オーバートレーニング症候群から立ち直れるのか?
冒頭の写真は冒険家の植村直己記念館で見た額縁。(特に本題と関係ない)
前回の記事ではオーバートレーニング陥り、それをドクターに救っていただいた記事を書きましたがその後約2ヶ月が経過して私の身体がどうなっているのかを途中経過報告としてこの記事を執筆することにした。
前回の記事
オーバートレーニングの原因
改めて私が身体を壊した原因は、
①フルマラソンに向けた平日のラントレーニングとZwiftトレーニング
②土曜日Zwiftのブラックリーグ
③日曜日のシクロクロスレースとその後のランニング30km走などの長距離ラン。
この3つを同時にやったことによる過負荷が原因。
これは明らかに高強度のやり過ぎで、身体がトレーニングに適応ない状態が続きどんどんパフォーマンスを落としていき、2月と4月に体調不良で倒れることに。
特にランニングは走行距離を伸ばしたことにより体へのダメージがかなり蓄積されて最後は膝を壊し、これがまた全く治らない状態になってしまった。
そこでトレーニングをやめずに続けた結果、4月中旬からいよいよ身体が完全におかしくなりこれは無理だと自転車トレーニングとランニングは完全休止、水泳はリハビリでやったものの、ドクターからそれもやめた方が良いとストップがかかり4月下旬から5月11日まで完全に運動停止。
ということで約1ヶ月トレーニングから離れた状態を過ごすというトレーニング中毒者にはメンタル的になかなかきつい期間を過ごすことに。
ただ、この期間はちょうどGWと重なったが家族と一緒に過ごす時間や勉強時間を増やして逆にQOLは爆上がりしたので人生全体で見た時にはよかったと振り返っている。
運動再開から現在に至るまで
休養期間を経てトレーニングを再開した5月中旬から現在に至る約2ヶ月での身体の変化を振り返り。
なお日々のトレーニング詳細はこちらに記録しています。
運動再開から3週間
とにかく軽い運動でも心拍が上がり、一度上がった心拍がなかなか下がらず、簡単に以前の閾値心拍160くらいに入る状態がしばらく続く。
ただ心拍が上がっているけど、それほどきついという感覚でもなく、これまでの心拍感覚と20くらいずれているような状態。
そして自転車のパワーは自分の感覚より30wから50wくらい低く、こちらはなかなかの絶望感。
最初は180wを維持して漕ぐのに心拍150から160くらいまで上がってしまいFTPは70wくらい下げて220wくらいからやり直し。
ガーミンの示すVo2Maxは半年前の78から58に急落。
いやーここまで落ちると逆に気持ち良いが、これほんまに戻せるのか?という不安が入り混じっていた。
3週間目からコーチングを依頼
3週間くらいで心拍の暴れは少しずつ減ってきたものの、依然パワーは低く心拍とパワー感覚のズレが結構ある状態が継続。
荒療治と思い無理に180km近く走ったりもしたものの、もう少しゆっくり計画的にやった方が良いなと思い直して、某所のコーチングを試しに依頼することを決断。
コーチングの最初にオーバートレーニングの経緯などを伝えてスタート。
そのせいなのか設定されているメニューが兎に角緩い。
普通にやったらCTL60くらいにしかならず、「ほんまにこれで良いんですか?もっと負荷あげてもらえませんか?」と何度も言ってしまうくらい。
コーチからはオーバートレーニングが心配だし、Z2とZ3が兎に角大事だから、積み重ねて下さいと。
強度は低いものの結構ケイデンスの指定があり高ケイデンスと低ケイデンスのメリハリが効いたメニューとなっている。
今まであまりやっていなかったのでこれは結構新鮮で、続けていると明らかにペダリングに有意な変化が出てきている。これまで明らかに右脚のパワーが強かったが気づいたら段々左右差が少なくなってきている。
それを続けて4週間目にチーム練習会のフリーメニューの日があったので試しにFTP測定したところ20分302w(FTP287w)であったのでZ2Z3しかやらなくても着実に戻せることは確認できた。
(最終的にはあと20wくらいは戻したいのだが)
現在のトレーニングはコーチが指定してくるメニュー(平日1時間、休日3時間から4時間のZ2とZ3中心)と脚力が極端に弱らないように軽めのランニングを少し入れている程度で高強度と言える練習はやってないのが実態。
ガーミンが示す兆候
40代前半までは週に4回高強度やってCTL140から150くらいが常態化していたが、そこからしたら考えられないようなぬるいトレーニングしかやっていない今の状態を数字で残しておきます。
Vo2Max
一度急落したものの1月2月時の水準よりも高くなってきており、顕著な回復。
HRV
疲労状態を示す指標のHRV。私の場合高強度やると二日後に急落することが多くダメな日は30くらいに。
現在は80前後くらいがベースになりつつあり明らかに身体の中の何かが変わったような感覚。
