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先週の相場状況まとめ

先週月曜日8月2日はドル安優勢でスタートしました。
このドル安の理由は、

FOMCでのパウエル議長の発言にまったく新しい情報がなく完全なハト派発言。テーパーリングがかなり遠ざかったとマーケットが判断した。
8月のジャクソンホール会議でもテーパリング示唆はない可能性でてきたか!?

こういった流れのため、しばらくは下目線と判断され水曜日までじり安が続いていたが…

8月4日水曜日の夜に流れが大きく変わり、8月7日金曜日にさらに上昇機運が高まるできごとがありました。流れが変わったチャートは以下のとおりです。

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①FRBクラリダ副議長の発言

FRBのNo.2、クラリダ副議長が8月4日の講演で米経済は回復期から拡大期に入ったと指摘し「2022年末には利上げの条件が満たされると考えている」と述べました。

そのサプライズ発言を受け、ドル円が50pipsほど急上昇。テーパリングは遠ざかっていると思っていたのに、急に近づいてきてびっくり!というマーケットの反応でした。

しかし、クラリダ副議長とパウエル議長の発言の違いにマーケットに迷いがでている状況で上昇トレンドになるかは雇用統計次第となりました。

②アメリカ雇用統計の良好な結果

そして注目のアメリカ雇用統計の結果が8月7日に発表され、

予想87.0万人 → 結果94.3万人
と予想よりも上振れ!

これによりさらにドル買いが進み、ドル円は大きく上昇。1ドル110.20円付近で取引を終えました。

雇用統計の結果が良好であったため、クラリダ副議長の発言のほうが現状の相場に合致している…テーパリングは近い!とマーケットが判断しドル買いが優勢になりました。

来週の目線

来週以降も大枠では上目線で考えています。ただし注意すべきは8月は円高になる傾向があるということ。

なぜ8月は円高になる傾向があるのか?

注目すべきは「お盆休み」「中間決算」です。

8月中旬は多くの企業がお休みです。トヨタを代表とする日本の輸出企業もお休み…そして中間決算も近くそろそろドルを円にかえる必要もある…

これが円高になる要因の一つです。

円高になる流れ…

輸出企業は輸出で稼いだドルを円に交換する必要があるが8月はお休み中。もし休み中にドル円が上昇したら、ドルを円に両替したい!とりあえず指値注文でもおいておくか!

こんな思考があります。

トヨタ自動車のような輸出メインの大企業は為替により売り上げが大きくかわります。

少しでもドル高のときに円を両替できれば、円での売り上げがあがります。

トヨタ自動車ではドル円レートが1円違うと、300億円近く利益がかわる!とも言われています。

輸出大国の日本にはこういった考えの企業がたくさんありドル円の上値が重くなる傾向があります。

※ちなみに8月はアメリカ国債の金利配当もある。日本はアメリカ国債の保有残高1位でその両替もある。

ただし、大枠は上目線!個人的には下がれば押し目の買いチャンスと考えています!

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