilのスノーウィ・ショウらが参加している。

最後に余談だが、BURRN誌のインタビューでマッツがバンド名SKYBLOODについて語っていたのを読んだ。

彼は「Blood(血)という言葉が好きだ」

と語っていたが、実は私も「Blood」という言葉にはただならぬ思い入れがある。

我がバンドARK REACTORの「SKULL BURNING」はジョジョの奇妙な冒険のジョースター家にインスパイアされ、血縁の抗えぬカルマや輪廻転生について歌っている。

サビの最後の歌詞は
〜Give me a chance to tast the blood
(俺に<先祖たちの>血を味わうチャンスをくれ)と歌っていたりする"血"の歌だ。

そして、かつて組んでいたバンド名は
Bloody Moon Of Sorrow
(悲しみの血塗られた月)

これも社会や精神の悲壮を地球から見た月に置き換えて投影している。

自分自身スプラッターな意味ではなくヒューマニズム的な意味の"血"には惹かれているので、SKYBLOODの由来を聞いてマッツとの縁をより深く感じることができた。

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