高強度をやらないとものすごく健康感あり。
持久力スコア
ガーミンの持久力を総合的に示すこのスコアは昨年沖縄前にピークをつけてから下降の一途を辿っていたがようやく13000くらいまで回復。
意識していること
今の所、体調も良く順調に回復してきているのではないだろうか。ただ油断するとまた急落するので戒めとして気をつけていることを書いておく。
高強度は諸刃の剣
これまではどれだけ高強度が出来るかが大事かと思っていた。
今は高強度をやるならば、やった後の身体の適応を何より最優先事項として考えないといけないと強く思っている。
当たり前のことだけど、高強度は強く身体を破壊する行為。その回復過程の超回復を経て強くなる。この回復過程は若い時は勝手に回復するけどおっさんは本当に回復しない。次の高強度を入れるタイミングが早いと疲労に疲労を重ねるだけになってしまう。
いまはほとんど高強度をやらないが、それはコーチからメニュー指定されているのもあるけど体への負荷が比較的小さい低中強度を積み重ねて体内のミトコンドリアを着実に育てて行く方が実は長期的に見たコスパが良いのではないかと考えるようになったから。
高強度のカードは貴重なカードとして週に一回(最大2回)切るくらいにしておく方がおっさんにはベター。その代わり低中強度の底を上げて行く活動を大事にしたい。
ランニングはやりすぎない
自転車で結果出したいならランニング(長距離走)は不要、というより寧ろやらない方が良いというのが結論。
自転車はランニングにプラス効果はあるが、逆にランニングは自転車にプラスにならない(という研究論文あり)
長距離ランナーの体型を見たらわかる通りヒョロヒョロで脚も細く、自転車に必要な筋肉を減らさないと早く走れないのが現実。
ただシクロクロスやる人はたまに走った方が良くて、それでも48時間は空けるべきとの見解の文献も読んだ。
私はフルマラソンで今年中に3時間は切りたいという目標があるのと、トレランもやりたいと思っていたり、シクロクロスもあるのでランも取り入れる。
ここは正直結構ジレンマで、マイナスになるとわかっていることを敢えてやるのかという思いとの戦い。
まあ、ランはランで趣味としての楽しさがあるのでやっている感じ。
ただ一度アスファルトを走ったら48時間間隔を空けるのをマイルールにして脚を壊さないように細心の注意を払うようにしたい。
惑わされない
SNSを見ると化物みたいなパワーを出している人がたくさんいるけど、それは他人のことなので気にしない。上を目指す若者は刺激を受けるのは大事だけど、おじさんは自分が弱いことを受け入れて無理をしないことを一番大事にしないといけない。そもそもおじさんはトレーニングよりも大事なことがたくさんある。
ということでXはほぼ見ないようにして、プランクやっている時間だけ見て良いと言う訳のわからないマイルールで運営している。
改めてみると悪い要素の方が圧倒的に多いと感じてしまう。食べ物と一緒で多少身体に悪いものの方が中毒性があるということだろう。
ただマーケン社の運営には必要だとも感じているのでアカウントは残しておら、たまには使おうと思う。
体幹
いま1番の悩みは腰痛。
長時間乗ると耐えられないレベルの腰痛にやられてすごいストレスになる。一応対策としてプランク系、大臀筋、丹田トレーニングを行うことにしている。
また懸垂は鉄棒にぶら下がって腰を伸ばすためもあるけど週に2回は行うようにして上半身が安定するようには心がけている。
腰痛は徐々に良くなっているようにも感じるけどストレスなく乗れるようになりたい。
リカバリーの時間は休む
休む時は休んで、やる時はやる、というメリハリが大事なので休める時は徹底的に体を休めることを心掛ける。無駄な体力消費は極力しないように1日過ごすことも大事なので結構ガーミンのボディバッテリーは注意して見るようにしている。
それと睡眠は大事にする。トレーニングのために睡眠時間を削るとかは極力しないようにしたい。
(そんなことを言う日が来るとは思わんかったが、いまは寝ていたくても6時間で覚醒して寝れないのが常態化)
それと筋肉の状態は頻繁ににチェックするようにして、フォームローラーとかマッサージアイテムを使ってメンテナンスを大事にしている。
今後はどうする?
ドクターにストップかけてもらったおかげで結構体力は戻ってきており基礎構築期をもう少し続けようと思う。完全に回復したとは思っていないし、まだまだ高強度には対応できないという自覚もある。
9月に何個かレースに出る予定で10月からシクロクロス、11月沖縄、そこからシクロクロスやりながらフルマラソンに移行していく計画が今のメイン路線として考えている。
ただあれもこれもやると共倒れになるのは今回の反省なので何かを捨てる覚悟もどこかに必要になるだろう。
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