わたしのラジオ #11 何でも相談室「どうやって禁煙しましたか？」
「はい、何でも相談室です」
私への質問から、日常生活、本、音楽、映画、恋愛相談まで、リスナーから寄せられたありとあらゆる「大疑問」に答える、おなじみ「何でも相談室」の時間です。では、早速質問に回答しよう。
「どうやって禁煙しましたか？」
（ラジオネーム : エアフォース１）
私は禁煙するも何もタバコを吸っていないんだ。だから禁煙に成功した知人の話をしよう。彼は一日に50本くらい吸う自他共に認めるヘビースモーカーだった。彼は喫煙場を見つけるたびに、ヘラクレスオオカブトを見つけた子供のようにはしゃぐんだ。でもある日、彼は私に禁煙の方法の相談をした。たとえ一箱5,000円でも禁煙する気はない、といつも言っていたので私は驚いた。タバコ嫌いの恋人ができて禁煙の決意をしたんだとさ。私は彼の真剣さに感心をして禁煙に効果的なCBD（大麻草に含まれる有効成分の一種）の紹介をした。おっと、大麻とは言ってもそれは人体には無害で日本でも合法なんだ。そして彼はCBDを使って禁煙することに成功。めでたしめでたし、だ。
でもこの話には続きがある。彼はタバコ嫌いの恋人と一年で別れたんだ。理由は恋人の浮気さ。さらに浮気相手は喫煙者だったそうだ。やれやれ。彼はそれからどうなったと思う？きっとみなさんのご想像の通りさ。彼はこう言っている。たとえ一箱10,000円でも禁煙をする気はないね、と。
「風呂で身体を洗う時は何を使いますか？」
（ラジオネーム : 獅子の自我）
私は何も使わず洗う。タオルもスポンジもブラシも。おまけに石鹸やボディーソープも使わない。みなさんは「タモリ式入浴法」って知っている？
芸能界きっての美肌であるタモリさんの入浴法さ。まずは湯船に10分つかる（これで80パーセントの汚れは落ちる）。そして身体に何もつけずお湯で流す。これでおしまい。最初はこの入浴法にはわりに懐疑的だったけど、どうやら私の身体は拍手で歓迎したようだった。それを続けていくうちに生まれたての赤ちゃんのようにつるつるな肌になったんだ。みなさんもぜひ。この入浴法の良いところはいつでもはじめられていつでもやめられることさ。道具も何もいらない。そして経済的。もし他にこんなうまい話があればぜひ聞いてみたいね。オーケー、おしゃべりはこれくらいにしよう。曲をかける。小沢健二『東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー』。
「全裸の女性がベランダに出てきたら？」
（ラジオネーム : 乳酸菌）
この質問に答える前に、ある三人家族の話をしよう。夏の花火大会の日、私は河川敷で花火を眺めていた。そして私の前には三人家族が座っていた。家族構成は夫婦と娘。彼らは花火を眺めながら食事を楽しんでいる様子だ。花火の合間合間の沈黙に彼らの笑い声が聞こえてくる。とても仲の良さそうな家族だった。そしてあるときに、家族の前を浴衣の女性が通りかかった。花火に飽きた私は何となくその様子を見ていると、いきなり強風が吹いて浴衣がめくれ彼女の下着がちらりと見えた。私はその場面を見ると同時にふと例の家族を見た。すると、夫は風で浴衣がめくれている女性を、妻は風で飛ばされた食事の皿を、娘は夜空いっぱいに広がった特大の美しい花火を、それぞれ一生懸命眺めていた。閑話休題。「もし全裸の女性がベランダに出てきたら？」きっと男性はどんなだいじなものが目の前で吹き飛ばされていようとも、どんな美しい景色が目の前に広がっていようとも、きっとベランダを見てしまうだろう。
「占いを信じていますか？」
（ラジオネーム : 右顎）
私は占いはほとんど信じていない。しかし嫌いなわけでない。占いは娯楽。競馬と同じだと思っている。わかる人が見ればある程度は予想できる。そして占いは競馬の一番人気の馬の予想をする作業とよく似てる。一番人気の馬の馬券のみを買えば、馬にまったく無知の素人でもわりに当たる。まったく無知の素人でも、だ。占い師は客と話して最も当たる確率が高い馬（未来）を即座に導き出しているのさ。その力は素直に尊敬するね。それでも私が占いをほとんど信じていないのは結局のところ「結果」はわからないからさ。予想通りに本命の馬が勝つかもしれないし、調子によって対抗の馬が勝つかもしれないし、大番狂わせで大穴の馬が勝つかもしれない。人生それが楽しい。
今日の最後の言葉
「過ちを改めるには、自分が間違いを犯したと自覚すれば、それでよい。そのことをさっぱり思いすてて、ただちに一歩を踏み出すことが大事である。過ちを犯したことを悔やんで、あれこれと取りつくろおうと心配するのは、たとえば茶碗を割って、そのかけらを集めて合わせてみるようなもので、何の役にも立たぬことである」
それでは、バーイ、センキュー！
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